今回の記事では、私立と公立の保育所で働く保育士のそれぞれの給料相場、なぜこんなにも保育士の給料が安いのかを書いていきたいと思います。
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保育士の給料相場
保育所(保育園)には、私立、公立の2種類があります。私立(民営)の保育所保育士と公立、いわゆる公務員の保育所の保育士では、どの程度の給料の差があるのでしょうか。
私立保育所の給料
2016年12月7日に厚生労働省が中間結果を公表したデータによると、私立保育所常勤保育士の給与(平均勤続年数10年賞与込み)で26万4000円です。年収では、316万8000円。
主任保育士の平均給与は37万4000円。年収448万8千円です。
もちろん、これは手取りではなく額面です。ここから社会保険料などが引かれると手取りは少なくなることが予想できると思います。
過酷労働の保育士にとって、勤続年数10年はなかなかのベテランです。
短期大学を卒業して、数年働いて寿退職という方も少なくありません。初任給(1年目)の年収は一体いくらなのでしょうか。
地域格差もあるかと思いますが、求人情報を見てみると認可保育園で月額15~17万の額面というところが多いですので、年収にすると、180万から204万といったところでしょうか。
これが認可外保育所となると、さらに低賃金になるというのが現状です。
厚生労働省のデータは平均であって、中央値ではありません。筆者の印象ですと、実際は平均以下の方が多いような気がします。そして更に問題なのが昇給率の低さ。定年間際でやっと年収350万というところも少なくありません。
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公立保育所の給料
同じく厚生労働省が公表したデータによると、公立保育所常勤保育士の給与(平均勤続年数10年賞与込み)は28万7000円でした。
年収にすると、344万4千円ですね。主任保育士の平均給与は44万3000円。年収で531万6000円。
初任給は、月額17、18万円といったところが多く、私立保育所保育士と大差はないと思われます。昇給率は公立保育所保育士(公務員)の方が顕著です。
そのため、保育士にとっては公務員試験に受かって公立保育士になるという道は、理想のまた理想ですが、狭き門となっています。
参考記事:公務員保育士になるためには?【試験内容、勉強方法、面接】
保育士の給料が低い理由とは?
それではこんなにも保育士の年収が低いのには、何か理由はあるのでしょうか。
国からの運用費が少ない
まず一つ目は運用費の問題だと考えます。
保育所は保育が必要な子どもを保育する児童福祉施設です。よって保育所の管轄は厚生労働省です。
認可保育所の場合、保育所運営の主な財源は、各市区町村を通じて受け取る国からの補助金と保護者からの保育料です。
補助金は、〇歳児1名につき○○円、のように決められていることが多いようです。
保護者からの保育料は、認可保育所の場合、保護者の所得に応じて一律に決めらている「公定価格」です。
保育所の都合で勝手に保育料を変えることは出来ません。
認可保育所の保育士の人数には配置基準があります。0歳児3人につき1人の保育士、1、2歳児は6人につき1人の保育士、3歳児は20人につき1人の保育士、4歳5歳は30人につき1人の保育士を必ず置かなければならないことになっています。
しかし、これはあくまでも最低基準。実際はグレーゾーンと呼ばれる気になる子がクラスの中にいたり、手のかかる子がいたりすることが多いため、最低配置基準の数では足りず、非常勤(パート)職員を追加して配置している保育所が多いのが現状です。
補助金は、最低基準で考えられていますので、結果1人あたりの保育士の収入は低くなるといったことも一因です。
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歴史的背景
もう一つの理由は、保育士という職業の歴史的背景です。
いまや国家資格となった保育士ですが、1999年の児童福祉法改正までは「保母さん」と呼ばれていました。
保育士の業務内容も、法改正により、保護者に対する育児の助言・支援も追加され、幅が広くなりましたが、以前までは、子どもを見る(だけ)という印象が強かったように感じます。
もちろん保母さん当事者の方々はそのような気持ちで業務に当たっていたわけではないでしょうが、周りの認識がそのようだったようです。
育児の延長。子守。だれでもできる仕事……と。
複雑な家庭の子どもも増加しており、保育士の専門性はさらに高度な領域まで求められてきています。
保育士の待遇が上がり、未来を担う子どもたちへの養護・教育の質がより一層高くなることを願ってやみません。
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