TOEICの得点は就職にどのくらい影響する?求められる点数の目安

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就職活動に取り組む過程で、資格があると有利なことに気付く人は多いと思います。その中でも、特にTOEICは英語の資格試験として群を抜いて注目を集めています。

高校までは、実用英語技能検定、通称「英検」と呼ばれる資格試験を受けていた場合が多いです。なぜなら、出題される問題の形式や内容がほぼ学校の定期試験や授業の内容と同じように作られているためです。

しかし、社会人になると文法うんぬんよりも実用的に読み書きができるかどうかのほうが大切です。これらの能力を図るためにTOEICは最も適した試験であるとみなされています。

この記事では、TOEICとはどのような試験なのか、そして就職活動においてTOEICがあるとどのように有利になるのかをまとめました。

TOEICの特徴とビジネスに活かせるかどうか

特徴的なことは、問題文や選択肢の文章をはじめとして全ての関係している文章が英語で作成されていることです。

このため、日本の英語の試験によくある和文英訳やその逆である英文和訳の問題は存在しません。

日本国内で受験する人も、日本人だけではありません。英語を母国語としない人も英語の資格証明を求めて受験する場合があるために、日本語を使う試験は採用していないと考えるとわかりやすいでしょう。

リスニング試験では、写真から正しい内容を選択する問題や、会話文から内容を把握する問題、スピーチなどの説明文を聞いて回答する問題があります。

実際の英会話の状況になるべく即して行うというスタンスから、英文は全て一度か流れません。英検でも高難易度の級であれば一度しか読まれないパターンもありますが、初めから徹底してこのような方針が貫かれています。

ライティング試験では、日本人にはおなじみの文法問題から長文に対する穴埋め問題、また問題の半分を占める内容は、文章を読んで内容を把握し質問に回答するタイプです。

つまり、メールや新聞、雑誌、企画書などのあらゆるタイプの文章を読みその内容に関する質問に回答することが求められます。

このため、初めてTOEICを受ける人の場合は最後まで回答することが難しい場合が数多くあります。その理由は、英文を読むスピードが圧倒的に足りないためです。

これらの試験に回答してスコアを測定するという試験方式になっています。英検のように合格、不合格という判断基準ではないことも特徴の1つです。

就職時に求められるスコアとは

それでは、就職をする時に具体的に求められるスコアとはどの程度の点数なのでしょうか。

就職を目指す部門や大手と中小企業の違い、といった細かい違いがある場合もありますが平均して約600点が求められるスコアの目安です。

では、その600点とはどのようなレベルなのでしょうか。ここでそれぞれの点数を備えている人が出来ることを、以下のような段階に分けて確認していきましょう。

  • 400点未満
  • 400点から550点まで
  • 550点から630点まで
  • 630点から730点まで
  • 730点から860点まで
  • 860点以上

それでは、各点数の分類に所属している人がどのようなことができるのかを確認していきましょう。

400点未満

最初の分類はTOEICにおける点数が400点未満の場合です。このレベルの人たちは、一般的に簡単な会話もまだ出来ない場合が多く、話されている言語が英語であることが理解できる程度のレベルしかありません。

英検の場合で考えてみると、3級にギリギリ到達するかしないか程度の実力と捉えられます。英語が極端に苦手な学生生活を送った人によく見受けられるレベルであるとも言えます。

就職活動においては、このレベルの英語力ではエントリーシートに記載してもマイナスの評価になってしまいます。むしろ記載しないほうが良い結果を生み出せる可能性が高くなります。

英語力を活用した職業に就職することはできず、できても高い確率で業務を遂行することが不可能なレベルです。可能な限り英語の環境を避けるか、勉強してより上のスコアを習得していくことを目指す必要があります。

400点から550点まで

次の分類はTOEICにおける点数が400点から550点の場合です。このレベルの人たちは、初歩的かつ典型的な英会話を聞きとり、話すことができる場合もあります。

また、話し相手が特別に配慮してくれた場合にはある程度の意思疎通を図ることができるレベルでもあります。

英検の場合で考えてみるとおよそ3級のレベルに該当します。リスニングの最初のパートの部分は聞きとることができ、リーディングも短い文章であれば意味を把握することができる場合もあります。

就職活動においては、このレベルが最低限英語を使うことができると見なされるレベルです。それでも、あくまで最低限度にとどまり仕事で使えるレベルではないと見なされることが普通です。

英語に関する能力が全くないわけではありませんが、それでも日常の会話にすら困窮することが多いレベルです。このレベルもまた英語に関係することを避けるか、勉強して上野レベルに上がっていくことを比較的強く求められます。

550点から630点まで

次の分類はTOEICにおける点数が550点から630点の場合です。このレベルの人たちは、通常の会話の大まかな内容の意味を捉えて、会話をすることができます。

通常、TOEICにおいてリスニングとリーディングのどちらかに難がある場合は大雑把にこの辺りの点数に落ち着くことが多くあります。

英検の場合で考えてみるとおよそ準2級のレベルに該当します。リスニング、リーディングどちらも最初から中盤程度までは一応問題についていくことはできますが、まだまだ力不足なレベルではあります。

就職活動においては、いざ英語を使わなければならない時に日常レベルの用事であればこなすことができるレベルです。仕事においても使うことはできますが、複雑な内容になると経験の差が表れてくるレベルでもあります。

英語の能力が最低限認められる点数がこのあたりのラインです。しかし、それでも日常の会話やビジネスにおいては、まだ要求されたことをできるレベルではありません。雑談の大筋の流れを捉えられる程度のレベルと考えておくとよいでしょう。

630点から730点まで

次の分類はTOEICにおける点数が630点から730点の場合です。このレベルの人たちは、日常会話であればほぼ支障なく行える能力を備えている場合が多いです。

日常の会話であればジョークを飛ばして笑いを誘うこともできます。ただし単語力がまだそれほどないために、知らない単語で話を展開されてしまうと対応に苦労することがあります。

英検の場合で考えてみるとおよそ2級のレベルに該当します。試験の最後まで気合いで回答しきることが可能になってくるレベルですが、それでも自分のわからない問題は切り捨ててなんとか対応していくことも多いです。

就職活動においては、英検2級相当であるためにそれほど目を惹くレベルではありませんが、一応英語を使うことができるレベルと見なされることが多いです。

ビジネスで使うことができるレベルで、技術部門に属する人たちの最低基準であることが多いです。そのため、採用を目指す部門や職種によっては好印象を持たれることもあります。

730点から860点まで

次の分類はTOEICにおける点数が730点から860点の場合です。このレベルの人たちは、日常会話からビジネスにおける英語の使用まで、ほぼ問題なくこなすことができます。

英語でプレゼンテーションをすることができ、会議で話を聞き発言をすることができるレベルです。

英検の場合で考えてみるとおよそ準1級のレベルに該当します。およそ7割から8割ほどの内容は、瞬時に回答を選ぶことができます。ただし、普段使わない表現や自分の知らない分野の話になると多少の弱点を露呈する可能性があります。

就職活動においては、このレベルから高い評価をされることが多くなります。通常企業の営業職をはじめとするほぼあらゆる分野の選考で有利に扱われることが多くなります。

海外出張や海外駐在の基準も、この基準の点数を備えているかどうかであることがほとんどです。そのため、企業の国際部門などをはじめとする英語が職務に確実に要求される部門で働くことができるレベルの目安となります。

860点以上

次の分類はTOEICにおける点数が860点以上の場合です。このレベルの人たちは、一言で表せばほぼネイティブと同レベルです。

日本人の場合には、ほぼ日本語と同程度に使いこなすことができるレベルであると考えればわかりやすいでしょう。

英検の場合で考えてみるとおよそ1級のレベルに該当します。9割以上の問題を確実に解くことができ、一部の難しい内容や普段使われない表現が用いられている問題のみ難しいと感じる程度です。

就職活動においては、最高クラスの評価をされることが多いです。応募者のその他の要素にもよりますが、ビジネスマナーやポテンシャルなどを備えた上でTOEICがこのレベルのスコアであれば、高い確率で採用されるレベルでもあります。

ただし、ごくわずかの企業では足切りのラインに使用されている場合もあります。外資系企業やサムソンなどの一部の韓国系企業がこれに該当します。しかし、極めて稀な例なのでそれほど心配する必要はありません。

少なくとも、読みと聞くことに関してはほぼマスターのレベルなので英語で困るということはほとんどありません。

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TOEICの点数でアピールすることができる内容

それでは、こうしたさまざまなレベルで分類されるTOEICですが、こうしたスコアを備えているとどのような点が有利になるのでしょうか。

スコアにもよりますが、持っていることによって有利になる点はおよそ次のような点が評価されることになります。

  • グローバルな視点を備えた人材であること
  • 努力ができること

主にこの2点が大きく評価されることになります。それでは、それぞれの内容について確認していきましょう。

グローバルな視点を備えた人材であること

初めに紹介する有利になる点は、グローバルな視点を備えた人材であるということです。これは、TOEICのスコアを得る過程で一定程度学習していると見なされるからです。

英語を学習する過程で、異文化に確実に触れる機会があります。ましてTOEICを受験しようと考えている日本人は、英語に慣れ親しもうと考えている人がほとんどです。

このような人たちは、基本的に海外留学や英語圏の国に実際に赴いて何らかの経験を積んでいることがほとんどです。そのため、そうした経験から文化や価値観の多様性を肌で学習してきていると言えます。

言い換えればグローバルな視点に立って物事を考えることができるとも言えます。この点は、企業の採用担当者が大きく評価する点でもあります。特に大企業では、この傾向が顕著に見られることがあります。

将来的に幹部になっていく過程で、多くの場所での勤務を経験することになります。これには、当然海外の支社なども含まれる可能性が高いためです。この際に英語ができれば、基本的なコミュニケーションを駆使して仕事ができるためです。

こうした点から、TOEICの特にハイスコアを持っていると採用に極めて有利になることは間違いありません。

努力ができること

次に紹介する有利な点は、努力ができる人材であると評価されることです。これは、グローバルな視点に立つことができる人材よりも根本的な部分に当たるので、その分企業によっては高く評価されることも多くあります。

仕事を遂行する上では、新卒であれ転職者の場合であれ努力が必要なシーンは数多くあります。新しいことを覚えたり、業界を変えた場合には知識を習得するという意味でも多大な努力が必要になります。

また、そうでなくても企業の文化や風土になじむために、形は違えどさまざまな形での努力を要求されることになります。

この点、TOEICのハイスコアを手に入れるためには、その過程で多くの単語や文法の使い方、リスニングの聞きとり方などのさまざな戦術が必要とされます。つまりその過程で多くの時間と努力を割いていると見なされます。

帰国子女などの例外的なパターンを除いて、このようなテストで高いスコアを獲得するためには努力が必須です。そのために、高いスコアを所持している人は必要になれば努力ができる人物であると評価されます。

この点が、採用において大きく影響します。最も基本的な部分でも有るので、この点で信頼性がある応募者は新卒であれ転職者であれ高く評価されるのです。

TOEICを習得して有利に立ち回りましょう

このようにTOEICの高いスコアを持っていると、就職活動や転職活動で高い評価を得ることができます。その理由は、上述のようにさまざまな点で企業にとって有益な人材であると評価されるからです。

現代の企業は、数多くの応募者から採用する人物を選出する必要があります。企業の採用担当者は大企業の場合には数千枚、時には数万枚のエントリーシートの中から採用する人物を決める必要があります。

そのため、公にされることはありませんが学歴フィルターやSPIなどによるフィルター、あるいは公表されない別の選抜基準があることも決して少なくありません。

この公表されない別の選抜基準に、TOEICは入っていることが多くあります。英検などと違って極めて実用的な試験であり、高いスコアの持ち主の英語力が書く場面において証明されているからです。

新卒の総合職などでは、企業が長期的に採用した人物に教育を施して自社で使える人材を育成していく傾向があります。このため、その基本となる地力の部分が優れている人物を欲しがっているのです。

転職者の場合ではなおさら影響が顕著になることが多いです。転職者を採用したいと考えている企業は、多くの場合即戦力となる人材を探しています。

職務経歴も非常に大切ですが、すぐに判断可能ではないことも多くあります。実際に仕事をしてみないとわからない部分があるためです。この部分は面接で判断していくことになるのですが、それでも完全にわかるわけではありません。

しかし、TOEICの場合には世の中に広く知れ渡っており多くの前例があるために習得しているスコアでおおよその実力を測ることができるのです。この点が、評価の対象として非常に役立ち使いやすい部分でもあります。

このようにどちらの場合でもTOEICは、職業を得る上で非常に大きなポイントになっていることがわかります。このため、高いスコアを獲得できる人材はそれだけで極めて採用されやすいとも言えます。

もちろんTOEICの能力だけで採用されることはありませんが、逆に述べればその他のポイントが一定水準以上、または多少劣っていたとしてもTOEICの点数自体で挽回できる可能性が大きいのです。

まだ習得していない人は、将来的に必ず役に立つ資格なので一度は受験して自分の実力を把握しておくようにしましょう。

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