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富士通の年収と、それに対する社員の口コミ。福利厚生は充実してる?
富士通はの日本国内を代表するグローバル企業の一つです。我々からしてみると、富士通といえば、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの携帯電話というイメージが強いと思います。
しかし、それだけではありません。企業や店舗向けのエアコンだったり、飲食店などのPOSシステムなども富士通は携わっていたりもしますし、実際にはもっと他にもいろいろとあります。
そんな富士通の年収はどのくらいなのでしょうか?入社してからどのように年収が上がっていくのでしょうか?同業他社と比較するとどうなのでしょうか?
今回は、そういったことも含めて富士通の年収についていろんな側面から検証していくことにしましょう。
▼目次
富士通の企業全体の平均の年収、年齢、勤続年数はいったいどのくらい?
まずは、それぞれの項目別で数字を挙げていきましょう。
平均年収
富士通が企業としての2016年度の年収平均額は810万102円と言われています。
富士通は、日本を代表する総合電機メーカーの一つと言えます。ITベンダーという位置付けで見ますと、国内では1位、世界中で見たとしても3位という輝かしい数字です。
特に、国内の官公庁や企業に対するIT構築やサーバーというのがメインとしての事業で、富士通のホームページによると、2017年度の連結売上は4兆983億円、営業利益では1,824億円(利益率4.5%)という実績が出ています。
2017年度は、連結売上が4,000億円以上減少しているにも関わらず、営業利益が130億円以上アップしていて、利益率では1.6%もアップしています。
これは、2017年11月1日に株式を一部譲渡した富士通テンの数値がのぞかれているためだと考えられます。
ちなみに同業他社の平均年収を見てみると
2016年度 | 富士通 | NEC | 日立製作所 |
---|---|---|---|
平均年収 | 8,100,102円 | 8,337,185円 | 8,686,283円 |
となっていて、同業他社よりは見劣り感は否めません。NECとは約23万円以上、日立製作所とでは58万以上の差が出ています。
平均年齢
次に社員の平均年齢については、2016年度の数字では、43.1歳となっています。ちなみに同業他社大手を見てみると、NECが富士通と同じ43.1歳、日立製作所が41.4歳となっています。
過去を見てみると、
2006年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|
富士通 | 40.3歳 | 43.3歳 | 43.3歳 | 43.3歳 |
NEC | 39.6歳 | 42.7歳 | 42.9歳 | 43.1歳 |
日立製作所 | 40.0歳 | 41.0歳 | 41.2歳 | 41.4歳 |
(日経BPより)
というように推移していて、少しずつではありますが、高齢化の波は押し寄せてきているということとも言えます。
ただし、団塊の世代が定年を迎え、その世代が抜けていっていますので、企業によっては年齢も下がってくるかもしれません。
平均勤続年数
次に平均勤続年数についてですが、
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|
富士通 | 18.5年 | 19.6年 | 20.0年 | 20.3年 |
NEC | 16.4年 | 18.2年 | 18.5年 | 18.6年 |
日立製作所 | 18.0年 | 18.3年 | 18.4年 | 18.4年 |
という推移で来ていますので、定年退職者が退職して、その分を新卒などで補っている状態が繰り返されているという状態であると推測できます。
これらの3項目を受けて見えてくることとは?
さて、ここまで平均年収、企業の平均年齢、平均勤続年数を見てきました。他社と比較もしましたが、ここから見えてくるのはどんなことなのでしょうか?
年収は、比較した2社とは圧倒的に低いという結果です。これは数字が見事に表してしまっています。しかし、平均年齢と平均勤続年数で見てみると、年齢も一番高くて、勤続年数も一番長いんです。
特に勤続年数でみると日立製作所と比べてみれば約2年の差があります。
年収は安いのに、勤続が長いとはどういうことなのでしょうか?簡単に言えば、富士通は年収よりもそれを超えるES(従業員満足度)が高いということではないでしょうか。
例えば、福利厚生がしっかりしている、休日に特別なものがある、といった富士通独自の何かがきっとあるのでしょう。
おそらく、年収が低くて福利厚生なども充実していなくESレベルが低いのであれば、いわゆるブラック企業と同じように平均勤続年数が長くなることはないということです。
逆に言えば、日立製作所は年収は飛び抜けていても、勤続年数は短いということですから、とりあえず稼げるけど、長く働くところではないのかもしれません。
数字だけ見てしまうとそういった判断もできてしまいます。ですから、お金だけではない何かに魅力や満足を感じている人が富士通で働いている方には多いんのかもしれません。
ここ5年の平均の年収推移
それでは、ここからは富士通についてもう少し掘り下げて見ていきましょう。
ここでは、過去5年の平均年収の推移を見ていただきましょう。
2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|---|
平均年収(円) | 8,043,935 | 7,980,374 | 7,698,277 | 8,107,983 | 8,100,102 |
前年差(円) | 158,991 | ▲63,561 | ▲282,097 | 409,706 | ▲7,881 |
前年対比(%) | 102.0 | 99.2 | 96.5 | 105.3 | 99.9 |
過去5年間を見ただけでも、何十万単位で乱高下を繰り返していることがわかっていただけると思います。
乱高下というのはおおげさかもしれませんが、30万円近く下がる時もあれば、40万円程戻る年もあったりしますので、見る人にとっては、乱高下とたら得る人もいるのは間違いありません。
しかし、パーセントでみると5%前後で推移していますので、大きく見えない人もいるかもしれません。
ただ、40万円程上がるということは、月収ベースで3万円程度のアップがあるということですので、ベースアップが数千円といわれる昨今ではかなりの優遇です。
ここまでの上がり下がりがあると、その原因はボーナスで調整されている可能性が高いと考えるのが一番腹落ちしやすいかもしれません。
ただ、各年度の営業利益などを見てみると必ずしも利益が少ない年は年収も減っているということはなく、逆に営業利益が上がった年の方が年収が下がるという不思議な現象が起きています。
2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
---|---|---|---|---|---|
平均年収(円) | 8,043,935 | 7,980,374 | 7,980,374 | 8,107,983 | 8,100,102 |
連結売上高(億円) | 43,817 | 47,624 | 47,532 | 47,392 | 45,096 |
連結営業利益(億円) | 953 | 1,472 | 1,786 | 1,206 | 1,288 |
単体売上高(億円) | 27,879 | 21,541 | 20,588 | 20,068 | 20,345 |
単体営業利益(億円) | 279 | ▲12 | ▲11 | ▲250 | ▲150 |
しかも、富士通単体でも見てみますと、ここ4年間は相当の赤字です。連結可能な子会社に相当本体は助けられているという状況です。
2014年度までは、年収も下がっていますので、当然だと見えます。しかし、2015年度からは10億円単位での単体赤字を出しながらも大幅年収増というのを起こしています。
これは数字だけで見れば驚くべきことですが、企業としてはそれでも従業員に還元するということなんでしょうか。働いている側からしてみれば、やめる方がもったいないと思うはずです。
だって、これだけ赤字が出ていても年収高いんですから。やめる方がもったいないということでしょう。だから、平均年齢も勤続年数も平均値が高いというふうになっても不思議ではありません。
しかし、過去にはサービス残業が横行していたという話もあって、このご時世でそう言ったことは大問題に発展してしまうわけです。
ですから、残業代が規定通りに支払われるようになったと考えれば、当然年収は上がらなければいけません。それもあって単体の営業利益が赤字になっていると考えるのが一番わかりやすいのかということでしょうか。
それでも、当たり前ですが、そういったことがしっかり改善されてきているということは、企業としては正しい道に進んでいるわけですので、そうすべきです。
改善されれば、そういったところに不満がなくなりますので、退職者も出にくくなりますし、それは会社にとっても人材転出を防ぐことができますので、メリットのが多いはずです。
新卒で入社してからの年代ごとの年収やその特徴とは?
次は、年代ごとの平均年収について触れていきたいと思います。
20代 | 30代 | 40代 | 50代以降 | |
---|---|---|---|---|
平均年収 | 約420万 | 約673万 | 約830万 | 約920万 |
ただし、50代前半まではかなり順風満帆な勢いで伸びていきますが、50代後半に入り定年に向かっていくまでは、緩やかに年収も減収になっていきます。
年収はもちろん給与と賞与が合わさったものです。おおよその年間の賞与支給は入社から2年目ぐらいまでは、3ヶ月程度、それ以降になると4.5ヶ月程度になってきてそのまま継続していきます。
また、当然役職によってももちろん給料が変わってきますが、誰でも昇格できるところとそうでないところがあるので、ここはその人の努力や成果次第というところでしょうか。
では、年代や役職を少し絡めて説明していきましょう。
大学卒もしくは大学院卒の初任給
年収は大学卒320万円、大学院卒350万円です。どちらの場合であっても、トレーニー期間というのが1~2年間は必ずあります。各種手当や残業代等は別途支給されますが、どちらにしても年収は高くないです。
大学卒6年目28歳時
年収は470万円です。総合職の場合、この時点で余程のことがなければ、G3担当という役職に昇格します。ボーナスも年間4.5ヶ月分に上がりますので、収入も多くなってきたと実感できるときではないでしょうか。
この時点でも、残業代や各種手当は別途支給されます。仮に残業を月に30時間程度した場合は、年収550万ほどになっていきます。
大学卒8年目30歳時
年収は500万円です。役職はG3のままということが多いでしょう。ここでも残業代や各種手当は別途支給されます。前項と同様に月に残業を3時間程度すると、年収も580万円程になります。
大学卒10~13年目32~35歳時
年収も580万円になってきます。ここで、役職も順調に行けば、G4主任(課長代理クラス)に昇格できます。ここに来ると、今までと同様の残業手当が出る場合と、いわゆる裁量労働制にするかが選択できます。
総合職であれば、速くて32歳、遅くても35歳までには昇格できるはずです。ただ、あくまでできるはずということで断言はしていません。
残業手当がつく契約の場合、月30時間残業をすると、年収は670万円程になります。
大学卒16~18年目38~40歳時
年収は約900万円になります。ただし、ここは年齢などもあってか多少前後すると認識してください。ここからは、残業手当は絶対につかなくなり、いわゆる裁量労働制です。
この年収は課長に昇格した場合ということという条件が出てきます。最速では38歳から課長に昇格できるらしいですが、そんなに昇格はたやすいものではありません。
同期入社の中でも30%未満しかここからは進んでいかないと思っていなければいけません。
また、課長といっても、様々な部署がありますので、責任の大小や、管理していくチームの大小、そして当然業績次第で年収は大きくブレます。いよいよここから同期での蹴落とし合いが始まるというところでしょうか。
大学卒から23年目45歳時
課長ランク2といういわゆる次長クラスになってくると年収が1000万円前後となってきます。最速の場合45歳ですが、最速での昇格は余程のことがなければ難しいのではないでしょうか。
同期入社の中でも10%以下という相当狭き門です。ここでも責任の大小や管理するチームの大小、業績などによって年収は変わって来ると考えるべきです。
大学卒23~28年目45~50歳
課長ランク3といういわゆる副部長クラスになれば年収1100万円になります。ここまでくると同期の中でも3%前後の狭き門です。
ここでも同様に責任の大小や管理する規模、業績によって年収は非常に大きく変わってくると思っていいでしょう。
同じく45~50歳で部長職まで行くと
年収は1,300万円になってきますが、本当に狭い同期の中でも1%程度ですから、場合によっては同期に一人いるかどうかというくらいの確率かもしれません。
ただ、ここでも責任の大小などで年収は大きく変わってきます。
福利厚生
企業にとって、働く側に対してのメリットとして大きな役割を果たすであろう福利厚生についてもここでは触れていきます。
- 通勤費の補助
- 家賃補助や寮(規定あり)
- 社員持株制度
- 各種保養施設利用の優遇
- 財形貯蓄
- その他、誰もが働きやすい環境の強化を随時推進
多くの会社が取り入れている最低限のことは富士通でもこれらのことは導入しています。
その他には、健康支援といって、富士通健康保険組合と健康増進部門、人事部門が連携をしながらさまざまな健康増進施策に取り組んでいます。
スポーツクラブの利用費用の補助やメンタルヘルス教育やウェブを利用してのストレスチェック、人間ドッグ費用の補助、婦人科検診補助など多くの取り組みを行なっています。
また、女性が働きやすい環境作りを強化していて「プラチナくるみん認定(2015年度)」を厚生労働大臣から子育てサポート企業として「特定認定」を受けています。
そして、近年注目されているLGBTの方が働きやすいようにする取り組みにも積極的に参加しています。
年収に対しての社員の口コミや評判は?
年収に対して社員の方々が感じることというのは、その方の立場などによって変わってくるかもしれませんが、まずは見ていきましょう。
- 昇給や昇格人事については、基本的には年功序列の傾向がある
- ベースとなる基本給が決して高いというわけではない
- 年収を上げていくなら残業代が取れるランクの時は残業代で稼いでいくことになる
- 住宅手当は多くないが、他の福利厚生がかなり充実している
特に給与に対しての満足度は満足は決してしていないけど、不満とまでは言えないというのが正直なところのようです。
昇給は年功序列制で個人で大きな成果を上げたとしても大幅給与アップというわけにはいかないようで、あくまでチームプレイに重きを置いているかもしれません。
基本給がそこまで高くないので、残業代で上乗せしていかないといけないという方も多いです。部署によっては、そういったことも絡んできて年間で100万円程変わってくるという話も出てきます。
富士通の年収は人それぞれで感じ方は違う
富士通の年収は、業界の中でもちょうど中間ぐらいの位置にいるのかなというところです。ですから、決して低いわけではないのですが、逆に言えば高いわけでもありません。
「中の上もしくは上の下」というのが一番適切ではないかと思います。それでも、売上や利益が上がっていない赤字の時でも平均給与が上がっていたりしています。
理由は見えにくいところもあるかもしれませんし、一部だけが恩恵を受けているのか、残業が多くなりすぎて結果的に手当関係の額が増えてしまったとかあるかもしれません。
しかし、残業代がしっかり支払われるのであれば、いい傾向になっているのは間違いないですからそういうところはしっかり守っていかなければいけません。
それでも、平均的な勤続年数の長さや平均年齢などを見ても、富士通に長く働く傾向にあるというのは年収ではない何かがあるから転職を考えることをしないのではないでしょうか。
そういうことを考えても、お金じゃないところに重きを置いているという方には富士通はオススメの会社なのかもしれません。
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