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ホテルの志望動機の書き方。業務ごとにアピールポイントを抑えよう
就職活動に取り組んでいる学生や、転職活動をしながら次の転職先を決めようとしている人が応募する業界の1つにホテル業があります。
ホテル業は、きたる東京オリンピックなどの影響で今現在発展しつつある業界です。そのため、志望する人は多くなってきています。
ここでは、ホテル業を志望する際に必要な志望動機と、これを作成するにあたり必要なさまざまなポイントについてまとめました。
ホテル業の有する職務と志望動機作成のポイントとは
それでは具体的な志望動機の作成に移る前に、ホテル業にはどのような仕事があるのかを確認しておきましょう。
仕事の内容を把握しておくことによって、自分の適性や作成すべき志望動機の内容が見えてくるためです。
ホテル業には主に次の4種類の仕事に分けられます。
- フロントデスク
- ハウスキーピング
- オペレーション
- コンシェルジュ
では、各仕事の概要とこれらの仕事に応募する際の志望動機作成のポイントについて見てきましょう。
ホテル業界の特徴についてはホテル業界の現状や将来性の記事で詳しく説明しています。
フロントデスク
初めに紹介する仕事はフロントデスクです。ホテル業において最も代表的な仕事であり、俗に「ホテルの顔」と呼ばれることもあります。
ホテルに来たお客さんと正式に最初に出会う職種になります。そのため、基本的な礼節はもちろんのこと、お客さんを不快にさせないマナーや教養、英語をはじめとする外国語の能力などさまざまな能力が求められます。
通常、ホテルの新卒採用をはじめとする正社員の採用は総合職として採用されるために、自ら能動的に職種を選ぶことができる場合は多くありません。
しかし、一部外資系の企業などでは職種ごとの採用になっていることもあるために、こうした場面で必要になることもあります。
志望動機作成のポイントとしては、ホテルの顔であるということを意識して作成することです。つまり、初めて出会うお客さんに対してどのような心づもりで接していくか、という点が大切になります。
加えて、24時間誰かが現場で働いている必要がある職種でもあります。他の部門においてもある程度は同様ですが、フロントの場合はいなければチェックインなどが成立しないこともあり、ほぼ絶対的に必要とされます。
このため、こうした24時間営業に対応できるだけの体力や気力も求められます。これらの力があることを匂わせる志望動機を作成することが大切です。
またホテルのフロントデスクは、さまざまな情報が集中するという性質もあってかホテル全体の司令塔になることもあります。そのため、必要があれば他の部門に指示や情報を提供することもあります。
このため、そうした時に仕事が円滑に進むようにコミュニケーション能力や高いリーダーシップなどが必要とされる面もあります。
最終的にこの部門を勤め上げると、フロントのマネジャーやその上の支配人などの階級に上がることが多いので、この部門で働くことを目指す人は少なくありません。
ハウスキーピング
次に紹介する職種はハウスキーピングです。ハウスキーピングは、お客さんの部屋を清掃することを主目的とする職種です。
基本的には上述の通りですが、清掃全般を担っていると考えればわかりやすくなります。館内の掃除なども担当しますし、宴会後の使用されたホール全体などの掃除もこうしたハウスキーピングの仕事になります。
そのため、体力と細かい作業に取り組む事が得意な人が重宝されます。ゆっくり仕事ができるような環境では無いので、要領よく手際よく取り組む事が求められます。
通常、ハウスキーピングの仕事が単体で募集されることは余りありません。大きなホテルであれば、掃除の仕事全体をアウトソーシングしているケースも少なくないためになおさら募集がかけられていることはありません。
しかし、ハウスキーピングの仕事であっても現場を統括するマネジャー職は募集がかけられていたり、新卒で採用された人が配属される可能性があります。
志望動機作成のポイントとしては、体力と気力、そして細やかな点まで気をつけられる人材であることをアピールすることです。
仕事の性質上、基本的に完璧であることが求められる職種です。お客さんの部屋を掃除した時に、基本的には髪の毛一本部屋に残っていたらやり直しという厳しい基準を設けている場合も少なくありません。
このため、こうした点がきちんとできているかどうかを確認する能力も求められます。
ホテルによっては、こうした確認作業を専門に担当する職種を設けている場合もあります。この職種をインスペクターと称します。
インスペクターとマネジャーは、どちらも上記の点に加えて人をまとめあげるリーダーシップの能力が併せて求められます。
オペレーション
次に紹介する職種はオペレーションです。オペレーションは職種の幅が非常に多岐にわたっており、便宜的にまとめてある場合も少なくありません。
例としてメンテナンスがあります。お客さんの部屋の設備の維持管理からホテル全体に関わる部分もメンテナンスなど、仕事の範囲も非常に広範です。
また、ホテルの職種としては他にも多岐にわたります。レストランのスタッフや基本的に表にはでない経理のスタッフ、ホテルのジムにおけるスポーツインストラクターなど多岐にわたります。
このようにオペレーションと言っても、その仕事内容によって要求される能力は異なります。
志望動機作成のポイントとしては、それぞれの職務に要求される能力を満たした上でホテルで勤務する、ということを理解している志望動機を作成することが必要です。
例として、レストランスタッフならば通常のレストランスタッフとして要求される配ぜんやサービスの能力以外に、「ホテル」で接客するための接客技術が要求されることになります。
この点が通常のこれらの仕事をホテル以外の場所で取り組む場合と異なることです。
ホテルでなければ、それほど高い接客技術やサービス精神を要求されることはあまりありません。飲食店ならば飲食する食べ物そのものがサービスの主な内容であり、接客はそれに付随するものにすぎないためです。
ところが、ホテルの場合には食事に加えて雰囲気や従業員の接客態度も値段に含まれていることから、こうした点にも配慮が必要になります。
志望動機作成時には、この点をきちんと配慮できる人物であることをアピールする必要があります。
コンシェルジュ
次に紹介する職種はコンシェルジュです。コンシェルジュはお客さんの求めに応じて、総合的に尋ねられた内容を案内することが主な仕事になります。
そのため、通常新卒や転職のどちらの場合でもいきなりコンシェルジェに配属されることはありません。なぜなら、他の職種と違って広範な知識と深い経験が求められる職種であるためです。
お客さんの求めに応じて、地域の観光案内に関する情報を提供したりレストランやお客さんの個人的なおつかいを遂行するための仕事になります。
求められる経験と知識が非常に広範であるために、通常は他部門から経験を積んだ人が任される傾向にあります。そのため、志望動機を作成する際には既にホテル業で働いている人が社内募集に応じて応募する、という形が一般的です。
志望動機作成のポイントとしては、お客さんの役に立ちよりよい提案をして満足させてあげたい、という精神を感じ取れるような志望動機を作成することです。
その土地の観光案内やレストランなどは知識に分類されるところなので、最終的には知識として覚えればどうとでもなります。ただし社会人としての機転が要求される部分に関しては、人生経験が物を言う場面が少なくありません。
この点をどのようにカバーするかによって、内定を獲得できるかどうかが決まってくるのです。
志望動機作成のポイントとは
ホテル業に関する志望動機作成のポイントは上記のとおり、職種によってかなり異なります。しかし共通するポイントはホテルで勤務することから、お客さんへのサービスの精神と技術が必要とされる点です。
これ以外にも、志望動機を作成するポイントとしてはどのような点があるのでしょうか。以下がそのポイントになります。
- 求める人材像と能力を把握する
- 結論を先に述べる
- 他社との違いと強みを把握している
- キャリアビジョンを持っている
- 自分の経験と応募企業との共通点を把握している
では、それぞれのポイントについて見ていきましょう。
求める人材像と能力を把握する
初めに紹介するポイントは、求める人材像と能力を把握することです。この点が把握できていなければ、間違いなく書類審査を突破するような志望動機を作成することはできません。
なぜならば、ホテル業を含むそれぞれの企業には欲しいと考えている人材像と能力をそれぞれ採用担当者は設定しており、なるべくこれに近い人を採用したいと考えているためです。
ホテル業の場合で述べれば、極端な話ですがフロントデスクで深夜に勤務することは嫌です、という人が応募した場合果たして内定を得ることができるでしょうか。
フロントデスクは24時間営業することが基本であるはずなのに、です。
この例は極端な例ですが、こうした基本的な意味でも求める人材像と能力を備えているかどうかを志望動機で採用担当者は判断しています。
メンテナンスの技量がまったくない人がメンテナンスで働くことはできませんし、料理の知識や資格を全く持っていない人がコックやレストラン部門で働くことはできません。
こうした意味で適材適所に採用した人材を配置していくためにも、応募する際にはこのホテルのこの部門はどのような人材と能力を備えた人物を欲しがっているのか、という点をきちんと把握しておくことが大切です。
結論を先に述べる
次に紹介するポイントは、結論を先に述べるということです。これはホテル業のみならず、全ての企業で使うことができます。内容というよりは志望動機作成時における一種のテクニックになります。
採用担当者は採用のシーズンになれば少なくても数百枚、多い時には数千枚のエントリーシートを読む必要があります。このため1枚のエントリーシートにかけられる時間はそれほど長くはありません。
そして、これはホテルの方針にもよりますが採用担当者のマンパワーにも必ず限りがあります。何百枚何千枚のこうした書類を眺めていれば、どれも同じように見えてしまうことが多いのです。
こうした採用担当者の置かれている状況を把握した上で、選考の上のステップに上がっていくためには内容も必要ですがまず結論を正確に述べる必要があります。
1枚に目を通すことができる時間が少ない以上、採用担当者の読み方は斜め読みになります。私たちが普段、新聞や雑誌などを大雑把に読み込む読み方になります。
そのため結論を先に述べその部分で興味を持ってもらわないと、後の文章は読んでもらうことができないのです。
結論を述べ興味を持ってもらい、その結論を導くための文章を読んでもらい納得を得ることができて初めて次の選考ステップに臨む事が出来るのです。
他社との違いと強みを把握している
次に紹介するポイントは、他社との違いと強みを把握していることです。これは、志望動機の最も大切なポイントの1つであるといってよいでしょう。
採用担当者が知りたいことは、他のホテルではなくなぜウチのホテルで働きたいと思ったのか、という点に集約されます。細かい部分は概ねこの部分に集約されると考えましょう。
そのため、この質問に応えるためには他のホテルと比較して場合、異なる点と強みとなる点を把握している必要があります。
異なる点とは、そのホテルが独自に行っていると思われる点を述べることです。サービスでも立地でも、あらゆる点がその対象になります。
強みとなる点は、そのホテルがサイトなどで宣伝していることであると考えるとわかりやすくなります。料理を売りにしているのか、部屋を売りにしているのか、設備面を売りにしているのかといった分類に分けられます。
これらを正確に把握することによって、一言で述べればそのホテルの特徴が見えてきます。そのホテルの特徴に興味を持ちました、という内容で記載すれば説得力のある志望動機を作成することができます。
キャリアビジョンを持っている
次に紹介するポイントは、キャリアビジョンを持っているということです。ホテル業に勤務して、将来的にどのように出世していきたいかということを述べる必要があります。
ホテル業の最終的に最も高い地位は支配人に当たります。ホテルの全ての営業とサービスに対して責任を持つ立場になります。
また、料理部門などで勤務したい場合には最終的には総料理長などが一番出世したポストになります。
全員が最終的なポストで勤務できるわけではもちろんありませんが、勤務を初めてどのようなキャリアを描いているかを採用担当は知りたがっているのです。
このキャリアプランをきちんと志望動機において描けるかによって、応募者の熱意ややる気を図ることができます。
そのため、たとえ応募者が描いた青写真であっても採用担当者は重視しているパターンが多いのです。
自分の経験と応募企業との共通点を把握している
次に紹介するポイントは、自分の経験と応募企業との共通点を把握していることです。これはどのような意味でしょうか。
それは、応募した企業の特徴と自分の経験から共通点と活用できる点を自分自身が把握しているかどうか、という点に集約されます。
ホテルごとによってサービスの精神ややり方は大きく違います。リゾートホテルやシティホテル、ビジネスホテルといったホテルの種類によっても提供するサービスの精神ややり方、質は大きく違います。
そのため、あるところで通用した方法や接客の基本精神がよそのホテルでは全く通用しないということが多々あります。
これは特に転職者に多く見られる傾向です。ホテル業界内でより出世しようと他のホテルに転職した結果、前のホテルとの方向性が大きく異なり戸惑うことがあるのです。
こうした意味でも、自分が今まで経験してきた職歴などと新しく勤務することになるホテルとの共通点や異なる点を正確に把握しておかないと、後々困ることになります。
ホテルはサービス業の極みになります
ホテル業に応募する際の志望動機作成に必要なポイントについてまとめましたが、基本的にはホテル業に応募するということは、サービス業に求められる能力を極めていることが前提になります。
フロントデスクやハウスキーピングはお客さんに直接接する機会が特に多いことから自然と想像されやすいものですが、メンテナンスやバックで働く経理の人などにも要求される技能でもあるのです。
ホテル業には食事そのもの美味しさや、宿泊する部屋の快適さなどさまざまな面を総合的に含めて「サービス」という形で優れている必要があります。そのため、サービス業として相応しいかどうか、という点が応募者に要求されます。
この点を踏まえて、応募する際には個々の技能に加えてサービス業のプロとして働くという覚悟を備えた志望動機を作成することが大切になります。
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