仕事できない保育士と呼ばれる人の特徴&それぞれの対処法

「憧れの保育士になったのに、失敗ばかりで仕事ができていない」「私は保育士に向いていないのかも」そう感じて悩む人も多いのではないでしょうか。

ご安心ください。仕事がスムーズに進まないのは、保育士の適性がないのではなく、何かが不足しているために仕事が滞っていることが考えられます。

では、どのようなタイプだと仕事ができないと言われてしまうのでしょうか。一緒にチェックしてみましょう。

保育士に求められるのは、保育技術やピアノの技術よりも…

保育士は、仕事に対して向上心や情熱のある人、高いコミュニケーション能力や一般常識のある人ほど、現場で重宝されます。

逆に、このような要素をあまり持ち合わせていない人は、保育士の適性がないと思われたり、実際に仕事がうまくできなかったりします。

向上心、コミュニケーション能力、一般常識が必要だということは、保育士に限らず、どの職業でも同じことがいえるでしょう。

ただ、保育士の場合、学校で習得できる専門知識(保育技術やピアノの技術)よりも、学校では教えてもらえない人間力(向上心、コミュニケーション能力、一般常識)のほうがより重要とされているところに注目したいです。

厚生労働省の厚生労働省の補助事業「平成25年度 保育所運営の実態とあり方に関する調査研究」では、保育園がこれから就職する大学生・短期大学生を採用する際、どのような要素を意識しているかについて調査を行いました。

いくつかの項目について「重視しない」「あまり重視しない」「まあまあ重視している」「とても重視している」から最もあてはまるものを回答したところ、次のような結果になりました。

これから就職する大学生・短期大学生を採用する際の意識について

項目 まあまあ
重視している
(%)
とても
重視している
(%)
仕事に対する向上心がある 15.8 83.1
コミュニケーション能力がある 29.4 69.3
一般常識が身についている 38.4 59.6
保育園の保育方針を理解 40.0 49.4
保育技術が身についている 61.1 20.8
ピアノの技術が身についている 59.6 10.7
学業成績 66.8 7.7

参照:社会福祉法人 日本保育協会「保育所運営の実態とあり方に関する調査研究報告書」これから就職する大学生・短期大学生を採用する際の意識について

保育は必ずチームで行う仕事なので、やはり、ほかの保育士とスムーズに連携するためのコミュニケーション能力や気配りが求められます。また、子どもや保護者とは毎日接するので、社交性も必要とされます。

ただ、こういった人間力は生まれもつ性格に関係なく、人生の経験で磨かれるセンスのようなものなので、誰でも経験と努力次第で習得することができます。また、それに伴って仕事もうまく回るようになっていきます。

また、仕事ができないのは、その人に保育士の適性がないというよりも、保育士の業務に必要な何かが不足し、業務を滞らせていることが考えられます。実際に、どのようなタイプの人は仕事ができないと言われてしまうのか、チェックしてみましょう。

報告・連絡・相談ができない人は連携を乱してしまう

保育士に限らず、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は「社会人の常識」とも言われます。

特に、保育士はチームで子どもたちに対応しているので、互いの連携なくしては成り立たないため、こまめな報告・連絡・相談が必要です。

報告・連絡・相談があまりできていない人は、仕事上でミスを起こしやすくなります。

保育士に必要な「報告」とは
保育士の仕事でいう報告は、上司から受けた指示で行っている物事の途中経過や結果を伝えることです。またトラブルが起きたときにもすみやかに報告する必要があります。

上司への報告ができていないと、ものごとが予定通りに進捗しない、対処が遅れて問題が大ごとに発展してしまう、といったトラブルを招きかねません。

保育士に必要な「連絡」とは
連絡とは、保育士同士で共有すべき業務上の情報を伝達することです。業務の引継ぎ、保護者からの電話などはこまめに連絡する必要があります。

連絡がないとトラブルが起こりやすくなるのはもちろんのこと、連絡するのが遅いとき、伝え方があいまいなときにも業務上のミスが起こりやすくなってしまいます。

保育士に必要な「相談」とは
相談は、分からないこと、一人で決められないことがあるとき、職場の保育士に聞いて確認することです。

誰にも相談せずに推測で行動を起こすと、それが間違っていた場合にトラブルが起こります。

「言い出しにくい」「言わなくてもわかるだろう」「後まわしにしよう」と勝手な判断で報告・連絡・相談を省いていると、トラブルが生じやすくなるだけでなく、ほかの保育士からの心証も悪くなります。どんな些細なことでもすぐ伝えるようにしましょう。

指示待ち保育士は自分から仕事できない

ボーッと立って指示待ちをしていることの多いタイプは、新人保育士にみられます。

どの職業にも共通することですが、職場ではいちいち上司のほうから部下に指示を出すとは限りません。自分から上司に「何をすればよいですか?」「~しましょうか?」と聞き、自分で仕事を覚えていく姿勢が求められます。

保育園は特に忙しい職場で、保育士の手が足りない状況が続きます。新人だろうとフルに業務をこなさなければ対応が間に合わないことも多いです。そのような状況で何もせずにボーッと立っていると「仕事ができない人ね!」とイライラされてしまいます。

新人のうちは分からないことが多く、気持ちもいっぱいいっぱいなので、ほかの保育士が働いているところをただ見ているしかなかったり、自分から上司に聞くことすらできなかったりします。

しかし、少しでも早く仕事ができるようになりたかったら、常に教わる姿勢を心がけ、自分から動いてメモを取るなどして、仕事を早く覚えていくしかないのです。

文章を書くのが苦手だと仕事に時間がかかってしまう

「文章を書くのが得意なので、保育士の道を選んだ」という人も少ないかと思いますが、実は保育士はある程度の文章力も必要な職業です。

というのも、保育士は、日案・週案・月案(指導計画)、定期配布物、連絡帳などたくさんの書類を作成しなければなりません。

文章を書くのが苦手だと人一倍作成にかかり、ほかの業務に差し支えたり、残業や持ち帰り仕事を増やして泣くことになってしまいます。

また、保護者とのやり取りをする連絡帳では、常に保育士としてふさわしいコメントが求められます。もし失礼な表現があると、保護者から大きなクレームが来てしまう可能性も。

経験を積むほど、要領良く文章が作成できるようになります。また近年はICT化が推奨され、保育士が手書きの書類を作成する手間も徐々に省略されつつあります。

とはいえ、文章は「てにをは(助詞)」1字の違いで異なる解釈になってしまうほど奥が深いものなので、文章を書くのが苦手な人は、伝えたいことが正確に伝わるよう文章力を鍛えることも大切です。

保育士は体力勝負なのに健康管理ができていない

保育士の仕事はハードなので、健康でなければ勤まりません。また保育園は人手が不足しがちな職場なので、誰かが病気で急に欠勤するのも痛手です。

保育園は、子どもの間でインフルエンザや感染性胃腸炎などさまざまな感染症が流行します。保育士も健康管理ができていないと体の抵抗力が落ち、子どもから感染症をうつされやすくなってしまいます。

多忙な中でも、なるべく十分な睡眠、栄養バランスの良い食生活を心がけ、しっかり体調を整えておきたいです。健康管理も仕事のひとつと考えましょう。

ベテランも注意!自分に自信を持ちすぎて浮いてしまうことも

キャリアを積んだ保育士、自分なりの方針をしっかり持っている保育士の中には、自信があり過ぎて、自分一人で現場を回している錯覚に陥りがちな人がいます。

一見、仕事ができそうな人に見え、また部下もそう認識していることが多いタイプです。

実は逆で、仕事ができない部下を作っているのが、こういったワンマン上司だったりします。上司にこのような人がいると、部下は不信感を持ち、現場の一体感がなくなります。

保育はチームで行う仕事なので、ほかの人と足並みがそろわない保育士がいると連携が乱れてしまい、かえって仕事の効率が悪くなったり誰かにミスが起こりやすくなってしまいます。

自信を持つこと、プロ意識が高いことは良いことなのですが、キャリアを積んでもおごることなく謙虚に業務を遂行していただきたいです。

もし、この手の上司がいて非常に仕事がしにくいという場合は、自分の努力ではどうにも改善できないので、ほかの職場で働くことを検討しても良いかもしれませんね。

経験を積み重ねて仕事のできる保育士へ成長していこう

仕事ができないと感じている人も「保育士には向いていない」と悩む必要はありません。経験を積み重ねていくとおのずとセンスや自信が身につき、仕事がスムーズに回るようになっていくはずです。

まずは、失敗をいつまでも気にせず、向上心を持って仕事に立ち向かってみましょう。