モラハラ職場を抜け出そう!被害者が気づきにくいモラハラの実態

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近年、パワハラに続いて「モラハラ」という言葉がテレビや雑誌でも取り上げられるようになりました。繰り返される暴言や嫌がらせなど、職場での理不尽な仕打ちにつらい思いを抱えている人は少なくありません。

「上司だから」「仕事だから」と耐え続けていると、追い詰められた精神状態が身体に影響を及ぼし、心身ともにボロボロとなってしまいます。

明日は我が身ともいえる職場でのモラハラ問題についてまとめました。

人間関係の悩み。そもそもモラハラって何?

みなさんは、モラハラという言葉を知っていますか?モラハラはモラルハラスメントの略称です。

仕事を続けるうえで大切な、上司や部下、同僚との人間関係。

いくらお給料や待遇の良い職場でも、一緒に仕事をする人との関係がうまくいっていないと出社自体が嫌になりますし、やる気も出ません。

モラハラは、そんな人間関係の悩みのひとつとして、パワハラとともに近年有名になった言葉です。

一般的にモラハラと聞くと、上司が部下に対して行うというイメージが浮かぶかもしれませんが、

  • 役職
  • 性別
  • 年齢

はモラハラに関係ありません。

会社での上下関係や立場を利用しない嫌がらせなので、女性から男性へのモラハラや、アルバイト・パートタイマーとして働いている人から社員へ対してのモラハラも存在します。

いくら自分の役職が相手より上であっても、嫌がらせをされたときに言い返せなかったり、抵抗することがむずかしいという場合はモラハラにあたることがあります。

ではモラハラは具体的にどのような行動を指すのでしょうか。

  • 無視
  • 陰口
  • 冷笑

など、まるで中学生のいじめのような行動ですが、これもモラハラにあたります。

どのような理由があったとしても、成人した大人がすることではありませんね。

明らかに聞こえている声や見えているはずのあなたの存在をいないものとして振舞う行為も、モラハラです。

さらに

  • 退職を促す
  • 必要以上の叱責
  • 大声での威圧

など、仕事にかかわることでも、行き過ぎた言動はモラハラに該当することがあります。

モラハラのターゲットとされてしまった人は、毎日通わなければならない職場で精神的な苦痛を受けることになります。その苦痛ははかり知れません。

モラハラは主に言葉や態度で相手を傷つけることを指します。

直積的な暴力をふるうわけではないので、証拠が残りにくく立証しにくいのです。

もしあなたが新入社員として入った会社で、自分の意見をすべて否定されてしまったり、理不尽な要求をつきつけられても、 「まだ入ったばかりだから、自分が間違っているのかもしれない」と、つらいと声をあげることをためらってしまうかもしれません。

モラハラは被害者である自分自身が気づきにくく、さらに加害者が無自覚に行うことが多いため、発覚しにくいという特徴があります。

まずは状況を客観視し、今自分が受けている仕打ちがどのようなものなのか冷静に分析してみましょう。

モラハラとパワハラのちがいって何?

モラハラと同じジャンルである「パワハラ」という言葉も聞いたことがあるかと思います。

パワハラはパワーハラスメントの略称です。

自分より力関係の強い上司や優位な立場の人間から、精神的・肉体的な苦痛を与えられる行為を指します。

モラハラは仕事上の力関係を利用せずに行われる精神的な暴力ですが、パワハラは精神への攻撃だけでなく、直接的な暴力に及ぶケースもあります。

役職が上の人間が加害者となるので、 「指導するうえでしかたがない」という主張が通りやすくなるという問題点があります。

実際、パワハラと指導についての境界線はあいまいな部分もあるため、物的な証拠や暴力を受けたときの診断書などが必要不可欠です。

職場でのつらいモラハラ。どうすればいいの?

基本的に、職場は毎日通う場所です。そんな場所でのモラハラは、耐えられないものがありますよね。

モラハラは我慢していても解決するものでもありません。主な対策についてご紹介します。

ちょっと待った!同僚よりも専門機関に相談を

つらいときは、誰かに相談したいと思うものです。

自分ひとりで抱え込むよりも、こんなことがあったよと話を聞いてもらうだけで楽になることもあるでしょう。

家族や友人など、第三者の意見を聞くことは、自分の立場を客観的に見つめなおすことにもつながります。

また、会社で受けたモラハラは、内部の事情を知っている仲の良い同僚などについ相談してしまいたくなると思います。

しかし、同じ会社の人に相談することは得策とはいえないので注意してください。

社内の人に不用心に相談することで、あなたに関する情報が会社中に広がってしまうかもしれません。ぐっと思いとどまりましょう

「人の口に戸は立てられぬ」ということわざがあるように、誰かに話したことはどんなきっかけで噂となってしまうかわかりません。

万が一、加害者の悪口を言っていたとまわりに誤解されてしまったら、あなたの立場が不利になったり、モラハラがさらにひどくなってしまうかもしれないのです。

モラハラの相談は、専門の窓口を利用してください。

例えば「法テラス」という国が設立した公的な機関をご存知ですか?

法テラスは日本司法支援センターの略称で、借金や離婚、相続など、さまざまなトラブルの相談に無料でのってくれます。

面談だけでなく、メールや電話で相談することもできるので、相談費用が心配だったり、近くに弁護士事務所がない場合も気軽に問い合わせることができます。

法的な手続きに対する助言や、相談内容にぴったりの窓口を紹介してくれたり、弁護士・司法書士に関する費用や相談手順についても教えてくれます。

法テラスは、トラブルを解決へ導くお手伝いをしてくれる機関なのです。

また、厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、労働に関する相談をすることができます。労働関係に特化した相談員と話すことで、より解決に近づけるかもしれません。

直接窓口に向かうのは足が重いという人には、NPO法人労働相談センターもおすすめです。

面談もありますがメールでの相談にも応じてくれるので、直接は相談しづらいことでも、すこしは相談しやすいかもしれません。

年間相談件数は累計10万件をこえているこの法人労働相談センターは、専門のスタッフだけでなく

  • 弁護士
  • 医師
  • 社会保険労務士
  • 産業カウンセラー

の協力で成り立つ機関なので、より専門的な相談にも答えることができます。

多くの企業では社内にパワハラ・モラハラなどの相談窓口を設けていますが、なかなか相談しづらいかと思います。

法律や労働関係に特化している窓口を見つけて、今自分が受けている理不尽な状況や具体的な解決策について相談してみましょう。

あなたが受けたモラハラや今の気持ちをメモしておこう

あなたがモラハラを受けている件についてどこかへ相談しようと決めたとき、事前の準備が必要不可欠です。

「たぶんモラハラを受けている」というあいまいな証言だけでは、モラハラと判断してもらえないこともあるからです。

まずは、あなたの受けているモラハラについてメモを残すことを習慣化しましょう。

メモをとるときに覚えておいていただきたいのが、

  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Who(誰が)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)

この5W1Hです

自分が受けたモラハラについてくわしい記録をとることが、モラハラ解決への一歩となります。

例えば、ただ「○○さんに無視されている」とメモするのではなく、「出社時の朝礼でベテランパートの○○さんがいつもあなたのあいさつだけを無視する」といったように、わかっている情報すべてをメモしてください。

公式な文章やパソコンで打たなくても、メモ書きでかまいません。毎日くわしく書き記していきましょう。

さらにパワハラの事実を決定的なものにしてくれる明確な証拠として、目に見えるものを保存するという方法があります。

例えば、パワハラと思われる言動をボイスレコーダーに録音したり、嫌味なメールやラインを保存するなど、動かぬ証拠としてさまざまな言動を記録しましょう。

最後に、そのパワハラによってあなたがどのような影響を受けたのかについても記録が必要です。

陰口や嫌味などで心が疲れてしまうと、身体のさまざまな部分に影響が出ることがあります。

この時のメモも、単純に「会社に行くことが嫌になった」と記すのではなく、 「吐き気がある」「腹痛で動けない」など、くわしい症状を記録しましょう。

さらに症状が悪化し、ストレスによる胃腸炎や、うつ病などと診断されたときは、診断書も忘れずもらってください。

今までずっとモラハラを受けているけどメモをしていないという人も大丈夫です。今日から証拠集めをはじめましょう。

加害者からの理不尽な行為に泣き寝入りしないためにも、闘うための工夫が必要です。

会社にあなたの人生をささげる必要はまったくない

モラハラについて、しかるべき機関に相談しても状況が変わらなかったり、体調や精神面が限界を迎えているなと感じたら、会社を辞めてしまいましょう。

仕事を辞めても死んでしまうわけではありませんが、病んでしまった心や身体は確実にあなたの人生をむしばみます。

できれば辞めてしまう前に、3か月くらい働かなくても生活していけるよう貯蓄しましょう。

仕事を辞めてしまうと生活がままならないという考えを捨て、いつでも辞めてかまわないというようにポジティブな思考に切り替えることが大切です。

家族がいる人は今後の生活について相談してみてもよいですし、雇用保険の加入期間が12ヶ月以上あれば失業保険を受給することもできます。

辞職の覚悟が決まったら、できるだけ早く転職活動をはじめましょう。次の職がない状態で退職してしまうよりも、心の安定がちがいます。

もちろん、モラハラを受けてしまったことは許しがたいことですが、地獄のような職場を抜け出して、あなたの人生を新しくするチャンスでもあるのです。

あなたがモラハラの加害者にならないために

あなたがモラハラの被害者ではないとしても、働いている人にとってモラハラはまったく関係のない話ではありません。

社内で誰かが理不尽な言動によって傷つけられていたとき、他人だからと目の前で繰り広げられているモラハラを見ないふりしてしまったことはありませんか?

あなたの会社にモラハラの加害者が存在しているなら、ターゲットとなっている人が会社を辞めてしまえば、次はあなたがモラハラ被害者になってしまうかもしれません。

また、気づかないうちにあなた自身がモラハラを行っている可能性もあります。

モラハラがなかなか発覚しない理由のひとつに、加害者本人の自覚のなさがあります。

人の気持ちがわかりにくいモラハラ加害者は、自分の言ったことで相手が不快になっていることを理解しにくいのかもしれません。

さらにモラハラ加害者は、自分の都合や機嫌によって、とても魅力的な人物の場合があります。

いつもモラハラのターゲットを傷つける言動ばかりしているわけではなく、たまには被害者にやさしい言葉をかけたり、人目がある時はいつも以上に親切にすることもあります。

だからこそ被害者は、自分の状態が深刻なものになるまでそれがモラハラであると気付かないのです。

モラハラの加害者になりやすい人の特徴として、

  • 他人の感情に共感できない
  • 嫉妬深い
  • 自己愛が強く小心者

などがありますが、もちろん加害者になってしまう理由は人それぞれです。

自分の弱さを守るために他人を下げたり、劣等感が強い人は自分がもっていないものをもっている人に嫉妬して、意識なく嫌味ばかり言ってしまうこともあります。

モラハラは線引きがむずかしく、その人の人間性にも関わるとても根深い問題です。

また、飲み会に一人だけ誘わなかったり、相手の私生活や恋愛事情など、プライベートへの過干渉もモラハラにあたります。

必要以上の仕事を与えて職場での環境を悪化させる行為もモラハラですが、逆に仕事を与えないこともモラハラです。

「それでは相手が不快に思ったことはすべてモラハラになってしまうのか」と思う人もいるかもしれません。

モラハラの判断基準のひとつとして、言動や行動に業務上の合理性があるかどうかがあげられます。

明らかに業務とは関係ないことを強いたり、自分の価値観を無理やり押し付けてしまわないように気をつけましょう。

理不尽なモラハラ。今の状況から抜け出すために

モラハラはあってはならない精神への暴力です。

いつか相手が変わってくれるかもしれないと願い続けていても、自分から行動しなければ状況が改善へ向かうことはほぼありません。

身体も大切ですが、精神が壊れてしまうと回復まで長い時間がかかります。

 「もう大人なんだから我慢しよう」と耐え続けることは、未来のあなたの健康まで奪ってしまうことになりかねないのです。

モラハラを受け続けていると心が疲れてしまい、自分が置かれている状況を客観的にみることがむずかしくなります。

ターゲットとなっている人は、なかなか自分が被害者であることに気づけないものです

モラハラを受けている人は、まず自分が被害者であることを自覚することからはじめましょう。

 「こちら側にも落ち度があるのではないか」と自分を責めるのではなく、どんな理由があったとしても自分への理不尽な言動は許せるものではないと考えを変えてください。

自分の人生を取り戻すために、意識を変えて一日でも早い問題解決を目指して動き出しましょう。

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