職場で横行するセクハラ被害の現状。定義にあてはまる行為と対策

職場や取引先で、誰かの性的な言動に不快な思いをしたり、悩んだことはありませんか?

セクハラはドラマや小説のなかだけの話ではありません。働いている人なら誰でも加害者・被害者になり得る社会問題なのです。

仕事の内容にいくらやりがいがあったとしても、セクハラが横行しているような職場は働く環境として最悪です。

職場でのセクハラを「いつか時間が解決してくれるだろう」と我慢していると、相手のエスカレートしていく誹謗中傷やわいせつな発言に、あなたの精神はさらに追い詰められてしまいます。

日常的なセクハラに耐えてまで、そんな職場で働く必要はありません。

今回はセクハラに悩む方のために、職場でのセクハラ事例や、退職・転職に向けて動き出すポイントについてまとめました。

職場で横行するセクハラの現状

セクハラという言葉を聞いたとき、どのようなイメージが浮かびますか?

男性が加害者になるという印象が強いですが、セクハラに年齢や性別は関係ありません。女性から男性へ、また同性間での性的ないやがらせもセクハラに該当します。

なんとなく使っている「セクハラ」という言葉の解釈や、事例についてご紹介します。

性別・年齢・役職は関係ない!すべての性的ないやがらせはセクハラに該当する

実はセクハラという概念が世間一般に広まったのは、平成に入ってからのことです。

男女雇用機会均等法が改正された1997年に、社員の募集、採用、昇進などで女性差別を禁止するとともに、女性に対するセクハラの規定が整備されました。

国内初のセクハラを理由とした民事裁判が行われた1989年には、「セクシュアル・ハラスメント」という言葉が新語・流行語大賞の新語部門金賞を受賞。

追って2007年に改正された男女雇用機会均等法で、女性労働者に限定されていたセクハラの規定が男性労働者にも適用されるようになり、セクハラについて社会の意識が高まりました。

では具体的にセクハラとはどのような言動を指すのでしょうか。

セクハラはセクシュアル・ハラスメントの略称で、一言であらわせば「性的ないやがらせ」です。

身体への性的な接触はもちろん、身体的な特徴を話題にする言葉の性差別も、セクハラにふくまれます。

人権侵害のひとつでもあるセクハラは、職場で誰かを不快にさせる性的な言動のすべてを指すのです。

身体をさわったり、性的な関係を強要するなどの行為は目に見えるセクハラですが、「女のくせに」「男のくせに」など、固定的なジェンダーに基づいた差別もセクハラに該当します。

特に、性的な風評を社内で流すような行為は、名誉棄損などの罪に問われることもある人権侵害です。

言葉によるセクハラは線引きがむずかしく、性的な誘いや脅しなどのほかに、容姿についてほのめかしたり、スリーサイズなど身体的な特徴をからかいの対象にすることもセクハラにあたります。

例えば女性なら、胸や脚など、身体の部位に関して発言されると、とてもいやな気分になりますよね。

相手が男性であっても、プライベートに踏み込んだデリカシーのない性的な話題はセクハラにあたるのです。

コミュニケーションをとる過程でセクシュアルな話題をもちだす加害者は、自分の発言がセクハラに該当するということにまったく無自覚なケースもあります。

いくら加害者がコミュニケーションだと思っていても、セクハラは基本的に被害者の受け取り方によってセクハラであるか否かが判断されます。

ごく当たり前の会話のように感じても、相手がその性的な言動を不快に感じたなら、セクハラに該当することがあるというわけです。

対価型セクシュアル・ハラスメント

セクハラは大きくわけて、

  • 対価型セクシュアル・ハラスメント
  • 環境型セクシュアル・ハラスメント

の二種類があります。

セクハラ行為者の性的な言動を拒否したことで、被害者の職場環境が悪化したり、解雇や減給などの不利益を受けることを対価型セクシュアル・ハラスメントといいます。

この対価型セクシュアル・ハラスメントは、加害者が職場上の地位を利用して行うことが多いので、被害者が訴えをあげづらいという特徴があります。

例えば、昇進をちらつかせて性行為を求めたり、契約の更新を条件に性的な関係を要求するなど、自分の立場を利用したセクハラはあってはならないものです。

拒否や抗議した被害者に対して、

  • 解雇
  • 降格
  • 減給
  • 配置転換

など、不当な労働条件をつきつけて不利益を負わせる行為は立派なセクハラです。

環境型セクシュアル・ハラスメント

環境型セクシュアル・ハラスメントは、対価型とはちがい、性的な関係を要求するものではありません。

性的な話題を口にしたり、プライベートなうわさを意図的に流すなど、意に反する性的な言動によって被害者や働く人たちを不快にさせ、労働環境を損なう行為を指します。

失礼なことばかり言われる職場で、自分の力が最大限に発揮できないのはあたりまえのことですよね。

環境型セクシュアル・ハラスメントは、

  • 身体接触型
  • 発言型
  • 視覚型

の大きく三つにわけられます。

例えば、身体接触型は、「社内でお尻をさわられる」など、身体への不必要な接触を指します。

「嫌がっているのに卑猥な言葉をやめない」「男のくせに・女のくせにと言葉をかける」などのセクシュアルな発言も、行為者が気づいていないだけで、立派なセクハラです。

また、「全裸のポスターを目の見えるところにはっている」「卑猥な写真や記事をわざと見せる」などの視覚型の行動は、本人だけでなくまわりで働く人たちまで不快になってしまうセクハラです。

このような環境型セクシュアル・ハラスメントは、セクハラが人権侵害であるという認識の低い職場で起こりやすいといいわれています。

真面目に働いている人が、誰かの性的な言動によって働きづらくなる環境は、会社としてあってはならないことです。

また、被害者である本人が「これはセクハラである」と認識していなくても、まわりから見て明らかな性的いやがらせであると判断された場合、セクハラとして訴えることができる可能性があります。

さらに、女性だからという理由で飲み会のときお酌をさせる行為や、宴会で男性に裸踊りを強要するなど、お酒の場でのセクハラ行為は、今も後を絶ちません。

時代錯誤な伝統を守り続けるのではなく、一人ひとりがセクハラに対する認識を高め、防止に取り組む必要があります。

労働者をセクハラから守るために会社側が行う処置

セクハラは学校や知人との間でも問題となることがあります。

しかし、やはりセクハラがもっとも横行する環境として、職場があげられるのではないでしょうか。

上司と部下、取引先と下請けなど、上下関係ができやすい場所では、職場上の立場を利用した悪意ある性的ないやがらせや、加害者側に自覚のない発言型のセクハラが行われやすいといわれています。

セクハラは、上司や同僚の間だけではなく、顧客や取引先の人など、さまざまな人間関係のなかで行われるものです。

病院では患者がセクハラの加害者になることもありますし、大学では教授が生徒に対して性的な関係を強要することもあります。

セクハラは、加害者・被害者の性別や役職も関係なく発生するものです。

社内でのセクハラは正社員や契約社員だけの問題ではありません。パートタイマーやアルバイトなど、非正規労働者の間でもセクハラ行為は問題となります。

先ほどもご説明しましたが、すべての不快な性的発言および行動は、悪意がある・ないや加害者・被害者の立場にかかわらずセクハラに該当すると覚えてください。

セクハラについての認識が高まってきた近年では、職場でのセクハラ対策も積極的に行われています。

セクハラについて正しく理解するセミナーを設けたり、正しい認知を広めるための冊子を配る会社も多いようです。

セクハラは、職場の環境を悪化させるだけでなく、企業イメージが下がるなど、会社自体の損失にもつながります。

男女雇用機会均等法第11条では

「事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」

と定められています。

このように、事業主は職場内でセクハラがある・ないにかかわらず、セクハラを防止するための対策をとらなければならないと法律で決められています。

セクハラによって不利益を被る人をなくすための措置をとることは、会社にとっての義務でもあるのです。

セクハラやパワハラは、安全配慮義務違反、または職場環境配慮違反にあたります。

職場でセクハラが実際に起こったときは、セクハラ加害者への損害賠償だけでなく、会社がセクハラ防止のために必要な措置を怠っていたという事実に対して、会社へ損害賠償を請求できるケースもあるのです。

もちろん、罰せられるべきはセクハラの加害者なのですが、働く人たちが安心して過ごせる環境をつくることができるよう管理できなかった会社にも問題があるということを覚えておきましょう。

セクハラはどこに相談すればいい?具体的な機関と必要な準備

セクハラ被害にあってしまったとき、友達や家族など、身近な人に話を聞いてもらうことでつらさが和らぐことがあります。

しかし、誰かに相談するだけで何も行動を起こさないでいても、セクハラの根本的な解決にはなりません。

セクハラ加害者に直接やめてほしいと伝えるという手もありますが、今後の職場環境を考えるとなかなか言いづらいと思います。

「やった」「やってない」の水掛け論になったり、さらにいやがらせがエスカレートする場合も。

では、労働者の働きやすさを侵害するセクハラは、どこへ申告すればいいのでしょうか。

卑劣なセクハラには、第三者の介入が効果的です。

多くの企業では、パワハラ・モラハラなどの労働環境について、社内に相談窓口を設けているので、まずはそこへ相談してみましょう。

窓口はなくても労働組合があるなら、一度相談してみてください。

守秘義務があるので、あなたの話したことが漏れることはないと思いますが、社内での問題を社内の人に話すことはとても勇気がいるもの。

なかなか相談しづらいときは、社外の相談窓口を頼ってみてください。

インターネットで人権相談について検索をかければ、「女性の人権ホットライン」や各地方にある「常設人権相談所」についての情報がヒットします。

これらの相談機関は、基本的にセクハラを受けている本人でなくても相談が可能です。秘密厳守なので、安心して電話することができます。

「今自分が受けている不快な言動がセクハラにあたるかどうか自信がない」という人は、法律関連の機関へ相談してみてもいいかもしれません。

法律知識の力を借りたい人は、「法テラス」など、国が設立した公的な機関を利用してみましょう。

日本司法支援センターの略称でもある法テラスは、借金や離婚、相続など、さまざまなトラブルの相談に無料でのってくれます。

面談だけでなく、メールや電話で相談することもできるので、相談費用が心配だったり、近くに弁護士事務所がない場合も気軽に問い合わせることができます。

もしセクハラ行為に対して法的な手続きをとるとき、弁護士に関する費用や今後どういう手順で訴えを起こすのかについてわからないことだらけですよね。大体の人がはじめての経験だと思います。

法テラスは、法律のプロフェッショナルでもある相談員が、トラブルを解決へ導くさまざまなお手伝いをしてくれる機関なのです。

直接窓口に向かうのは足が重いという人には、NPO法人労働相談センターもおすすめです。

面談もありますがメールでの相談にも応じてくれるので、直接は相談しづらいことでも、すこしは相談しやすいかもしれません。

多くの企業では社内にパワハラ・モラハラなどの相談窓口を設けていますが、なかなか相談しづらい現状があります。

法律や労働関係に特化している窓口を見つけて、今自分が受けているセクハラ行為について、具体的な状況や解決策を相談してみましょう。

相談するときは立証のための準備をしておく

また、セクハラ被害についてどこかの窓口や弁護士などに相談しようと決めたときは、事前の準備が必要不可欠です。

セクハラは、職場での日常のなかで起こることが多いので、立証することがむずかしいといわれています。

「たぶんセクハラを受けている」というあいまいな証言だけでは、セクハラと判断してもらえないこともあるのです。

ボイスレコーダーで相手からの性的な発言を録音したり、不快なメールを保存するなど、目に見える何かを明確なセクハラの証拠として残しておきましょう。

発言の録音がむずかしいときは、セクハラ行為だと感じたことをくわしくメモしてください。

  • 内容
  • 日時
  • 発信者

など具体的であればあるほど、証拠として有効になります。公式な文章でなくても、メモ書きでかまいません。

同時に、加害者からの性的な発言や行動によって、どのような気持ちになったかについても記録しましょう。

加害者からの性的な嫌がらせによって、あなたが心身にどのようなダメージを負ったのか記録しておくことで、相談員にそのときの状況を理解してもらいやすくなります。

ストレスによる症状の悪化で、胃腸炎やうつ病などと診断されたときは、病院での診断書も忘れずにもらってください。

セクハラ加害者からの理不尽な行為に泣き寝入りしないためにも、闘うための証拠が必要不可欠なのです。

セクハラが原因で心身を壊してしまったら

「労災」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。労災は、労働者災害補償保険の略称です。

労働者が業務上の理由で

  • 負傷
  • 疾病
  • 障害
  • 死亡

などが起こったとき、必要な保険給付を受け取ることができる制度を指します。

労災は怪我や事故などの身体的な障害に対する保険だと思われがちですが、労災の対象となる障害には精神障害もふくまれます。

職場でのセクハラが原因でうつ病などの精神障害を発症してしまった場合、労災の申請を行うことができるのです。

労災は、事業者が労働者を雇用する場合、必ず加入しなければならない保険のひとつです。

仕事にかかわるすべてのものが該当するので、通勤途中のけがでも労災が認められます。

労災が認定されると、

  • 療養給付
  • 休業給付
  • 障害給付

などの給付金を受け取ることができます。

療養給付は、治療費や手術費、入院費など、身体や心を治療するためにかかった費用に対して給付されるものです。

セクハラによる心理的負荷によってうつ病や急性ストレス反応が発病した場合、診断結果によって給付が認定されます。

休業給付は、仕事を休んでいるときでも賃金の何割かが支給されるものです。

もしセクハラによって発病した精神障害が、一定以上残ってしまった場合には、障害の程度に応じた年金や一時金を受け取ることができます。

職場でのセクハラによる精神的なダメージは、労災の対象であると覚えておきましょう。

労災の請求をしたくても、セクハラ行為のことを思い出したり、詳細を話すことを苦痛に感じる人も多いと思います。

まずは最寄りの労働基準監督署へ連絡してみてください。臨床心理士など、資格を所持している担当者が相談にのってくれます。

身体や心が壊れてしまう前に、会社を辞める準備をしよう

古い体制の会社では、今でもあたりまえのように横行しているセクハラ。

「セクハラを理由に会社を辞めるなんて」と躊躇している気持ちがあるなら、その必要はありません。

会社の相談窓口や弁護士など、しかるべき対応をとっても会社が対応してくれなかったり、職場の環境がかわらないときは、退職の準備をはじめましょう。

性的ないやがらせを受け続けていると、体調やメンタルがどんどん悪化してしまいます。

もちろん、セクハラ加害者や防止に努めない会社側に完全な非があるのですが、セクハラは立証にも時間がかかるので、なかなか簡単に解決するような問題ではありません。

もっとも大切なのはあなた自身の健康です。

セクハラが横行しているような職場で長く働いていると「これくらい自分が我慢すればいいことだから」と、被害者である意識がどんどん下がっていきます。

性的な差別や発言が許される状況など、存在するはずがありません。

まずは自分が受けている行為がセクハラであると認識し、職場を客観的にみてみましょう。

セクハラに対して厳しい目をもった、いわゆるまともな会社は山ほどあります

自分を守るためにも、退職や転職を逃げではなく、新しいスタートとして考えてください。

在職中に転職活動をはじめることができればベストですが、精神的な負担が重い場合、転職先が決まらないうちに退職を急いでも問題ないと思います。

一人で悩まずに、家族やパートナーと今後の生活について相談してみてください。

会社を辞めるとき考えなくてはならないのは、やはり金銭面だと思います。

退職後3ヶ月ほど生活していけるくらいの金銭的な貯蓄があれば気持ちの余裕もうまれます。また、雇用保険の加入期間が12ヶ月以上あれば失業保険を受給することもできます。

「会社を辞めると生活ができない」と思い込むのではなく、まずはセクハラが横行しているような職場を離れることだけを考えて行動をはじめましょう。

セクハラがあったという事実は絶対に許されないことですし、加害者から逃げるようで退職は気が引けるという人もいるかもしれません。

しかしセクハラは、最悪の場合ストーカーにまで発展するなど、あなたの精神にさらにプレッシャーをかけるような事態へと悪化することもあります。

地獄のような職場を抜け出す第一歩として、退職や転職を考えてみてください。

セクハラを受けていた場所に毎日通うことは、とてもつらいことですよね。

すぐに辞めてしまいたいと思っていても、仕事の引継ぎや、いきなりの退職で部署内の人を困らせてしまうのではないかと、罪悪感から行動できない人も多いと思います。

しかし、民法の627条で「雇用期間に定めのない無期雇用の場合、二週間前に雇用の解約を申し出ればいつでも解約出来る」と規定されているように、法律では2週間前に宣言すれば、退職が可能なのです。

ただし、年棒制の人は、「6ヶ月以上の期間によって報酬を定めた場合、解約の申し出は三ヶ月前に行わなければならない」とされているので、退職希望日より3ヵ月前の意思表示が必要です。

これらの法律は、セクハラによる退職ではなく、通常の退職時に適応されるものです。

セクハラやパワハラのように、やむを得ない理由がある場合は、即座に退職が可能であるとされています。

追い詰められてしまった心身の状態は、自分で思っている以上に限界が近いものです。

退職や転職を「逃げ」と考えるのではなく、新しい人生へのスタートだと前向きにとらえ、行動をはじめましょう。

セクハラによる退職は、転職活動で明確にすべき?

会社を辞めようと思った理由のひとつとしてあげられることが多い職場でのパワハラやセクハラ。

セクハラによる退職後、あなたが別の会社へ転職するとして、履歴書や面接でその退職理由を明確にあらわすべきなのでしょうか。

これはさまざまな考え方があるので、一概にはいえませんが、結論から申し上げますと応募した企業に対してセクハラ被害の内容をあえて伝える必要はないかと思います。

セクハラを受けての退職は、本人にとって非常につらい経験です。

もちろん、セクハラはいかなる例外もなく加害者側に非があります。それにもかかわらず、なぜ被害者側が配慮しなければならないのかと思う気持ちもわかります。

セクハラはとてもデリケートな問題です。

履歴書や面接での退職理由に、セクハラをあげたとき、それぞれの受け取り手によって理解が異なります。

履歴書にセクハラ被害が原因の退職であると書こうとしたとき、いつ頃どのような性的言動があったのかなど、詳細を書いて提出することはできませんよね。

同じように、限られた面接時間のなかで、退社するまでの経緯をくわしく説明できるとは限りません。

制限のある状況のなかで、セクハラを受けたときの詳細を理解してもらうことはとてもむずかしいです。

また、セクハラでの退職と聞いたとき、「少々のセクハラで会社を辞めるような人間を雇えない」とマイナスをつけるような時代錯誤な担当者が存在しないとも限らないのです。

さらに、セクハラ被害についてふれることによって、あなた自身もつらいかった記憶を思い出さなければなりません。

できれば、「今後の仕事領域を広げるため」や「キャリアアップのため」など、ポジティブな退職理由を見つけましょう。

何で辞めたかではなく、これから何がしたいのかについてアピールすることが大切です。

なかなか転職に踏み出せない人や、転職活動がはじめてだという人には、転職エージェントがおすすめです。

  • 履歴書のつくり方
  • 面接の練習
  • 求人の紹介

など、転職についてのさまざまなサポートを受けることができます。

自分だけで労働条件や年収、勤務地を交渉することがむずかしい人は、ぜひ利用してみてください。

セクハラを受けての退職はなかなか気持ちの整理もつけにくいと思います。

まずは心身ともに疲れ切った自分の心を落ち着かせることを先決し、ゆっくり休養して体調や精神面の回復につとめてください。

セクハラは会社の怠慢。退職・転職を視野にいれた行動を

セクハラは、働く人なら誰にでも起こり得るかもしれない日常的な社会問題です。

あなたがもし誰かから性的ないやがらせを受けているのなら、我慢することなく声をあげましょう。

セクハラは人間の尊厳を奪う卑劣な行為です。被害者であるあなたがつらい職場でいつまでも耐える必要はありません。

会社の相談窓口がむずかしいなら、社外の窓口や法律の専門家など、しかるべき機関に相談することからはじめましょう。

「こちら側にも落ち度があるのではないか」と自分を責めるのではなく、どんな理由があったとしても不快な性的言動や性行為の強要は許せるものではないと強い意志をもつことが大切です。

セクハラ被害は、黙って耐えていると加害者からの行為がエスカレートすることがあります。

我慢していても状況が良くなることはまずありません。過度のストレスで心身を壊してしまうと、取り返しのつかないことになります。

また、日常的なセクハラが繰り返されているような職場は、その会社自体に問題があります。

事業主の義務でもある労働環境の管理を怠り、従業員を守ることができないような会社に未来はありません。

過度のストレスで自分がダメになってしまう前に、退職・転職を視野にいれた行動をはじめましょう。