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圧迫面接の質問や態度の例。企業側の意図と、応募者がすべき対策とは
「圧迫面接」聞いただけでちょっと緊張しますよね。
圧迫ということばはなんとなく良くない意味でつかわれることが多い印象がありますね。良い意味でつかわれた例があるんでしょうか?「素晴らしい圧迫」なんていうことばは聞いたことがありません。
面接は当然就職や転職の際に避けて通れない重要な試験です。あなたの希望就職先の面接試験がもし、圧迫面接でも、事前にその様子をイメージしておけば幾分気持ちが楽になるでしょう。
圧迫面接を実施する企業の目的や、実際の圧迫面接の例などを解説していきます。
▼目次
厚生労働省も圧迫面接について雇用者側へ注意喚起している
圧迫面接ということばの明記こそありませんが、厚生労働省でも公正かつ正当な面接が行われなければならないというコンセプトを掲げて圧迫面接に対する雇用者側への注意喚起をしています。
厚生労働省では、以下の考え方が採用選考の基本であると定めています。
- 採用選考に当たって守られるべきこと
-
- 応募者の基本的人権の尊重
- 雇用条件・採用基準に合った全ての人が応募できる原則
(参考:採用選考の基本的な考え方-公正な採用選考の基本(厚生労働省)より)
これは企業が新卒者や転職者に対して実施する面接の大前提・最低限のルールです。雇用者側には「採用の自由」が認められていますが、採用を決定する面接の内容までは自由ではありません。
圧迫面接の例。どんな質問、意見が圧迫面接に相当するのか
この大前提が覆されることによって、圧迫面接となってしまうリスクが大きくなります。たとえば以下のような質問が圧迫面接に相当します。
- 圧迫面接に相当すると考えられる質問・意見
-
- 応募者の適性・能力とは関係ない事柄を含む
- 必要以上の個人情報に触れる
- 企業側が独自に用意したエントリーシートに記入させた1、2に関する内容を含む
- 公正でなく、非客観的な内容を含む質問・意見をする
- 障害者・難病の応募者、LGBTなど性的マイノリティに対し、応募者の不利を指摘する内容を含む
(参考:公正な採用選考を行うためには・・・・-公正な採用選考の基本(厚生労働省)より)
1に関しては、たとえば「お酒は好き?」などと気軽に質問されることがあると思いますが、これは圧迫面接に相当する質問には当たらないでしょう。やはり応募者の気持ちを和ませるユーモアと、厚意に解釈すべきです。
ただし、「あなた、ほかの会社でも落とされたでしょ?」なんていうワケのわからない質問は圧迫面接に該当する質問になります。そんな質問されたら「だったらなんなんですか?」ときき返したくなりますよね?
また、特に転職の面接では「なぜ前の会社を辞めたのか」ということについては当然きかれると思います。ただし、「あなたのほうに問題があったんじゃないの?」といった質問は圧迫面接に該当します。
2については、たとえば女性の転職者の場合、「ご家族に転職のことをお話していると思いますが、ご家族の反応はどうでした?」という程度なら圧迫面接に該当しないと解釈し、正直に答えましょう。
ご家族を持つ女性の場合、会社側としても当然家庭と仕事の両立が可能かどうか、家族がちゃんと賛同しているのかどうかは知っておいたほうがよいという判断があったとしてもやむを得ません。
ただ、「どうして結婚したの?」とか「なぜ結婚してないの?」などといった、完全にプライベートな部分に触れる質問は圧迫面接に該当します。特に女性に対する個人的な結婚観を問えば、セクハラにも該当します。
加えて多いのが、応募者が卒業した大学を軽蔑するような面接官の対応です。「あなたの大学は・・・なんだよなぁ」というタイプの意見ですね。「・・・」の部分に良くない内容の意見が入ると圧迫面接です。
少々微妙なようですが、よく考えれば圧迫面接かどうかわかると思います。圧迫面接がきっかけで喧嘩になり、真偽のほどはわかりませんが警察沙汰になったなどという話も耳にします。
それと、はっきりとしたことば以外にも、「面接官の態度」が圧迫面接に該当する場合もあるので、雇用者側は十分注意が必要になります。
たとえば、質問に対する回答を受けて
- ため息をつく
- 「はぁ?」とか「・・・で?」などと誠意のない返事をする
- 「チッ・・・」と舌打ちする
- イライラした様子を見せる
といった態度が応募者を圧迫することは容易にわかりますよね?
こうした「面接官の態度」も圧迫面接に該当しますので、面接する側の人は十分注意しなければなりません。
しかしそれにしても、どういった目的で企業側が圧迫面接をしかけてくるのか・・・その理由は知っておいたほうが良さそうですよね?これによって圧迫面接の対処法も見つかるはずです。
企業側が圧迫面接をあえて行う理由
就職や転職で面接を経験したことがある人なら一度は聞いたことがあると思います。それは、「面接官は面接のプロである」という話です。どんなに転職を繰り返したとしても、応募者は面接のプロではありません。
とすると、プロである面接官と素人である応募者の間に認識の隔たりがあるのはむしろ自然ですよね?すべてとは言いませんが、面接官は意図して応募者を圧迫するケースもあることを、応募者は覚えておくべきです。
ただ、応募者を圧迫することによって、面接官はどんな情報を得ようともくろんでいるのでしょうか?圧迫面接をあえて行う理由・目的は以下のとおりです。
- 面接官が応募者を圧迫することで引き出す情報とは
-
- 応募者のコミュニケーション能力
- 困ったときの対応力
- ストレスに耐えうる力
- 柔軟な思考力
確かに圧迫面接によって得られそうな項目もありますが、ほんとに得られるの?と思われるような項目もある気がします。ただ企業側としては、実際の職場で想定されるシーンを面接で作り出している可能性が高いです。
たとえば営業職。お客さんが相手です。お客さんは基本的にワガママですから、あらゆる面で言いたいことを言ってくるお客さんへの応対は重要です。1~4のすべてが必要な能力といっても過言ではないでしょう。
優秀な営業さんは、お客さんの無茶ぶり的な要望が「新しい発想」につながったと前向きに考えるという話を聞いたことがあります。4の「柔軟な思考力」はまさにそういう前向きな発想を生む上で不可欠ですね。
もちろん営業さんだけではありません。基本的に、どんな仕事でも大なり小なりのストレスは抱えます。ほんの一端ではあっても、面接でどの程度のストレス耐性を持つのか、企業側としては知りたいはずです。
そういう理由・目的が圧迫面接にはあります。その是非については議論を要するところかと思います。企業にとって戦力となる人材かどうかを知るためとはいえ、デリケートな部分を多く含みます。
とはいえ面接はあくまでも「企業側のアクション」ですから、就職希望者・転職希望者にとっては与えられた条件で対応する以外にありません。つまり、そのための対策を立てておく必要があるのです。
ベストを尽くすためにできることは何か、考えてみましょう。
企業側の一方的な圧迫面接に、就職・転職希望者ができる対応
ここからは筆者の経験を交えてお話します。いろいろなところで有効と思われる面接の回答例がみられますが、正直、「そんなにうまくいくか?」という回答例が多かった印象があります(筆者個人の感想です)。
よく、「面接官の質問を想定し、回答を用意しておく」などといった回答が良いとありますが、面接官は「面接のプロ」です。こちらの事前準備など面接官のほうこそ想定しているはず。
それに、こちらで勝手に想定してしまうと、想定通りに面接が進まなかったときに虚を突かれる形になってしまいます。当然あせりが生じますね。想定することは必ずしもメリットばかりではないのです。
これはあくまでも筆者の感覚ですが、
- 質問は想定しないこと
- 回答は準備しないこと
は意外と重要な対応であると考えています。限られた可能性を想定しないということは、あらゆる可能性を想定することに似ています。回答を用意しないということは、新しい自分の発見の可能性にもつながるはず。
このことを踏まえ、筆者は以下の点に注意していました。あるいは、今となっては注意しておくべきだったと思い当たるのが以下の点です。
- できるだけ正直に答える
- はい、いいえをはっきりさせ、できるだけ短く回答する
- 面接官の否定的な意見には疑問や異議を唱える
- 圧迫面接であっても柔和であることを心がける
- 相手はプロ、正しい答えなんてない(求めていない)
主にこの「5カ条」です。面接官はあえて難しい質問をしてきたりすることもありますが、あわてず「わかりません」と答えるよう、筆者は心がけました。わからないのはイヤだったけれど、正直に答えた結果です。
それと、たとえば大学で活動していたサークルの人数についてきかれることもあります。その人数は、正確に把握しているなら正確に答え、概数を把握しているなら概数を、はっきりしないならその旨を正直に答えます。
これ、筆者が実際に経験した面接の質問なんです。「サークルの人数って何人?」ときかれ、「だいたい40人くらいです」と筆者は答えました。それからしばらくいろいろな質問を受けます。
そして最後のほうに、「あれ、サークルの人数って何人だっけ?」ともう一度聞かれ、一瞬ハッとしたことを覚えています。正直筆者は正しく「だいたい40人」と再び回答できたかどうか自信がありませんでした。
幸い採用をもらったので、入社してから(小さな会社だったので)面接官だった上司に「○○さん、俺あのときちゃんと人数答えてました?」ときいたところ、「ああ、確か最初40人で次は50人って答えてたよ」
と苦笑いしながら教えてくれました・・・こんな経験です。会社の規模ではなく、別の会社、あるいは別の面接官(採用担当)だったら、筆者は不採用になっていたかもしれませんね。
その上司は「『だいたい』の人数が合ってたからね」と言っていました。今にして思えば、それ以外の質問には正直に答えようと努めていたから約10人の誤差は大目に見てもらえたのかもしれませんね。
2の「回答を短くする」というのは、緊張の場面で長いことばを話すと、自分が混乱すると思ったからです。話し慣れている人からすれば問題ないかもしれませんが、そうでない人が無理に話そうとすると墓穴を掘ります。
もちろん無理に「短く話す」のも難しいですから、余計なことは一切しゃべらないイメージになります。「簡潔に」というやつですかね。普段から訓練しておくと良いかもしれません。
3については、緊張の場面だけに勇気が必要ですね。ただ、これも1の「正直さ」と関係しています。面接とはいえ、質疑の応答ですから、「ことばのキャッチボール」であることは間違いありません。
それならば、こちらが面接官に対して質問があっても不思議ではないはず。ましてや応募者は誠意をもって正直に答えているのですから、否定されたら「なぜ?」と思うのが自然でしょう。
やはり筆者には経験があります。「特技は特にありませんが、しいて言えばどこでも眠れること」という筆者の回答に対し、「あなたね、ウチでは3~4日連続の徹夜は当たり前だよ!」と鋭く突っ込まれたんです。
筆者はとっさに「いや、私は特技について答えただけです」と異議を唱えると、面接官は鼻を鳴らしてニヤリとしていました。ちなみにこれ、だれもが知る大きな出版社の面接ですよ・・・
幸か不幸か、この会社とは縁がありませんでしたが。そのときは「とっさ」に出た答えだったので、正直冷静に対処したとはいえません。それどころか、実際はかなり腹が立っていました。
実は迷っていました。「3日も4日も徹夜させられるような会社には用がない!」といって机をひっくり返して帰ってやろうかと、ほんの一瞬考えたのです。今にして思えば、そういうアホなことをしなくてほんとうによかった・・・
このように、明らかに矛盾のある質問(ツッコミ)を意図して投げかけてくるのも企業側の圧迫面接の目的の1つであると解釈すべきです。だからこそ、質問の見極めが大切ですね。
ほんとうに机をひっくり返して帰ってしまう応募者もいるかもしれませんが、むしろそれが相手の狙いです。面接官は机を直しながら内心ほくそえんでいるかもしれません。冷静に対処しましょう。
圧迫面接は「ある!」と考えておき、その準備をすべし
筆者が就活したのは、いわゆる「就職氷河期」の絶頂期のことでした。特に女子の就職は非常に厳しく、面接でもかなりひどくやり込められていたと記憶しています。
リクルートスーツを着て戻ってきた女子が泣いていたこともありました。聞いてみると、圧迫面接を通り越したセクハラまがいの質問に終始したようです。そこまでいくと、趣味の悪い会社・面接官だと思ったほうが健全です。
しかし圧迫面接は「ある」という覚悟をはじめから胸に秘めておけば、少なくとも泣かされるようなことはないでしょう。「まっとうな圧迫面接」であれば、むしろ冷静に対処できるはず。「ほーら、おいでなすった」と。
上でも触れたように、具体的な質問の内容まで想定する必要はありません(と筆者は考えます)。あくまでも「圧迫面接に該当する内容の質問」はあるかもしれないと想定しておいたほうがよい、という意味です。
圧迫面接の有無、強弱は、新卒採用か転職の中途採用かによっても異なるところかと思います。一定期間社会も会社も経験している転職者には、さすがに度を越したパワハラ・セクハラまがいの質問はないでしょう。
ただ、どこかに圧迫面接と同等の効力を持つ質問が必ず含まれているはずですから、圧迫面接はあると考えておいたほうが無難です。とにかく面接は、冷静に、柔和に進めるよう努めましょう!
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