不動産の営業がきついといわれる理由&乗り切るための対処法

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数ある営業職の中でも、特にきつい営業職として言われているのが不動産の営業です。不動産の営業に疲れてしまった人の中には、心を壊してしまったり、もう二度と営業職に就きたくないと転職を決意してしまう人もいます。

もちろん、体を壊しては意味がありませんから、時には転職するのも1つの手段です。

しかし、もし不動産にまつわる仕事に何らかの魅力を感じてこの業界に飛び込んだのであれば、自分がなぜ苦しんでいるのか、どうしたらきつい営業が少しでも楽になるのか、もう一度よく考えてみることをおすすめします。

不動産のきつい営業を乗り切るためのポイントをご紹介します。

不動産業界の営業がきついといわれる理由

つらいと思っているのは、実は自分だけではないかもしれません。不動産の営業職に就いている人が、口を揃えてきついと嘆く仕事内容をご紹介します。

高額な買い物に対する営業活動

なんといっても不動産といえば高額な商品です。他の数千円、数万円の商品を売るよりもはるかに営業がシビアになります。高額なだけにポンポン売れるわけでもなく、契約1件に必死にすがらなければなりません。

しかし、ちょっとした言葉や態度1つで簡単にお客さんは背を向けてしまいます。また、中には営業マンよりも知識豊富なお客さんがいることもありやっかいです。

おまけに不動産の場合は、賃貸ならともかく一戸建ての購入となるとリピーターもほぼいません。ものを売りにくい環境で高額なものを売らなければいけないため、不動産の営業はきついと感じることが多いのです。

厳しい営業ノルマ

不動産という高額でそう簡単には売れないものを扱うにも関わらず、不動産の営業には厳しいノルマが存在します。

特に、同期や同僚など自分と同じ条件で働いている人たちがどんどんノルマを達成していくのを見れば見るほど、自分の手腕のなさに焦りが募っていくでしょう。

しかも、ノルマを達成できなければ待っているのは上司からの厳しい叱責。時には言葉だけでなくものまでとんでくることがリアルにあります。会社では常に針のむしろです。

結局、ノルマを達成するために無理をすることも多くあり、「こんな大変な思いをしてまで、この仕事をする必要はあるのか」という負の方向に気持ちが傾いていきます。

リストラと隣り合わせ

仮にノルマをクリアできなかった場合、簡単に会社から捨てられてしまうのが不動産の営業です。できない営業に対し会社は冷たく、何のフォローもありません。

また、今月はノルマを達成できたとしても来月になればまたわからない、というギリギリの営業をしていると、お先真っ暗の未来が口を開けて待っています。いつリストラされるかわからない恐怖と戦いながらの営業は、きついと感じて当然です。

お客さんからの厳しい言葉や雑な扱い

ノルマを達成すべく、不動産の営業はよく言えば積極的、悪く言えばおそろしくしつこい営業をかけなければなりません。営業する方もされる方も辟易とするような電話の嵐です。

また、しつこいが故にお客さんから怒鳴られたり、玄関先から追い出されたり、無視されたりと心がひび割れるような日常を送らなければなりません。

特に、運悪くクレームや理不尽なことが続いていくと、気力も体力もすり減ってしまい、営業がつらい、もう辞めたいと考えることが多くなってしまいます。

インセンティブで全く異なる給料

不動産の営業をする上で、考えずにはいられないのがインセンティブの存在です。高い商品を扱うが故に、1件あたりのインセンティブも莫大です。しかし、営業成績が振るわずろくなインセンティブをもらえないとなると、給料は雀の涙です。

薄給に上司からの叱責、営業しても客からはろくな扱いを受けません。こんな状態ではモチベーションはどんどんと下がっていきます。

労働時間が長く、プライベートの確保が難しい

不動産という高額なものは、1件売るのにも大変な苦労が伴います。そのため、売るチャンスがあるのならと、自分のプライベートを犠牲にしてでもお客さんに合わせてしまうのが当たり前の世界です。

また、休日でも電話がかかってきたら対応しなくてはならなかったり、お客さんが仕事が帰って来てから打ち合わせをすることになったりして、労働時間は驚くほど長くなります。

特に仕事とプライベートをきっちり分けたいという性格の人にとって、不動産の営業はきつい以外のなにものでもないでしょう。

不動産のきつい営業を乗り切るポイント

そんなきつい不動産の営業を乗り切るには、どうしたらよいのでしょうか。モチベーションを維持する秘訣をいくつかご紹介します。

インセンティブを励みにする

あえて不動産のきつい営業を続ける理由といえば、やはりインセンティブです。高額な取引だけに、インセンティブも大きいですよね。実際に自分の頑張りがお金という形で報われると、やる気が出るはずです。

また、仮に他の業界に転職したとして、今までの高額なインセンティブのない仕事に、はたしてやりがいを感じられるでしょうか。人によっては、つらくても、インセンティブで大きく稼げる営業の方がよかったという人もいます。

インセンティブをもらって具体的に何を買う、と欲しいものを決め、お金のためと割り切ってみてはいかがでしょうか。好きなものを我慢せずに買ってストレス解消にするのも1つの手です。

将来転職する時の武器になると考える

もし、営業がきつくて転職の機会を伺っているのであれば、少しだけ見方を変えてみるとよいでしょう。不動産の営業は世間一般的にもきついことで有名です。

履歴書にある程度の期間不動産の営業で働いたという実績を載せることができれば、将来転職する時大きな武器となります。

逆に、営業がきついからと数カ月で辞めてしまった場合、「ああ、この人は営業がきつくて辞めたんだな、我慢のきかない人なんだな」と思われてしまうかもしれません。

年齢が高くなるほど転職は厳しくなっていきます。今きつい営業を耐え抜くことが、この先の将来、ずっと役に立つと思えば、営業を続ける動機になるのではないでしょうか。

接客スキルや営業力を磨くチャンスと考える

辛い思いをしてまで働く以上、何か自分にとってのメリットを増やしましょう。例えば、つらい営業がどのように自分の役に立つのかを真剣に考えるというのもおすすめです。

不動産というのは営業の中でもかなり難易度の高い商材です。この難易度の高いものを売りさばくことが出来れば、自分の営業力は大きくアップするでしょう。

またつらいクレームや上司などの理不尽な態度にいちいち腹を立てたり、くよくよしたりせず受け流す術を覚えれば、今後の営業に大いに役立つことでしょう。

不動産を売ることでインセンティブだけを得るのではなく、営業力や接客スキルも獲得していきましょう。自分自身が苦労して身につけた技術は一生ものの財産です。

不動産のつらい営業を通して、吸収できるものを全て吸収してやるという心意気で望めば、モチベーションも上がるのではないでしょうか。

自分よりつらい思いをしている人の話を聞く

営業がつらくて仕方がないという時は、世界で自分だけがつらく不幸であるかように思いがちです。そこで、同僚や同業者の話を聞いてみましょう。

同じ営業をこなしている人の話を聞いて、つらいのは自分だけではないということを実感することで、立ち上がる気力が湧いてくるでしょう。

また、自分よりつらい思いをしている人がいると、逆に自分のつらい気持ちが和らげていくことがあります。自分はまだマシな方なのだと、気持ちの余裕すら出てくるでしょう。

自分の中で溜め込んでいると鬱屈してきてしまいます。誰かと気持ちを共有しましょう。定期的に親しい友人や同僚と飲みに行くのも良いですね。

ストレス解消の健全な手段を持つ

つらい営業の日々を送っていると、当然ストレスが溜まります。ストレスが溜まったまま仕事をしていると、能率が良くありませんし、イライラした気持ちを誰かにぶつけてしまうかもしれません。

つらい思いを少しでも発散すべく、ストレス解消の手段を持ちましょう。ただし、お酒に逃げるなど不健全な方向に傾くのは良くありません。

例えば、インセンティブで稼いだお金で美味しいものを食べたり、趣味の物を買ったり、あるいはジムで運動したりなどするのがおすすめです。

仕事上、プライベートな時間を取るのも難しい場合もありますが、定期的にリフレッシュの機会を取り入れないといつか潰れてしまいます。

また、こういった機会を持つことで物事に対して明るく前向きに取り組むことができるようになるはずです。意識的にストレスを解消するようにしましょう。

目標を持つ

モチベーションを上げるために必要なのは、やはり働く動機です。インセンティブを稼いで欲しいものを購入するのでも、同僚よりも多く契約を取るのでもかまいません。

なにかしらの営業を頑張る目的を持ち、それを励みに働きましょう。毎日惰性で続けていると、どんな仕事でも嫌になっていくものです。自分が何のために働いているのか、どうしてこの業界に飛び込んだのかを今一度見つめ直しましょう。

営業のきつい不動産業界から転職するべきタイミング

もし、それでも営業がきつい、不動産業界を辞めたい、転職したいと考えた場合、転職するにはいつがベストなのでしょうか。具体的には、以下のようなタイミングがおすすめです。

インセンティブに魅力を感じられなくなった時

不動産の営業は、インセンティブで一攫千金を狙う人にとってはうってつけの仕事です。しかし一方、インセンティブにあまり興味のない人には旨味が感じられません。

お金よりプライベートが欲しいという場合は、不動産の営業を辞めても支障はないでしょう。

もともと自分が仕事に何を求めているのか、不動産の営業で何がしたかったのかということを考えた上で結論を出すと良いでしょう。

他にやりたいことができた時

具体的に他の業界や職種でやりたいことができた時が、転職を決めるひとつのタイミングです。

20代30代ならともかく40代も過ぎると求人の幅がグッと狭くなります。不動産の営業を辞めても、他に行くところがなかったということになりかねません。

不動産業界での営業経験が武器になる若いうちに、一度自分の周囲を見回してみましょう。もしもやりたいことが見つかったなら、その勢いで他の業種へ飛び込んでしまうというのも1つの手です。

不動産のきつい営業を乗り切るためにも、自分自身の心のメンテナンスを忘れずに!

お客さんと直接向き合い、話し合う営業職は数ある職種の中でも特に厳しい職種です。時には理不尽な現実に出くわし、心折れてしまうこともあるかもしれません。

しかし、中には不動産の営業職が大好きだという人もいます。こういった人たちは実は営業職として成功する為の自分なりのポイントを持っていて、ストレスの溜まるような出来事の受け流し方も知っているのです。

営業がうまくいかなければ、仕事がきついと感じてしまうのは当然のことです。改めて自分を見つめ直し、自分が営業職のどこでつまずいているのか、どうすればストレス解消ができるのかということをよく考えてみましょう。

営業を続けていくにしろ、転職するにしろ、自分自身の心に対する定期メンテナンスを忘れないようにしましょう。

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みなさんのコメント

  • ノブ

    親が不動産業を営んでいた為、いわゆる私は二代目と言うヤツです。
    仲介メインですが親の背中を見て儲かっていたイメージだったので 数年他社で修業し実家の家業を継ぎましたが、時すでに遅し。
    高齢化、東京一極集中、土地神話の崩壊。
    需要が有る地域はフランチャイズに荒らされ零細不動産屋は太刀打ち出来ない。
    仕事の隣にはいつも訴訟が有り、ハイリスクローリターンの仕事になってきた。
    何も手に職を付けてこなかったのが悔やまれる。

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