ハローワークの使い方。利用の流れと便利なサービス&意外な落とし穴

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新しく仕事を探すとなると、求人情報を見たり、転職サイトに登録したりなど、自分1人だけでの活動が多くなりがちですよね。しかし、自分だけで転職活動を行っていると、時にはなかなか上手くいかず、悪循環になってしまうこともあります。

そんな時、ぜひ利用したいのが全国にあるハローワークです。ハローワークには仕事探しに役に立つ様々なサービスがあります。使いこなせば、転職活動で行き詰まった時の強い味方となってくれるでしょう。

ハローワークの具体的な使い方や、おすすめの利用法、上手に利用するコツをまとめました。

ハローワークは仕事を探している人の強い味方

ハローワークは国によって運営されている「仕事探しをしている人に対し、仕事の斡旋を行う」施設です。「公共職業安定所」とも呼ばれており、文字通り自分に合った職業を選び、安定して働くためには欠かせない存在です。

民間でも転職サービスがありますが、たくさんありすぎてどこの転職サービスを使うべきなのか、本当に安心して使えるのか悩んでしまいますよね。

しかし、国が運営しているハローワークなら、個人情報を預けても安心ですし、仮に仕事探しの上でトラブルがあった時も間に入ってもらうことができます。

ハローワークには常に転職の相談を受け持つ専門の職員さんがおり、利用時間内なら予約なしでいつでも相談に乗ってもらうことが可能です。

仕事探しをする上で行き詰まった時、時には客観的な視点や第三者からのアドバイスが欲しい、と思うことがあるはずです。

そんな時、ハローワークを利用すれば、気軽に専門の知識を持った人に相談することができますし、仕事を紹介してもらうこともできます。

ハローワークの利用は全て無料

国が運営しているため、ハローワークの利用は全て無料です。市役所等と同じように、平日のみの利用となりますが、一部のハローワークでは夜間、あるいは土曜日も受け付けているところがあります。

また、利用時間は平日9時~17時が目安ですが、地域や時期によっても若干前後します。朝一、もしくは夕方に利用したいと考えている人は注意しましょう。

ハローワークのホームページを見れば、利用時間については逐一案内がありますので、事前に確認しておくと安心です。

ちなみに、ハローワークへ行く時は普段着で全く問題ありません。

ハローワークは全国の各自治体にある

ハローワークは全国の各自治体に存在しますので、誰でも気軽に足を運ぶことができます。また、ハローワークのうち求人検索など一部の機能だけを扱っている、出張所的存在の「ふるさとハローワーク」などもあります。

通常のハローワークと出張所では、扱っているサービスに違いがあることもあるので注意して下さい。

例えば失業保険の給付を受けたいと考える場合、出張所では扱っておらず、必ずお住まいの地域を管轄するおおもとのハローワークに行かねばなりません。

また、パソコンでの求人検索に関しては、全国どこのハローワーク、あるいは出張所に行っても、同じ情報を閲覧することができます。

まずはハローワークカードを作ろう!

ハローワークを利用したい場合、まず真っ先にやっておくべきなのはハローワークカードを作ることです。

ハローワークカードはハローワークの窓口で、初めての利用であることを告げれば作ることができます。渡された書類に氏名や住所、経歴等、必要事項を記入し提出しましょう。

この書類はその場でも記入することができますが、項目が多岐に渡り、しかも履歴書のように「いつからいつまで働いていたか」など正確な年月を記入する部分もあるため、非常に時間がかかります。

実は、この書類の内容はインターネット上であらかじめ仮登録しておくことが可能です。

できるならば、ハローワークを利用する前にあらかじめ「ハローワークインターネットサービス」にアクセスし、「求職情報の仮登録」を行っておくことを強くおすすめします。

仮登録さえしておけば、あとは登録情報の保存期間である1週間以内に実際にハローワークに行き、仮登録番号を記入するだけで本登録が完了します。

登録が終わると、ハローワークカードを手渡されます。ハローワークカードにはバーコードが入っており、バーコードを読み取ることで求職者の情報が職員さんに伝わる仕組みです。

職員さんは登録された経歴や年齢などを見て、仕事の相談や紹介を行います。そのため、今後、ハローワークを利用する際は必ずこのハローワークカードが必要です。

ハローワークは仕事探しの場ですから、多くの人にとっては1~数カ月程度連続で利用し、あとは再び失業しない限りは全くこないことがほとんどになります。

利用している間は常に持ち歩いていると、時間のある時にさっと訪れることができて便利です。ちなみに、ハローワークカードはどこで作っても、全国のハローワークで利用することができます。

また、ハローワークカードには有効期間があり、3カ月程度で更新しなければなりません。ただし、失業保険の給付を受けている人に関しては、給付が終わるまでハローワークカードの有効期間が延長されます。

ハローワークの利用の流れ

ハローワークの利用の流れは、以下のようになります。

1.総合窓口にハローワークカードを提出する。

2.窓口担当の職員さんに用件を告げる。(「求人検索のパソコンを利用したい」「失業保険の申請をしたい」「職業訓練について相談したい」など)

3.そのまま案内されるか、混んでいる時は番号札を渡されるので待機する。
4.番号を呼ばれたら、案内された窓口等に行き、用件を済ませる。

基本的にはこのような流れになります。ハローワークでは、まず総合窓口を通した後、用件によってそれぞれの担当窓口に割り振られるという仕組みになっています。

例外的に、失業保険における失業認定日など、直接それぞれの担当窓口に行って良い場合もあります。しかし、基本的には総合窓口に声をかければ大丈夫と覚えておくとよいでしょう。

ふるさとハローワークのような小さな出張所でも同じで、まず総合窓口に声をかけることで、求人検索のパソコンを使用するための番号札などを借りることができます。

ハローワーク内には、様々な求人情報やセミナーに関するチラシなどが多数置かれています。特にセミナーは有用なものも多くあるので、呼ばれるまでの待ち時間を利用して、こうしたチラシを見ておくのもおすすめです。

仕事探しに役立つ、ハローワークの様々なサービス

では、実際にハローワークでは具体的にどのようなことが行えるのでしょうか。実はハローワークによる仕事斡旋のサービスは、以下のように細かく分かれています。

求人検索

ハローワークの最もポピュラーな使い方は、やはり求人情報の検索と閲覧です。ハローワークには求人検索専用のパソコンとプリンタが多数設置されています。

窓口で求人検索を利用したい旨を告げれば、「○番のパソコンを利用してください」と告げられ、一定時間求人検索を利用することが可能です。

求人検索する場合、パソコンの案内画面に従い、検索したい地域や自身の年齢、希望する職種や勤務時間、賃金などを入力して情報を絞り込んでいきます。気になる求人情報があれば、印刷ボタンを押すことで最大5件まで求人票を印刷できます。

この求人票を持って求職相談窓口に行くことで、求人の詳細について確認することができるという流れです。求人検索は最低限の情報やキーワードの入力しか行いませんので、パソコンが苦手だという人も大丈夫です。

また、ちょっとしたコツとして、求人検索に入力する際はやや条件の幅を広くするとよいでしょう。例えば、

  • 自分の希望する地域より広めの範囲で検索する
  • 自身の年齢より2~5歳若い年齢を入力する
  • 実際の希望月収より数万円低い額を入力する

といったことで、より多くの求人が検索結果に表示されます。自分の経歴やスキルなどによって、企業によっては勤務条件を交渉できる場合もあります。

これを利用して、「少しだけ条件に合わないが、他は非常に良い条件」の求人があった場合に、職員さんを通して企業に応募可能か問い合わせてみることもできます。

求職相談

もし気になる求人があれば、求人検索のパソコンに備えつけてあるプリンタから求人票を印刷し、それを相談窓口に持っていきます。職員さんに求人票を渡すことで、その求人に対するあらゆる相談を受け付けてもらうことができます。

  • どんな人が、今何人応募しているのか
  • もう採用が決まった人はいるか
  • 未経験でも大丈夫か
  • どんな仕事内容か
  • この求人と似たような仕事はないか
  • 採用されるにはどんなスキルが有利か

など、相談内容はなんでも大丈夫です。直接求人票とは関係のない、仕事探しをする上での悩みなども受け付けてもらうことができます。

ハローワークは求職を支援する場ですので、不安なこと、わからないこと、気になることがあるならどんどん相談していきましょう。

ハローワークの職員さんは、数多くの仕事探しをしている人たちの動向を知っていますので、アドバイスも的確です。無料で第三者の意見を直接聞けるというハローワークの大きなメリットを活かしましょう。

掲載企業への問い合わせ

もし、求人票に書かれている求人内容に関して、気になる点があれば、ハローワークの職員さんを通してその場で問い合わせしてもらうことができます。

いきなり企業に電話となると、なかなかハードルが高いと感じてしまうものですよね。しかし、ハローワークの職員さんにお願いすれば、相談している目の前でさっと受話器をとりあげ、電話をかけてくれるので非常にスムーズです。

また、問い合わせしている中で意外な方向に話が進んでも、こちらに「求人票には○○と書いてあるものの、相談次第であなたの希望の条件にできるとおっしゃっていますが、いかがですか?」というようにすぐ確認してもらえます。

求人票には基本的なことしか書いていないので、実際企業に聞いてみないとわからないような細かいところまで聞けるのは非常にありがたいメリットです。

紹介状の発行

もし、相談の末、ぜひ応募したいと心が決まった場合、ハローワークに紹介状を発行してもらうことになります。ハローワークに求人を出している企業に応募するためには、紹介状が必須です。

相談窓口を通して企業に応募したい旨を告げれば、職員さんが紹介状の発行手続きを行ってくれます。この紹介状を応募する企業へとできるだけ早く郵送して応募、もしくは面接時に手渡しするのが一般的です。

ちなみに、紹介状は選考を有利にするものではありません。

しかし、紹介状があることで、「ハローワーク経由での申し込み者」ということがわかるので、企業としては安心材料のひとつになります。また、もしトラブルがあったとしてもハローワークに仲介してもらうことができます。

紹介状があることでスムーズに応募をすることができるでしょう。

職業訓練の相談や申し込み

ハローワークでは、職業訓練に関する案内や申し込みの受付も行っています。職業訓練とは、無料で様々な仕事に役立つスキルを学べる場です。

次の仕事先を探したくても、自分に採用を勝ち取るだけのスキルがないと感じている場合、職業訓練を受けることで採用に有利になるでしょう。また、社会人としてのマナーや、面接などの指導も充実しています。

職業訓練で学べる内容は地域や職業訓練校によって様々で、

  • PCやオフィスソフトのスキル
  • プログラミング
  • Webデザイン
  • CAD
  • 電気工事士

など多種多様です。これらの訓練内容には、民間のスクールに通うと学費が数十万もかかるものや、独学で取得するのが非常に困難なものも多数含まれます。

職業訓練は職業訓練校に最低数カ月以上通うものですので、失業(あるいは求職)状態にないと受けられません。興味のあるジャンルがあれば、ぜひ相談してみるとよいでしょう。

ハローワークの受付で、「職業訓練に興味があるが、よくわからないので概要を教えてほしい」ということを伝えれば、職業訓練担当の職員さんが概要や申し込み方法、応募のコツまで丁寧に教えてくれます。

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仕事を探しながら資格がとれる公共職業訓練

雇用保険の給付

雇用保険に関する手続きもハローワークの管轄です。中でも一番メジャーなのは、失業保険の給付ではないでしょうか。

会社を辞めた時、雇用保険の加入期間などの条件を満たしていれば、ハローワークに行って申請することで失業保険の給付を受けることができます。

普通、会社を退職後、失業保険に関するお知らせなどは一切ありません。あくまで自分で申し込まないと失業保険は受け取れませんので、もしもまだ受け取っていないのであれば自分が対象かどうか確認してみるとよいでしょう。

失業保険を受けている間、ハローワークでは失業認定を受けるための実績作りや、失業認定を受けるために最低でも月に1回は必ず訪れることになります。

この間に積極的にハローワークで求人情報に関する相談や応募などを行っておくのが効率のよい方法です。

失業保険の給付を受ける場合、離職票や印鑑、身分証明証などの書類一式を持って窓口に行き、「失業保険の申し込みをしたい」と告げれば案内してもらうことができます。

失業保険の手続きについては、こちらの記事でも詳しく説明しています。
失業保険の受け取り方・受給資格
退職時に会社へ返却する書類・受け取る書類 

各セミナーなどへの申し込み

ハローワーク内では、就職活動に役立つ様々なセミナーなどのチラシの配布や、申し込みの受付などを行っています。

  • 履歴書や職務経歴書の書き方
  • 面接指導

など、実践的で役立つセミナーが随時行われています。参加費はもちろん無料ですので、転職活動が上手くいかないと悩んでいる人はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

比較的すぐ定員になってしまうものもありますが、同じような内容のセミナーが繰り返し開催されるので、チャンスは複数あります。早めに行ってチラシをもらい、参加申し込みするのがおすすめです。

自宅からでも使える!?求人検索を試してみよう

ところで、ハローワークの求人検索の機能は一部、自宅のパソコンからでも利用することができます。

ハローワークのホームページ「ハローワークインターネットサービス」にアクセスし、「求人情報検索」をクリックすることで利用することが可能です。

ただし、自宅のパソコンから閲覧できる求人情報は、あくまでハローワークに寄せられている求人情報の一部になります。ハローワークに寄せられている全ての求人情報を閲覧したいという場合は、ハローワークに足を運ばなくてはなりません。しかし、

  • どんな求人があるのかざっと見てみたい
  • ハローワークに足を運ぶ時間はないが、求人情報を少しでも多く探したい

という人には自宅で利用できるこのサービスが便利です。用途に応じて使い分けるとよいでしょう。

意外な落とし穴に注意。ハローワークを使いこなすコツ

ハローワークを実際に利用する場合、使いこなすにはちょっとしたコツがあります。以下のようなことに気をつけることで、よりスムーズに利用することができるでしょう。

繁忙期に注意しよう

ハローワークにも繁忙期があります。一般的に、ハローワークの繁忙期は転職者が多くなる3月~5月です。仕事を探している人だけでなく、失業保険の給付を受けるためにハローワークを訪れる人も大勢いる時期になります。

求人検索のパソコンが埋まっていたり、求職相談の窓口で1時間以上待つことになったりすることもよくあるので、時間に余裕がある時に訪れるといいでしょう。もしくは、比較的空いている朝一番を狙うという手もあります。

積極的に質問や問い合わせをしよう

ハローワークで仕事探しをする上での大きなメリットは、なんといっても職員さんにその場で直接相談できることです。客観的な立場からアドバイスを得られる、貴重な機会を活かさない手はありません。

仕事を探す上での悩みや、素朴な疑問、また求人情報に対する些細なことでもどんどん質問してしまいましょう。

職員さんと話していると、「実はこんな人は合格しやすいんですよ」とか「こんな仕事もありますよ」など意外な情報を得られることもよくあります。

熱意のある人を職員さんが嫌がることはありません。どんどん職員さんから情報を引き出し使いこなしましょう。

求人の掲載時期をよく見よう

ハローワークには多種多様な求人情報が寄せられていますが、それぞれの求人には当然、有効期限があります。求人票を印刷すると、

  • その求人が初めて掲載された日
  • その求人の有効期限

が載っているはずなので確認しましょう。求人が掲載されてから時間が経っている場合、既に採用枠が決まっていたり、あるいは何人も応募しているために面接まで日がなく、準備不足になってしまったりする可能性もあります。

また、有効期限ギリギリの求人だと、やはり迷っているうちに気がつけば求人が締め切られていたということもあります。

さらに、同じ求人がいつ見ても掲載されているという場合、会社自体に何らかの問題があって、人の出入りが激しい可能性も考えておかねばなりません。

掲載時期を確認しておくことでスムーズに求職活動を進められるでしょう。

求人の更新時期を見極めよう

パソコン検索で引っかかる求人情報が、更新される時期を見極めておくのも大切です。ハローワークでの求人情報の内容は、地域にもよりますが、1日や2日ではあまり変わりません。

そのため、求人情報を探した翌日にまたハローワークを訪れても、結局目新しい求人情報が見つからずに意味がない、ということになりかねません。

もちろん、仕事探しが切羽詰まっていて、毎日わずかな変化でも見逃したくないという場合はこの限りではありません。

しかし、ある程度余裕があるなら、ハローワークで仕事を探すのは1週間~1カ月に1回程度にした方が、毎回新しく豊富な求人を得られるので効率がよくおすすめです。

無料なのに、意外とあなどれない。ハローワークを有効利用しよう

仕事探しというとつい民間の転職サービスなどに目を向けがちですが、ハローワークもあなどれません。

ハローワークを初めて利用する場合、履歴書代わりとなる求職者登録にやや手間がかかりますが、それさえこなしてしまえば後は簡単です。基本的にハローワークカードを窓口に提出し、目的を告げるだけで案内してもらうことができます。

仕事を探す期間が長くなると焦りが募ります。そんな時、親身に、かつ客観的な視線でアドバイスをもらうことができるハローワークはとてもありがたい存在です。上手に利用して仕事探しを有利に進めましょう。

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