人事が解説!インターンシップ選考で輝くエントリーシートの書き方

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インターンシップが世の中に浸透し、学生にとって参加が当たり前になりつつある今、一部の企業ではインターンシップの参加にエントリーシートを設けることで、より本気度の高い学生を選考して受け入れようという活動が見られます。

プログラムの内容が興味深い内容であったり、志望度の高い企業のインターンシップは、やはり参加したいですよね。

ですが、まだ就活が始まっておらず、企業のこともやりたい仕事も良く分かっていない状態では、エントリーシートをどのように書けばいいのか、よくわからないという人も多いでしょう。

今回は、インターン参加の第一歩、エントリーシートの選考を勝ち抜くためのコツをまとめます。

なぜインターンシップにエントリーシートが必要なのか?

そもそも、就職活動に関係のないはずのインターンシップになぜエントリーシートが必要なのでしょうか。

エントリーシートとは、企業に対してあなたのインターンシップ志望動機をはじめ、学歴、持っている資格、自己PRなどを伝えるための書類です。

インターンシップが世に浸透し、参加する学生がどんどん増えていっている一方、受け入れ側の企業のキャパシティは限られており、希望者全員を受け入れることはできません。

社内で協力してくれる社員へ声をかけるのも大変です。日々の通常業務に追われる社員に対して何度も協力を仰がなくてはなりません。

また、昨今の入社後のミスマッチが問題化している中、インターンシップという就業体験プログラムは、自社にマッチングする学生に出会える可能性が期待できることから、学生だけでなく企業にとっても重要な場となっています。

だからこそ、企業もより自社のインターンシップへの志望度が高く、就業体験を通して多くのものを得てくれそうな優秀な学生を選んで受け入れたいと考えているのです。

エントリーシートは、まだ会ったこともない企業担当者に対して、いかに自分がインターンシップに参加するにふさわしい人物かどうか、限られた文字数で魅力的に表現し、売り込むためのツールでもあるのです。

インターンシップのエントリーシートの書き方

まずは書き始める前に、書き方の基本を押さえましょう。

エントリーシートの規定枠内に収めながらも、より良い内容を記述するには以下のようなポイントを心がけることが必要です。

文章は簡潔に

より強くアピールしたいと思うあまり、文章がどんどん長くなってしまうことはよくあることです。読み手の視点に立ち、必ず文章の推敲をしましょう。

結論をまず述べてから、理由と詳しい内容を書く

これは耳にすることが多いのではないでしょうか。就活対策本などでも多く取り上げられていることです。

「私は〇〇です。なぜならば…(理由)」のように、結論を先に述べるようにすると、書いているうちに話がそれていく、ということがないため、書き始めから終わりまで内容に一貫性を持たせることができます。

読み手にとっても、結論を先に頭に入れた状態で文章を読み進めることができるので、内容がブレずに理解しやすくなります。

また、先に長々と詳細や理由から書き始めると、文章の装飾情報ばかりが増えて、結局本当に言いたいことがわかりづらくなってしまいます。

一項目につき伝えることは一つに絞る

限られた文字数の中で、あれもこれもと書き出すことは効果的ではありません。書くことが増えるほど、内容の濃度は下がっていきます。自分の伝えたいことを一点訴求しましょう。

大切なのは、内容にメリハリをつけることです。内容の薄いエントリーシートは印象に残りにくくなります。

具体性を持たせる

インターンシップの志望動機であれば、「企業の何に興味を持ったか」「プログラムのどんなところに惹かれたか」「そこから何を学びたいか」など具体的に書けるようにしましょう。

また、自己PRなどで学生時代に頑張ったことなど、自分の経験を記述する際には、わかりやすい数字を入れることが、具体性を持たせるコツの一つです。
例えば下記の二文を比べてみましょう。

例文1:「大学ではテニスサークルで活動していました。ペアを組んだ友人と試合に出た経験で、コミュニケーション力が身に付きました」
例文2:「大学では3年間、テニスサークルで活動していました。2年生のときに、1年間ペアを組んだ友人と試合に出た経験で、コミュニケーション力が身に付きました」

ただ数字を入れただけですが、全く内容を知らない人にもイメージが湧きやすい文章になったはずです。

抽象的な文章は説得力に欠け、企業担当者の印象にも残りにくくなってしまいます。具体性のある文章を書くことを心がけてください。

何も知らない相手に、どれだけ自分を説明できるか

企業担当者は、あなたのことを一切知りません。

どんなにインターンシップへの志望度が高く、時間をかけて企業研究してくれていようとも、どれだけの労力をかけて部活動や勉強の成果を出していようとも、企業担当者が知ることができる内容はエントリーシートの指定枠内に書かれた範囲のみです。

初めて自分を知る人に対して、制限文字数の中でどれだけ自分を説明できるでしょうか。

これを意識して書くことができれば、先述した「気を付けるべきポイント」はおのずとおさえられるでしょう。

手書きのエントリーシートの場合の注意点

今や多くの企業がパソコンから入力できる電子履歴書・エントリーシートを使用していますが、手書きで応募を受け付けている企業もあります。手書きで書く場合の注意点を記載しておきます。

・丁寧に書きましょう。
文字の上手い下手ではなく、とにかく丁寧に書くようにしましょう。急いで書いたり、あまり真剣に書かなかった文字というのは、読んでいて分かるものです。

・誤字脱字に注意する。略字、略語はできるだけ使用しないようにしましょう。
普段使用している言葉はつい文章でも使ってしまいがちです。注意しましょう。

・筆記用具は黒色のボールペンを使用しましょう。
時に青色などほかの色を使用する人もいますが、何か理由がない限りは黒色で記入しましょう。消せるボールペンは、企業に提出する書類に使用するのは不適です。

・修正液は使用しないようにしましょう。
「間違えても、修正液で訂正して提出できるくらいの低い志望度」ととらえられることもあります。面倒でも書き直すようにしましょう。

・記入欄はできるだけ埋めましょう。
空欄が目立つと、その分志望度の高さの判断に響きやすくなります。

・既定の枠からはみ出さないようにしましょう。
下書きをしたり文字数を確認することで、きちんと枠に収めることはできます。細かいことですが、計画性の有無や性格を判断される材料にもなりかねません。

手書きの場合は応募書類を郵送することになるかと思います。応募締め切りに間に合わせるのはもちろんのこと、できれば送付状も同封すると印象が良いでしょう。

応募書類の基本的な書き方、提出する時のマナーもおさえておきたいですね。履歴書の書き方の基礎知識とマナーも参考にしてみてください。

よく出される質問項目

インターンの選考でよく聞かれる質問項目を紹介します。本選考にも聞かれる項目ばかりなので、内容を深めておくと、就活シーズンに入った際にも通用するものとなります。この機会にぜひ作ってみましょう。

志望動機

インターンシップの志望動機は「企業」に対する志望動機と「インターンシッププログラム」への志望動機の2つで構成されます。

まずは、企業に対する志望動機です。「なぜその企業でなければならないのか」と、「なぜ自分なのか」という理由を述べましょう。

一つ目の「なぜその企業でなければならないのか」には、企業の扱う商品や事業内容、業界での強みなどの側面から、他社と異なる部分を上げられなければなりません。

二つ目の「なぜ自分なのか」では、自分の持つ強みや学生時代に専攻で学んできたこと、将来企業でやりたいことを自己分析し、それが企業の求める人物像と一致していることをアピールする必要があります。

そして、そのうえでインターンシッププログラムのどのような内容に惹かれたか、それに参加することで自分は何を得ることが期待できるか、を記述していきましょう。

以下に例文を記載しています。企業によって内容は変更する必要がありますが、まずは一通り読んで流れを掴んでみてください。その後、志望企業に合わせてオリジナルの文章をつくりあげてください。

【例文】

人々の暮らしを支え、より良いものにしている貴社の〇〇という技術は今や社会にとってなくてはならないものになっています。また、〇〇技術を使用して作られた△△という商品は、現在業界のトップシェアとなっております。

常に社会に新しい価値を提供する貴社の仕事に、大きな魅力を感じています。

私自身、大学時代の××という専攻での研究で、新しい価値のある技術を生み出すという経験をしてきたことで、現状に満足せず、挑戦することにやりがいを感じています。

貴社のインターンシップでは、〇〇日間という期間を通して貴社で働く疑似体験をすることができ、××業界で働くことの醍醐味、仕事のやりがいに触れられることを期待しています。

また、現在働いている社員の方や、ほかの参加学生と深くコミュニケーションをとる体験をすることで、チームで力を合わせて新しいものを開発するという力を身に着けたいと考えています。

当然、志望動機は企業ごとに書き分ける必要があります。企業研究にも時間がかかることが多いので、早めに取り組むようにしましょう。

学生時代に一番頑張ったこと

この質問は、エントリーシートのみならず面接でも必ず聞かれる超頻出質問です。

サークル活動やゼミの研究、資格取得や留学、趣味など、指定されていない限り、ジャンルは何でも構いません。大切なのは、その体験を通じて自分が何を学んだか、成長したか、どんな強みを得ることができたかをアピールすることです。

留学して語学力が上がった、部活の大会で優勝した、などの結果のみを記述したエントリーシートを見ることが非常に多いです。

ですが、どんなに素晴らしい結果をのこしていたとしても、必要なのは「その結果に至るまでにどのような壁があったか」「それをどのように乗り越えたか」を具体的エピソードを交えて記述するということです。

また、そのアピールが企業の求める人物像にマッチしているかどうかも重要です。

自己PR

続けて、こちらもほぼ間違いなく聞かれる質問です。学生時代に頑張ったことの内容と重複することがあるかもしれません。

なんとなく自分の強みをアピールするのではなく、なぜそれが自分の強みといえるのか、根拠を書くようにしましょう。

「過去のどういったシーンでその強みを発揮できたか」「過去にぶつかった壁があれば、強みを生かしてどのように乗り越えたか」などを書きましょう。

そしてこちらも、希望する企業や職種でその強みをどのように生かせるか、ということにも繋げられるようにして、きちんと辻褄が合うようにしましょう。

趣味と特技

趣味と特技は、今までの質問と比べると比較的自由度の高い項目です。ですが、大切なのは読み手である人事担当者の目線です。「なぜその趣味を持ったのか」「趣味を通じて何を得ているのか」「どんなことに興味を持つ人物なのか」を見るのが狙いです。

学生時代に頑張ったことや、自己PRほど中身を深める必要はありませんが、趣味と特技の項目を通じて、あなたの個性を効果的にアピールできるようにしましょう。

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よりよいエントリーシートにするためには

より質の高いエントリーシートを書くために必要なのは、とにかく「企業のことを知る」ことと、「自分のことを知る」こと、これにつきます。

企業研究は、HPや説明会で配布されるパンフレットのほか、OB訪問や前年度にインターンシップに参加した先輩から話を聞くことで情報を集めることができます。

企業も、より自社を研究して理解している学生の方が志望度が高いと判断します。労力を惜しまず積極的に情報収集するようにしましょう。

また、自己分析については日ごろから、「自分が今までにどんな経験を経て成長してきたか」「今までで最も心に残ったエピソードは何か」を振り返り、整理しておくことが必要です。

自己分析は、自分ひとりで行うとなかなか強みが見つからなかったり、独りよがりの内容に陥ってしまいがちです。キャリアセンターや先生、周囲の友人などに協力してもらい、客観的な意見を貰うことが近道です。

「学生時代に頑張ったといえることがない」「強みといえるPRポイントが見つからない」と、最初は弱気になるものですが、長い学生生活を送るうちに、気づかないうちにも何かしらの体験と、そこから学びは得ているものです。自信をもって対策していきましょう。

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学生時代の課外活動の書き方のポイント

どんな人にもアピールポイントはある!

インターンシップへの参加は、自分の企業に対する理解を深めると同時に、学生のうちに一時的にでも就業経験を積むことができる貴重な機会を得ることに繋がります。

ゆくゆくの就職活動でも、自分の納得できる企業選びができる可能性が上がるでしょう。

また、就職に関係なく、一企業の仕事を体験することができる機会というのは、この先そうそうあるものではありません。貴重な機会をつかみ取るため、自分の納得のいくエントリーシートを仕上げてみてください。

筆者は今まで何百何千という数のエントリーシートを見てきました。

ですが、自分だけの経験をもとに書かれたエントリーシートというものは、たとえ部活、ゼミ、サークル、留学など、同じテーマで書かれていたとしても、同じ内容のものは一つとしてありませんでした。

自分の積んできた経験を落とし込むことで、自分だけのオリジナルのエントリーシートが出来上がるはずです。

最初は時間がかかるかもしれませんが、インターンシップを一つの機会として、是非考えて作成してみてください。

もちろん、エントリー締切に間に合わせることもお忘れなく!

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