育休明けに退職するときの注意点。ヒンシュクを買わないためには

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職場で働いている女性が妊娠をしたら、出産をして落ち着くまで育休を取りますよね。

でも、「もうすぐ育休は明けるけど、このまま仕事に復帰することなんてできない…」と悩まれる女性はとても多いのです。

たとえ出産をする前はバリバリ働いていた場合でも、このような状態になってしまうことがあるんですよ。

そもそも育休明けの職場復帰というものが、出産・育児を経験した女性にとってどのようなものなのか。育休明けでそのままの退職、という流れが会社から許されるものなのか?ということについて考えてみましょう。

育休の期間の長さや、支給額はどのくらい?

まだ働きながら出産を経験したことがなく、育休明けを取ったことがない人は育休の制度自体が把握できていないかもしれません。

育休の平均期間や、育休している間の支給額はどのくらいなのかについてご紹介します。どちらもランキング形式で見ていくと、大体どれくらいなのか分かりやすいでしょう。

▼育休の平均期間

  1. 10から12ヶ月未満
  2. 12から18ヶ月未満
  3. 8から10ヶ月未満

育休の平均期間はこのようになっています。結構長い期間お休みがもらえるんですね。

それでは、育休期間中にもらえる支給額はどのくらいなのでしょうか。

▼育休期間中にもらえる支給額

これまでもらっていた月給の額によって変わってくるのですが、育休が開始された日から180日までの間は月給の67%の金額が支給されます。

そして、それ以降になると支給額は月給の50%になります。

2014年までは全ての期間において50%の支給額だったんですが、2014年4月以降は180日までの支給額が増額しているんですよ。

ちなみに、育休が開始してからすぐに支給してもらえるわけではなく4ヶ月ほど後からになるので注意しておきましょう。

きちんと書類を申請すれば、思っていたよりもしっかりと金銭面での補償をしてもらえるということが分かりますね。やはり国の制度と会社に本当に感謝したいものです。

育休明けに退職するというのは法律的には問題ない

結論から言ってしまえば、育休明けに退職してしまったとしても法律的には問題はありません。

しかし本来は、育休明けに復帰することが前提で会社も育休を認めています。

育休を取っている人がいれば、その間は他の社員がその人の仕事を代わりにしなければなりません。

つまり、会社のみんなに助けられて育休制度は成り立っているわけです。それなのに育休明けで退職されてしまうと、会社側はやはり困ってしまいますよね。

育休明けにそのまま退職したくなるorせざるを得ない理由とは

女性にとって出産をすることは、人生を左右するほどのとても大きな出来事です。

出産するまでは大きなお腹を抱えていてもなんとか仕事をすることができますが(個人差がありますよ)、出産してからはそうはいきませんよね。

実際に、育休を取得した人の約7%が、育休明けにそのまま退職しているというデータもあるんです。

この7%というのは、わりと多い割合だと言えますよね。どうして育休を取得した後に退職をする人が多いのでしょうか。

育休明けにそのまま退職してしまうというのは、会社からすると(もちろんある程度想定、準備はされると思いますが)困った状況になるのは理解できますよね。

しかし、どうしても育休明けに仕事に復帰することが難しい…という場合もあるでしょう。

一般的にどんな事例があるのか見てみましょう。

子どもや自分・家族に病気があるから

子どもを産んでみないとその子が元気か、そうでないかは分からないことがあります。

子どもに重い病気や障害があったりすれば職場への復帰はかなり難しくなってしまうでしょう。

さらに自分自身の体調が悪い(重度の病気が見つかってしまった、持病が悪化してしまったなど)ことも挙げられますね。

さらに親の介護をしなければならなくなった…というのも理由として多いでしょう。

子どもを保育所に入れられないから

子どもを保育所に入れられなければ、仕事をすることはできませんよね。今はどこも入所しづらくなっている状況ですから、このようなことも考えられます。

さらにアテにしていた親にも預けることができなくなった…なども理由もありますよね。

夫の転勤が急に決まって引っ越しをすることになったから

夫が急に転勤をすることになり、家族で引っ越しをすることになったという場合には、もうどうしようもないですよね。

もう住んでいる所が変わるわけですから…これは退職のれっきとした理由になるでしょう。

復帰したら部署を勝手に変えられていた

復帰しようと考えていたけれど、会社側が勝手に自分の部署を変えてしまっていたらどうでしょう。

復帰していきなり知らない部署で働くことも大きなストレスですし、何より会社の対応の仕方に悲しくなってしまいますよね。

さらに、部署の移動などはないとしても育休を取っている間に仕事内容が大きく変化していたり、残業などを必ずしなければならない環境に変わっている場合もあるかもしれません。

子どもと離れたくなくなってしまった

子どもを出産して育児している期間には、ずっと子どもと側にいて幸せな時間を過ごすことができます。

そうなるとたくさんの事を考えるようになりますよね。

「果たしてこのまま職場復帰していいのだろうか」「この子を置いて働きに行くなんて…」と罪悪感を感じてしまう人もいるのです。

子どもを産むことで人生の価値観が変わることだって大いにあるでしょう。

この場合は退職をしてしまうよりも、非常勤やパートなどにしてもらって働く時間を短くすることを検討できるかもしれません。

育休明けに退職するならいつ申し出るか&退職理由はどう伝える?

どのような理由があったにしろ、退職をしたいという気持ちが固まったなら、会社にその旨を伝えなければいけません。

そのタイミングと理由をどのように伝えるべきかというのは、重要なポイントですよね。

会社に伝えるタイミングは早ければ早いほどいい

会社に伝える時期ですが、退職をすることが決まった時点でなるべく早く会社に伝えるべきです。

会社も育休している人が退職するとなると、手続きなどに手間がかかり迷惑をかけてしまいますから。

さらに育休の給付金を満額もらう前に少しでも早く申請することは、誠意の見せ所にもなるのではないでしょうか。

会社に退職理由をどのように伝えるか

会社に育休明けで退職をすることだけでも心苦しいのに、その上理由なんて…と思われるかもしれませんが、やはりそこはお世話になった会社ですから。

きちんと理由を述べる必要があるでしょう。できるならなるべく本当の理由をちゃんと伝えたほうがいいですね。

嘘の理由で取り繕ったとしても、相手にバレてしまうことが多いんです。やはり誠心誠意、本気の姿勢で伝えるべきことなのです。

ただし、伝えられるべき内容であるなら、ということを覚えておきましょう。あまりにも個人的な理由の場合には伝えるべきではないかもしれません。

ここで注意したいのは、「まだ働きたいけれど、◯◯の理由でどうしても職場に復帰することが難しいのです」と、本当は働きたい、とても残念だという気持ちを表すようにすることです。

どうしても本当の理由が伝えられない場合には、角が立たない理由もある

上記でも書いたように「内情的な問題でどうしても人に知られたくない…」「子どもと離れられないとは言いづらい…」と悩まれる方は多いのではないでしょうか。

そのような場合には、なるべく角が立たない理由にしておくといいかもしれません。

  • 保育所にどうしても空きがないから
  • 育児と家事、仕事との両立ができそうにないから

これらの理由がやはり無難なところでしょうか。なるべく円満に退職したいですから、できるだけ角が立たない理由を選ぶように努力したいですね。

育休明けの退職は周りからするとどうしても迷惑になる…かも

しかし、育休明けにそのまま退職してしまうことは、どうしても周りの人々に迷惑をかけてしまうことになります。

やはり、相手の視点になって状況を考えてみることが大事だと言えるでしょう。

結果的に退職をするとしても、なるべく勤めてから退職をした方がいい

やはり、会社からしてみると育休明けにそのまま退職してしまうのは印象が良くありません。

同僚の場合は、「これまでずっとフォローしてきたのに…」という気持ちは出てきてしまうことでしょう。

もし反対に自分が同僚の育休のフォローをしていて、復帰した途端に退職してしまったらどんな気持ちがするでしょうか。

ですから、上記にあるような「どうしても働くことができない」状況でない限りは、少しの期間でも復帰してから退職することをオススメします。

そうしておけば、育休明けにそのままの流れで退職してしまうよりは円満退職に近づけるでしょう。

さらに、そのあたりのフォローをある程度しておかないとあなたの次に育休を利用したい人への風当たりが強くなってしまうことが考えられます。

やはり社会人の責任として、最低限のマナーというのは理解しておく必要があるでしょう。

退職したあとの転職先も考えておく

少しの期間だけ働いて退職するとしても、その後に仕事をするのかを決めておく必要があります。

子育てに専念していきたい、というのならそれで大丈夫ですし、転職をするつもりなら希望する職場についてリサーチしておく必要もあるでしょう。

今までお世話になった会社への恩返しとして、これまで働いていた職場から非常勤として働く体制を変えてもらう…ということもできるかもしれません。

いずれの場合にも、家族でしっかりと話し合って無理のないように決めていくようにしてくださいね。

本当に退職をしてしまう前に、何か解決策はないかをもう一度考えてみる

あなたがこれまで頑張って働いてきた職場でも、育休明けに退職してしまってはもう戻ることは出来ないでしょう。

出産した後はホルモンも変化しやすいのでマタニティブルーになることもあります。
本当に退職をしてしまう前に、何かできることはないか?と再考してみてください。

  • 家事代行サービスを検討してみる
  • ファミリーサポートなどを利用できないか
  • 家族でもう一度話し合う
  • 会社に働き方について相談してみる

もしかしたら、何か解決策があるかもしれません。今まで頑張って続けてきた仕事を辞めてしまうのはデメリットも伴うということを覚えておいてください。

大事なのは、子どもが大きくなった時に誇れる自分でいられるかということです。そのことをしっかりと自問自答してみましょう。

どちらの選択をするにしても、胸を張って生きれるようにしたいものです。

育休明けの退職で周りに迷惑にならないように努力することが大事

育休を取っている間は、会社はその人が復帰してくることを前提にしています。だからこそ、社員で休んでいる人の仕事をフォローしているのです。

育休明けにもしどうしても退職をしたいと考えたならば、できるだけ早い段階で会社にその事を伝えるようにしましょう。

育休明けと同時に退職…ということはやはりなるべくなら避けたいものです。

どうしても復帰できない場合には仕方がありませんが、そうでない場合には働く形態を考慮したり短期間だけでも復帰することを考えてみましょう。

女性は、結婚、出産、育児などのライフイベントにあわせ、柔軟な働き方が選べるといいですね。
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