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退職願の書き方とマナー。記入が必要な6つの項目と注意点
退職したい気持ちが固まった時、まずは会社に退職の意志を伝える必要があります。
ドラマみたいに、辞表を上司に向かってバーン!とつきだすのは現実的ではありません。円満に退職するためには、正しいマナーと手順で「退職願」を提出する必要があります。
どのように退職願を提出するのが良いのか、正しい方法を知っておきましょう。
退職願とは。どのような時に提出する書類なのか
退職を決意したら、まず会社側に退社したい意志を伝えます。法的には、必ずしも書類でその旨を届け出るように決まっていませんが、口頭ではなく書類で「退職願」を会社へ提出するのが一般的です。
退職に関する届け出のマナーや手順を間違えると、スムーズに退職できなくなる可能性が出てきます。まずは「退職願」とはどのようなものか、正しい知識を確認しておきましょう。
「退職願」「退職届」「辞表」の違い
退職したい時に提出する届け出には「退職願」「退職届」「辞表」があります。これれらは「どれも同じようなもの」と思われがちですが、それぞれ意味と使い方は異なっています。
混同してうっかり使い方を間違えると、会社の去り際に恥をかいてしまうので、注意したいです。
- 「退職願」とは
- 退職願は、退職を決意した時に会社へ労働契約の解約をお願いするための書類です。退職したい時にまず作成するのが、この退職願です。
退職願を会社に提出しただけでは、退職は確定しません。会社が退職を承認して、初めて退職が確定します。
- 「退職届」とは
- 退職届は、会社が退職を確定させた後、退職する意思を表示するため会社へ提出する書類です。退職届が会社に受理されると、正式に退職となります。
自己都合で退職願を提出して会社が退職を承認した時、または会社の都合で退職することになった場合に提出します。
- 「辞表」とは
- 辞表は、公務員が退職する時、社長や取締役などの経営層が役職を離れる時に提出する書類です。
民間企業の社員、経営層ではない社員が辞表を書くことはありません。
退職願は、退職したい気持ちを会社へ伝える書類、退職届は、退職が決まり本人の退職の意志が固まっている時に提出する書類です。退職したい場合は、退職届ではなく、まず退職願を提出するのがマナーです。
また、ドラマなどでは、よく社員が辞表と書かれた封筒を上司に提出する場面を見かけますが、この設定は間違っています。本当は「退職願」を出さないといけないわけですよね。
退職願、退職届、辞表には、事務的な手続きの記録としての効力があり、会社と社員の間でトラブルが起こるのを防ぐ役割もあります。
しかし、何らかの事情で退職交渉がこじれると、退職させてもらえなかったり、退職まで時間がかかったりして、転職活動に支障をきたしてしまいます。くれぐれも会社に失礼のない、正しい形で届け出をしましょう。
退職願を出してから退職するまでの流れ
退職を決意してから退職するまでの流れは、次のようになっています。
- 退職を決意する
- 退職したい旨を、直属の上司に直接申し出る
- 会社が退職を承認する
- 正式な退職日を決める
- 会社へ退職届を提出する
- 退職が決定する
- 退職日を迎え、晴れて退職となる
(退職願を作成し、提出するのが一般的)
退職したい旨を伝えて良いのは、直属の上司だけです。
まずはタイミングを見計らって、上司に「折り入ってお話があるのですが。」「少しお時間よろしいでしょうか。」などと個別に時間をとってもらうよう申し出ます。
退職願は、周りの人が見ている所で提出するものではありません。上司に時間をとってもらったら、会議室など静かな場所に来てもらい「退職させていただきたいと思っております。」などと切り出して、退職願を手渡します。
この後、上司を通して、部下から退職願を受け取ったことが会社側に報告され、会社は退職を承認するかどうかについての検討に入ります。
退職願を提出して会社側が退職を承認し、退職日さえ決まればすんなり退職できます。
ただ、たいていは退職願を提出するタイミングが会社の規則で決まっていたり、退職するまでに業務の引継ぎなどが必要になったりするため、退職願を提出してから退職するまでは1か月以上かかる可能性がある、と考えておきましょう。
退職願を提出するタイミングについては後述しますが、転職活動にかかる時間、次の職場で働き始めるタイミングを考え、逆算して早めに退職の段取りを始めることが大切だといえます。
正しい退職願の書き方(手書きの場合)
第一に、退職願を用意する必要があります。会社の就業規則で退職願のフォーマットが決まっていれば、規則に従って作成します。特に指定がなければ、自分で一から作成します。
最近は、パソコン・手書きのどちらで作成しても良いとされますが、手書きで作成するのが基本です。やはり、手書きのほうが心がこもっていて印象が良いでしょう。
パソコンで作成する場合は、インターネットで配布されている退職願のフォーマットを利用すると、悩まず簡単に作成することができます。
ここでは手書きで作成する場合について説明していきたいと思います。
退職願に必要な道具
退職願を作成するために以下の道具を用意します。
- 用紙:縦書き用の白い便せん(A4またはB5サイズ)
- 封筒:白無地の封筒(サイズは便せんがB5なら長4号、A4なら長形3号)
- ペン:黒のボールペン、サインペン、万年筆など。(消せるボールペンは不可)
- 印鑑:認印(シャチハタは不可)
退職願の書き方(テンプレートあり)
退職願は縦書きにします。
(転職ならdoda(デューダ) 退職願テンプレート B5版 より)
- 1.表題
- 右端から書き始め、1行目の中央に「退職願」と書きます。
- 2.本文の始まり
- 次の行では、一番下に「私事」または「私儀」と書きます。
私儀(わたくしぎ)はあまり使わない用語ですが、私事(しじ)と同じ意味があります。ビジネス文書などに「私個人のことで恐縮ですが」という意味で使う謙遜語です。
- 3.退職理由、退職希望日、退職の意志
- 「このたび、一身上の都合により、勝手ながら、△△年、△月△日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」と、退職理由、退職希望日、退職したい旨を書きます。
日付は元号でも西暦でもかまいません。退職理由は自己都合になるので「一身上の都合」と書きます。
- 4.届出年月日
- 退職願を提出する日の年月日を書きます。
- 5.所属部署名・氏名
- 改行して、行の下に正式な所属部署名と氏名を書きます。そして、末尾に認印で捺印をします。
- 6.宛名
- 組織の最高執行責任者(社長・代表者名)を、役名とフルネームで書きます。敬称は「殿」か「様」です。
宛名は、必ず自分の名前より上の位置になるように書きます。
便せんの折り方
退職願を作成したら封筒に入れるため、便せんを横三つ折りにします。
三つ折りは難しいので、定規で便せんの長辺を3等分したところに折り目などの目印をつけておきます。目印にそって丁寧に折ると、綺麗な三つ折りにすることができます。
読む人が便せんを開いた時に冒頭(便せんの右上)から読めるよう、便せんの上部1/3を一番上、便せんの下部1/3が一番下になり、上部1/3が一番上から覆いかぶさる状態に折ります。
封筒の書き方・便せんの入れ方
便せんのサイズに合わせた白地の封筒を用意し、便せんと同じように黒のペンで記入します。ペンは水性、油性のどちらでもかまいません。
- 封筒の書き方
- 表面の中央に「退職願」と書きます。裏面の左下には、所属部署名と氏名を書きます。縦型封筒なので縦書きにします。
- 便せんの入れ方
- 三つ折りにした便せんは、右上が封筒の裏面の右上に来るように向きを合わせてから封筒に入れます。
封筒はフラップ(のりしろ)にのり付けをして封をし、封締め(フラップに〆と記入する)をしておきます。
退職願を出すときの注意点
退職願は、マナーを守って正しい手順で提出しましょう。退職願を提出する時の重要な注意点を挙げておきます。
よく検討してから退職願を出す
退職願は、十分に検討し、決意が固まってから提出するようにしましょう。
思いつきでよく考えずに退職願を提出すると、退職願を提出した後に「やっぱり退職するのはやめよう」と気持ちが変わる可能性があります。
「退職願の提出=退職決定」というわけではないので、会社側が退職を承諾するまでは、撤回することができます。
ただ、いったん退職を希望した人は社内で見られる目が変わり、良くない感情を持たれる可能性があります。異動の対象にされたり、人間関係に変化が起きたりして、居心地は悪くなるかもしれません。
基本的に「退職願を提出したら撤回はできないもの」と考え、その上で退職願を提出するようにしましょう。
退職願を提出するタイミングに気をつける
退職願を提出するタイミングはいつでも良いわけではありません。
会社の就業規則に従うか、規則がなければ退職希望日の1~2ヵ月前に提出するようにしましょう。
民法では、退職希望日の14日前までに退職したい旨を申し出れば良いことになっているので、遅くともそれまでに退職願を提出すれば退職は承諾してもらえます。
ただ、退職までに業務の引き続きやさまざまな手続きをしなければならないことを考慮すると、退職願を提出してから退職するまでには1ヵ月くらいの期間が必要になります。
あまり急に退職を申し出ると、会社に大きな迷惑をかけてしまいます。また、就業規則で「〇ヵ月までに退職願を提出する」とタイミングが定めてある場合は、規約を守らなければトラブルが起こりやすくなることに気をつけたいです。
退職したい旨を伝えるのは「直属の上司」だけ
退職したい旨を伝えるのは直属の上司だけにして、社内のほかの人には言わないようにします。
退職願を上司に提出する時に大勢の人がいる所で渡したり、直属の上司以外の人に提出するのはマナー違反です。
必ず、人目に触れない場所へ直属の上司に来てもらい、退職願いを直に渡しましょう。
退職願を受理してもらえない場合は
直属の上司に退職願を提出したのに受け取ってくれない、というケースもあります。
もし、直属の上司が退職に取り合ってくれない場合は、その上司の上の上司に相談します。また、その上司も退職に取り合ってくれない場合は、さらにその上の上司に相談相手を変えるか、人事部へ相談します。
ちなみに「直属の上司では退職に取り合ってくれなさそう」と、直属の上司を飛び越えて、いきなり上層の上司へ退職願を提出するのはマナー違反です。
どのような状況でも、まずは直属の上司へ相談します。それでうまくいかない場合に上の上司へ相談相手を変えるようにします。
会社が退職願を受理してくれず困っている場合は、弁護士に手続きを代行してもらうという手もあります。
退職代行サービスとは
マナーを勉強してスムーズに退職の手続きを済ませよう
退職願については、書き方、渡し方など実際に体験してみるまではよくわからないことが多く、戸惑ってしまうものです。
気持良く会社を去るためには、会社に良い印象を与えることが大切なので、マナーをしっかり勉強した上でスムーズに退職の手続きをしていきましょう。
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