インテリア業界の現状とこの先の課題。転職するためのポイントは

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インテリア業界といえば、お洒落な家具などを販売しているイメージが浮かぶでしょう。

ソファやテーブルなどが代表的な家具ですが、インテリア業界ではさまざなコンセプトに基づいた企業が存在し、売上にも反映しています。

インテリア業界での売上ランキング、この業界にはどのような仕事があるのか、これからのインテリア業界の課題や転職する場合に押さえておきたいポイントについて考えていきましょう。

インテリア業界とは

インテリアとは、室内を装飾しているもの(家具も含めます)すべてを指しています。つまり、カーテン・壁紙・キッチン設備・間仕切り・トイレなどに加え、ソファーや照明器具などもインテリアということになりますね。

本来は家具などは含まれないインテリアという言葉ですが、インテリア業界ではすべてをまとめてこう呼ぶようになっているんです。

最近は「インテリア家電」という言葉も有名になってきていて、見せる家電として機能に加えてデザイン性も重視されてきていますよね。

インテリア業界における仕事内容

インテリア業界にはさまざまな仕事がありますが、それぞれどんな業務を行うのかをご紹介します。

インテリアショップの販売員

ホームセンターなどで家具などに加えて日用品の販売なども行います。販売員は正しい敬語や接客態度でお客さんに対応することが求められます。

さらにしっかりとお部屋に合ったインテリアになるために、お客さんのご自宅の様子を伺うことなどもあります。販売員の中には商品の仕入れを担当したり、広告などを作成する人もいます。営業を得意とする人が販売員として日々活躍しているというわけですね。

インテリアコーディネーター

住宅はもちろん職場や公共施設などの室内空間をコーディネートします。壁紙の材質、照明器具、床材など幅広い知識を使ってお客さんのオーダーに応じてデザインしていきます。

不動産会社や住宅メーカーなどのモデルルームでも、インテリアをコーディネートしたりします。

インテリアプランナー

建築物の設計から企画・さらに工事までも行うインテリアに関するエキスパートとも言える存在です。お客さんと何度も打ち合わせを重ねながらデザインを考え、思い描いたとおりに完成できるかまでを現場でチェック・指導も行います。

インテリアコーディネーターとの違いとしては、コーディネーターはお客さんの希望を叶えていくデザインをするのに対し、プランナーはデザインだけにとどまらず実際に生活したときの利便性や安全性なども考慮していく…というものがあります。

CADオペレーター

CADというコンピューターを使用して絵や図面を描いていく仕事のことをCADオペレーターといいます。デザイナーが考えたものをCADを使って図形として起こす作業をしたりするので、スキルに加えて専門用語を必要とします。

デザイナーのアシスタントのような位置付けで、設計された図面にどれだけ的確に対応していけるかがポイントとなります。

家具デザイナー

家具デザイナーは、新しいデザインの家具を作り出す仕事です。家具はただ飾るだけではなく実際に使用するものなので、使いやすくデザイン性としても優れている家具を作ることが求められます。

お客さんと話し合いながらデザインしていくことで、コミュニケーション能力や職人との協力ができることが重要となるでしょう。さらに、家具を作るときにもデザイナーは立ち会いをして最終的なチェックを行います。

家具を作る職人

家具職人とは家具を図面に従って実際に作っていく人であり、必ずデザイナーがあらゆる種類の家具のデザインを行っています。

オーダーメイドの1点しかない家具を作成することもありますし、オートメーションによって自動で作成することもあります。家具を作ることに加えて道具などの整備なども常に行う必要があります。

インテリア業界の市場規模・売上ランキング

現在インテリア業界の規模は1兆404億円であり、平均年収は553万円になっています。この業界での売上ランキングはこちらです。

  • 1位…ニトリHD(ホールディングス)
  • 2位…株式会社良品計画
  • 3位…コクヨ株式会社
  • 4位…大塚家具
  • 5位…ナフコ

どの店舗も、誰しもが知る有名なインテリア雑貨のお店ですね。ニトリは、国内から海外まで500店舗まで展開している人気が高く、売上高は4500億円にものぼるチェーン店です。

ニトリの売上の中でもインテリア部門が4492億円ということで、そのほとんどがインテリアだということが分かりますね。ニトリは海外で自社開発した商品を使うことで低価格を実現しています。

誰でも求めやすい価格と品揃えに加え、ネットショップも充実しています。さらにリフォーム事業も行っているので、まさに幅広いサービスてんかいをしているんですね。

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株式会社良品計画は、もともとは1980年に西友のプライベートブランドとして生まれましたが、1989年に独立しました。

「無印良品」として7000品目を展開する人気のブランドとなっています。「MUJI」として海外にまで進出していて、近年では日本国内の無印商品にもこのタクが使われるようになってきました。

無印良品のインテリアは、良質でシンプル。そして使いやすくお洒落だという特徴で定評があります。無印良品全体では2200億円の売上があり、そのうち生活雑貨などのインテリア用品は1230億円となっています。

コクヨ株式会社といえば文房具のイメージが強いですが、事務機器やオフィスで使う家具なども多く販売しています。国内だけにとどまらず、中国やインドへの進出も果たしているんですよ。国内外の商業施設や公共施設などで幅広くコクヨの家具が活用されています。

コクヨではインテリア関連の事業は「ファニチャー」という名前があり、このファニチャーの売上は1250億円にものぼるとされています。

インテリア業界に求められる傾向・これからの課題とは

これからのインテリア業界に求められる傾向や課題について考えていきましょう。現在は、インテリア業界は拡大傾向にあります。それは、新規住宅を着工する家が多いからです。

しかし、これから先の将来のことを考えるとその数は減っていくと考えられます。それは、少子高齢化に伴い新築よりも中古物件が求められる傾向が高まってくることも少なからず影響するでしょう。

さらに近年はバブルの時代で「物をたくさん持つ」こととは正反対に「断捨離」「物を減らす」人たちが増えてきていて、実際にシンプルな暮らしを心掛ける人が多く見られます。

インテリアに関してもその傾向があり、シンプルでお洒落な空間の中に少しの雑貨を置いてポイントとする…という感じです。このようなインテリアの流行りにどのように対応していけるのか?ということがこれからの課題となるでしょう。

インテリア業界の将来性について

1974年、住宅不足が深刻とされている時期がありました。そのため、大都市圏にある農地に多額の(住宅のものと同程度)課税をプラスすることで宅地化が促されるようになりました。

それでもすべての農地が宅地化されたわけではなかったので、1992年に改めて宅地化されずに残っている農地は「そのまま保護される土地」と「宅地化していく土地」とで分けられました。

これら保護される土地のことは、「生産緑地」と呼ばれます。この保護をする期間は30年と定められていましたが、それは2022年までの期日がになっているので、ここで解約ということになります。

この時点で生産緑地は自治体による買い取りも可能ですが、申し出がなかった場合には元の所有者による固定資産税などの支払いをする必要が出てきてしまいます。

そうなるとこの土地は売却されるであろうこと、そして多くの土地が宅地化されるのではないかと考えられているのです。

もしこれが実現すれば、インテリア業界が必要となる「居住空間」が大幅に増えることになるでしょう。

インテリア業界に向いている人の特徴

まず、インテリア業界に向いている人の特徴はこちらです。自分にいくつ当てはまるか、チェックしてみてください。

  • 人とコミュニケーションを取ることが好きである
  • 人への思いやりがあること
  • 家具やインテリアが好き・デザインするのも好き
  • スケッチなどが得意・絵心がある人
  • 細かい作業が得意・美的感覚がある
  • 流行に敏感に対応できる・情報収集が得意な人
  • 体力がある人
  • パソコン作業など、デジタルにも対応していける人
  • 家具の寸法などの計算が苦にならない人

まず、やはり人とのコミュニケーションがある程度は得意であり好きな部類であることは必須条件だと言えるでしょう。お客さんの話をよく聞くことで、その人の好きなデザインを想像しやすくなります。

お客さんの要望になるべく答えていくためにも、サービス業としての笑顔スキルなども大切だと言えますね。

インテリア業界でお客さんと話し合いをするためには、既存の商品について詳しく知っておくと仕事が格段にやりやすくなります。やはりインテリアが好きな人だと、日頃からアンテナを張って色々な商品を知識を得ることができるのもメリットですね。

さらに、自分が頭の中に思い描いているデザインなどをサッと描いてお客さんに見せられることができれば、仕事はかなり有利になります。これと同じように、きれいな製図が描けるデザイナーは重宝される傾向があるでしょう。

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さらに美的センスがあり、いつも小綺麗にしていることもポイントです。やはり清潔感があってお洒落なデザイナーは、お洒落なインテリアに精通していると思われやすいからです。

インテリア業界でも流行り廃りというものがあり、その流れはかなり早いです。流行りについていくために展覧会や発表会に出席して最新のデザインなどに触れておく必要もあるでしょう。

お客さんの年代によって好きなデザインの傾向などもあるので、どんな年代でも対応できるように備えておく必要があります。

そして、デザイナーの仕事は思ったよりも体力が必要になります。現地まで出掛けて雰囲気を掴んだり、展示会に参加したり、お客さんとの打ち合わせに出掛けたりするのでたくさん歩く機会があるのです。

そして、これからの時代はやはりネットにどれだけ対応できるかという点になります。もちろん手書きでデザインできることは大前提ですが、製図のソフトなどを取り扱えるかどうかも時間短縮に役立ってくれます。

さらに、デザインを作り上げる上で計算は付き物です。計算が苦手だと仕事に時間がかかってしまいますし、お客さんへお渡しする伝票の作成なども日々必要な作業となりますから、数字に抵抗感がないことが大事です。

これからインテリア業界に転職を成功させるためのポイント

それでは、インテリアが好きで、インテリア業界にこれから転職したい場合にはどうすればいいのでしょうか。

インテリア業界では、すぐに現場で即戦力として働ける人材を求めているのは確かでしょう。しかし、まだこの業界で働いたことがない人の場合は先にインテリア関連の資格を取得しておくことができます。

  • インテリアコーディネーター
  • カラーコーディネーター
  • キッチンスペシャリスト
  • 建築士
  • インテリプランナー
  • マンションリフォームマネージャー

どれもインテリア業界において無くてはならない資格という訳ではありません。しかしこれらの資格を取得しておくことは実際にインテリア関連の仕事をする上でとても役立ちます。

さらに、資格を持っていることでインテリア業界の知識をある程度持っていること・インテリアに対する熱意があることを面接の時にアピールすることができるでしょう。

前向きに資格取得に向けて勉強することをおすすめします。
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さらに、インテリアは国によってもかなり違いがあるので、さまざまな国や地域に根付いているインテリアの歴史を調べたり、さまざまな雑誌を読むことで情報を頭に入れておくようにしておくといいですね。

今後インテリア業界をどのように盛り上げていけばいいのか?などの打開策についても、自分なりに考えておくこともできるかもしれません。

インテリア業界の傾向や仕事内容を知り、転職に備えよう

インテリア業界は室内の内装に関わるものすべてを指していることが分かりましたね。その仕事内容はさまざまなものがありました。最近ではシンプルなインテリアが注目されていることも、企業ごとの売上ランキングを見ても分かります。

今流行りの市場の傾向をよく把握した上で、これからの課題でもある物を減らす断捨離の考え方にも対応していく必要があるでしょう。

これからインテリア業界に入ることを考えている場合には、自分はインテリア業界で働くのに向いているのか、その場合どのような資格を取れば良いのかも参考にしてくださいね。

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