「なし」はナシ!履歴書の本人希望記入欄の意義と記入例

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転職を希望する、新卒者が求人に応募するなど、「就活」の形はさまざまです。形は異なるものの、就活を通して必ず踏まえなければならないのが、面接と履歴書の作成ですね。

転職希望者の場合、面接にしろ履歴書作成にしろそれなりの経験を得ているだけに、さして大きな問題とはならないかもしれませんが、特に履歴書についてどうもはっきりしない点があります。

履歴書にある「本人希望記入欄」です。この欄、いったい何を記入すべきかを考察します。

履歴書最大の謎!?本人希望記入欄って、いったい何を記入すればいいの?

履歴書を作成するにあたってけっこう困ってしまうのが、「本人希望記入欄」ですね。希望といったって、「採用してください」などと書くわけにもいかず、そうかといって面接まで顔も見たことがない相手に報酬について書くのも気が引けます。

すでにその会社で働いている社員であれば、会社に対する希望なんていくつも出てくると思いますが、それは実際に働いてみてはじめて芽生える希望(あるいは苦情)でもあるはず。でもよーく考えてみると、書けることはありますよ。

履歴書は自分を売り込むための書類!本人希望記入欄で自己アピールをしよう!

正直なところ、履歴書に書いてまで会社に希望するようなことってないよな・・・と思う人は多いと思います。だからこそ、「本人希望記入欄」にどんなことを書くべきか悩ましく感じられます。

特に希望がないなら空白のままやり過ごしてしまおうか・・・などと考えたくもなりますが、履歴書作成のガイダンスで必ず言われるのが、「履歴書の記入欄に空欄があってはならない」ですよね?

うまい内容がどうしても思いつかずにとうとう「なし」と書いて空欄を埋めたことにしてしまいたくなる気持ちもわからないではありませんが、ちょっと頭を柔らかくして発想を転換して考えてみましょう。

というのも、転職者の本人希望記入欄は、

  • 年収・・・これまでの経験値や保有資格などの面で優遇してほしい
  • 残業時間・・・子育てや介護など家庭事情を考慮してほしい
  • 入社時期・・・引継ぎをしっかりしたい

といった「どうしても譲れない内容」や「できればかなえてほしい内容」を書くのがふつうで、上記のような希望が特にない転職者にとっては、「なし」以外に何も思いつかなくなってしまうからです。

そこで、本人希望のテーマを「配属先」とし、「これまでの経験からノウハウがある○○を、××課で生かしたい」という内容で「本人希望」に見立てると、いろいろな意味で好都合です。

たとえば、

前職の経験を生かして営業職を希望します。勤務地・待遇など詳細は御社の規定に従います。

といった内容になります。いかがでしょうか?おそらく多くの人が「ふーん、なるほどね」とある程度の納得を得られたかと思います。「えー、そんなこと書くの?」とは思わないでしょう。

転職者というのは、「○○の経験を生かして・・・」といった判で押したような言い回しが好まれない傾向があります。

つまり、転職者が改めて「経験を生かします!」と主張したところで、会社側からすれば当たり前のことをなんで今さら強調してるんだこの人は・・・と、首をかしげたくなる発言なのです。

つまり、面接や履歴書で必ずといっていいほど問われる「志望動機」などの回答として、転職者が「過去の経験」をわざわざ引っ張りだしてくるのはタブーに近いと考えるべきなのです。

しかし「本人希望」ということであれば話は別です。過去の経験がテーマの中心になっているわけではなく、配属先がテーマの中心となっている以上、そこに「過去の経験」の言い回しが付加されても不自然ではありません。

履歴書の本人希望記入欄に対する考え方はいろいろあって、「コレ!」という正答が固定されているわけではありません。だからこそ、ちょっと頭を柔らかくして書くテーマを探してみたいものですね。

実際の履歴書をのぞいてみよう!本人希望記入欄に書く典型的な内容を知る!

考えてみれば、「履歴書はこうやって書きましょう!」なんていうガイドが存在すること自体が少々妙だったりもします。何しろ、履歴書は「その人の個性が満載の個人情報関連書類」なのですから。

転職希望者は転職希望者で、新卒者は新卒者でそれぞれ「みんな同じようなこと」を書いていては、ほかの応募者と差がつかなくなってしまいますよね?ただ、本人希望記入欄の履歴書評価比重は決して高くありません。

上でも触れた志望動機(志望理由)があまりにもマニュアルどおりになってしまうと問題になるかもしれませんが、本人希望記入欄に関しては、ある程度「減点されない内容」を意識する必要はあります。

そこで、実際にどんな感じで履歴書の本人希望記入欄が埋められているのか、「無難な内容」はあらかじめ知っておいて損はないと思います。前の節でもちょっと示しましたが、ここでは具体例も紹介します。

内容 内容の具体例 書く際のポイント
どうしてもかなえてほしい(かなわないと困る)希望
  • 子供の面倒や介護など家庭の事情
  • 持病がある場合には通院の可否を問う
「どうしても残業できない」とか「絶対に週休2日」などと希望を押し付けるのではなく、「○曜日は残業できませんがほかの日はできます」とか「○時以降は残業できませんがそれまでは大丈夫です」といった応募者側の譲歩が必要
配属先に関する希望 前職の経験を生かして○○課を希望 前節の説明のとおり。ここも「絶対に○○課で・・・」といった表現は避ける
業務開始日・報酬など、できればかなえてほしい希望
  • 支障がなければ前の会社の引継ぎを終えてから仕事を始めたい
  • (資格手当に関する記述がどこにもないことを確認して)保有資格が優遇されるならうれしい
引継ぎについては、「前の会社のことなので優先はしない」というニュアンスで。前職の経験値や資格手当については、会社のパンフレットに関連する情報がまったくない場合のみ本人希望記入欄に書く

アルバイトの場合比較的自由に本人希望記入欄に書いたり、面接で本人希望を押し出したりすることもあると思います。しかし転職して正社員になるというケースでは、少し慎重さが必要です。

履歴書の本人希望記入欄に「なし」の2文字!これはアリ?ナシ?

実際履歴書を書く際に、「夢や希望はあるけれど、会社に対する具体的な希望はないよなぁ・・・」と思う人は多いでしょう。だからこそ履歴書の本人希望記入欄は「やっかいな欄」なのです。

その上、「履歴書の空欄はNG」なんて釘を刺されたりすると、本人希望記入欄のところでけっこうなピンチに陥ってしまう転職者、新卒者もいるのではないでしょうか?でも・・・

「なし」と書けば空欄ではなくなるから・・・「なし」はアリ?いやいや「なし」なんだからナシだろう・・・などと、ワケがわからなくなってしまうこともあるでしょう(ありますよね?)。

筆者が転職や新卒の採用担当者だったとすれば、「なし」と書いていても空欄のままでもまったく気にしません。夢も希望もない応募者だと困りますが、本人希望記入欄がなくても気にしません。

ただし採用担当者のなかには、本人希望記入欄の内容だって評価の対象として考える人もいます。そしてみなさんが応募した会社の担当者が筆者と同じ考えか否かは誰にもわかりません。

以上から、このスペースでは履歴書の本人希望記入欄の「なし」はナシ!と結論づけることにします。減点の危険がある以上、わざわざ危険には近づかないほうがよい、という程度の考え方です。

ではいったい、何もない希望をどういう形で表現すればよいのでしょうか?その答え、実はもうすでに上で表現しているんですよね。履歴書の本人希望記入欄に特別書きたいことがなければ、

前職の経験を生かして営業職を希望します。勤務地・待遇など詳細は御社の規定に従います。

という感じで、特に希望がないことを表現すればよいのです。上の例をそのまま引用したので、「営業職」という希望が書かれていますが、職種に関しても希望がなければ、

御社の規定に従います。

だけをしっかりと記入すればよいのです。いかがでしょうか?よく考えてみれば、「希望がない」ということは、「会社の規定に従う」ということと完全に同義ですよね?

字面からはまったくちがう印象が伝わりますが、言っていることはどちらも「なし」なのです。だから「なし」の記入はナシ、会社の規定におとなしく従うことを本人希望記入欄で約束しましょう。

採用担当者のなかにもいろいろなタイプがいます。筆者のように細かいことは別にいいや、と考える人も事実います。その対極的な担当者もいます。そういう人は誤字脱字だけでも減点対象にします。

しかし仮に、「細かいことは別にいいよ、仕事さえちゃんとやってくれれば」という考え方の担当者であっても、採用枠の最後の1人がまったく同じ評価になってしまった場合、どちらか一方を選択する決断に迫られます。

そのときに、もし自分でない人が本人希望記入欄で「御社の規定に従う」ことを明言し、自分は「なし」とだけ書いていたとすると、ほかにまったく差がない以上、本人希望記入欄で差をつける以外にないかもしれません。

あくまでもこれは可能性の話です。しかし可能性(つまり「なし」と書いて不採用になる危険性)はゼロではないことは、認識しておくべきでしょう。特に転職希望者はこのことを頭に入れておきましょう。

転職希望者の履歴書は「本人希望記入欄」まで完全に埋めるべき!

はい、今回のテーマの結論として、転職希望者は「本人希望記入欄」まで完全に埋めるようにしましょう、ということになりました。結論に至るプロセスをお読みいただいて、いかがだったでしょうか?

新卒者の場合も同様のことはいえますが、転職者の場合、会社側からすれば「ある程度の希望があって当然」と解釈する部分もあります。ですからほんとうに希望があるなら、遠慮せずにちゃんと記入してください。

いくら考えても絞り出せない完全な「なし」の場合には、「なーんにもないので会社に従いますよー」という意思を本人希望記入欄に記入していただきたいと思います。

とにかく何らかの「意思」を反映させること、これが今回の最重要ポイントになるのかな、と思いますよ。

本人希望欄の書き方については履歴書の本人希望欄には何を書く?書いていいこと・ダメなことも参照にしてみてください。

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