化粧品業界の現状と今後。転職は競争率の激しさに注意しよう

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美や健康に大きく関わる業界といえば化粧品業界です。特に女性にとっては、好きなものに囲まれて仕事ができる憧れの業界ではないでしょうか。

実際、化粧品業界は華やかなイメージで競争率が高く、また誰もが知っているような大手企業も数多くあります。

化粧品業界で働くのであれば、業界研究はしっかりと行なっておきたいところです。また化粧品業界特有の注意点などもあるのでよく確認しておくべきでしょう。化粧品業界の仕事内容や動向、化粧品業界で働く上での注意点をまとめました。

実は幅広い!化粧品業界の仕事内容

化粧品というと女性用のスキンケア製品やメイク用品を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし実際には、化粧品業界ではそれ以外にもシャンプーやリンス、洗顔料や歯磨き粉、入浴剤や香水、紙おむつといった方面まで扱います。

化粧品業界における主な仕事内容には、

企画・デザイン
ターゲット層の決定やパッケージデザイン、マーケティングなどを行う。
研究と開発
有効成分の研究や新商品の開発などを行う。
製造と管理
商品を実際に製造、包装し、生産過程や在庫の管理をする。
品質管理
薬事法に基づき、商品が適切な品質を保っているかを厳しくチェックする。
宣伝
CMなど、商品の広告宣伝を担当する。
営業
各店舗やサロンなどに対して営業する。
販売
メーカーの直販店などで、美容部員として商品販売する。

などがあります。

化粧品業界の平均年収

化粧品業界における平均年収は毎年550万円前後で推移しています。ちなみに日本人の平均年収は420万円(平成27年)です。

また、業界内で平均年収ランキングトップの花王では833万円と業界内平均を大きく上回っています。逆に、ランキング下位の会社では300万円前後の年収です。

つまり、化粧品業界で高い年収を求めるのであれば、売上高TOP10に入るような大手メーカーに勤めることが重要となります。

化粧品業界の現状

かつては不況の中伸び悩んでいた化粧品業界ですが、海外からの旅行者からの需要(インバウンド需要)が増加した2012年ごろから回復を見せ始めました。2014年には化粧品が免税対象になったためにインバウンド需要はさらに高まります。

しかし、残念ながら2015年に円安元高になってしまったことをきっかけに、中国人の「爆買い」に後押しされていたインバウンド需要はやや落ち着いてしまっているのが現状です。

今後再びインバウンド需要が伸びるかどうかは不明ですが、2020年には東京オリンピックがあるために、各社ともに再びインバウンド消費増加への期待を寄せています。

化粧品業界の市場規模は国内で2兆1516億円です。国内では少子高齢化の影響で需要が伸びず、新たな顧客層として人口の多い中高年世代に注目が集まっています。

比較的生活費に余裕のある中高年世代にターゲットを移したこと、また宣伝コストの増加から高級価格帯の化粧品強化の動きが見られつつありますが、一方で、不況で節約指向となっている消費者とのギャップも懸念されるところです。

また、富士フィルムなどの異業種や外資系からの新規参入が相次ぎ、競争が激化しているのも近年の特徴です。海外メーカーの参入により、国内メーカーの競争力低下が危ぶまれるという声もあります。

化粧品業界の今後

求人としては依然として人気のある化粧品業界ですが、国内の需要が頭打ちとなっていることもあり、業界は岐路に立たされています。

海外進出で成功した資生堂に続き、今後は各メーカーともに市場を国内から海外に伸ばしていくことになるでしょう。

インバウンド消費が落ち着いてきたこと、また国内での需要拡大が見込めないことにより、化粧品業界の今後は先行き不透明となっています。

化粧品業界における主な企業の売上高ランキング

化粧品業界における売上高(平成27~28年)を5位までご紹介します。

1位:資生堂(7630億円)
2位:花王(6076億円)
3位:コーセー(2433億円)
4位:ポーラ・オルビスホールディングス(2147億円)
5位:マンダム(750億円)

化粧品業界におけるシェアは資生堂と花王が、3位以下を大きく引き離して実質ツートップとなっています。資生堂は海外展開で大きく躍進し、花王はシャンプーや入浴剤など家族向け製品で突出している企業です。

コーセーとポーラオルビスホールディングスは売上高も同程度で、たまにランキングが入れ替わることもあります。1~4位までの企業の強さが圧倒的で、5位のマンダムの売上高は4位のポーラ・オルビスHDの3分の1程度に留まっているのが印象的です。

化粧品業界で働く場合の注意点

化粧品業界は華やかなイメージもあり、転職においては競争率の激しい業界となっています。化粧品業界に転職を考えている場合、少しでも選考を有利に進めるためには以下のようなことに留意しておきましょう。

大手や総合職なら大卒がほぼ必須条件

化粧品業界において、大手企業や総合職を希望する場合は大卒以上が必須条件です。また、技術職に関しては理工学部や薬学部出身者等の採用がほとんどとなります。

美容部員など販売職の場合は高卒で働くことも可能です。しかしながら、派遣など非正規雇用での求人が多くなりがちになっています。

化粧品関連の資格をとっておくと有利

  • 日本化粧品検定
  • スキンケアアドバイザー
  • JMA日本メイクアップ技術検定試験
  • メイクアップアドバイザー検定試験

など、化粧品関係の資格が多数存在しています。会社で推奨していることもあるため、取得しておくと選考に有利になるかもしれません。

また、「色彩検定」やネイル関係の資格である「JNECネイリスト技能検定」の資格なども化粧品業界と相性の良い資格です。

接客経験があれば有利

化粧品業界の場合、他の業界でもよくあるようにまず営業職から始まるのが基本となります。そのため、接客経験があれば有利に働くでしょう。

化粧品業界では、やや女性が多い

化粧品を扱う関係から、やや女性の比率が高くなっています。女性にとっては育児などに理解があり、働きやすい職場であると見ることもできます。しかし、その一方で、女性の多い職場ならではの空気感にも注意しておくべきでしょう。

化粧品を使い続けることで手が荒れることもある

美容部員や化粧品の開発担当者など、毎日大量の化粧品に触れることで手や肌が荒れてしまう可能性があります。綺麗を作る裏側には、意外な苦労も隠されているので気をつけましょう。

化粧品業界で働くのに向いている人

化粧品業界でも活躍が期待できる人には、どんな特徴があるのでしょうか。向いている人をご紹介します。

おしゃれやメイクに敏感な人

やはり化粧品業界で働く以上は、流行のメイクなどに敏感で、自分もおしゃれが好きであることが必須です。面接では当然、美や健康、化粧品についての関心度についても詳しく聞かれることになるでしょう。

また、採用されてからも、化粧品業界ではおしゃれな人が非常に多いため、周囲の厳しいチェックを切り抜けられるセンスがある人でなければ勤まりません。

人を美しくすることが好きな人

自分のおしゃれだけでなく、人の美しさにも気を遣える人が化粧品業界で働く人に向いているでしょう。

相手に合わせた化粧品を選んだり、どうしたらその人がより美しくなれるのかを考えて提案できたりする人の方が、化粧品業界では楽しく働くことができるはずです。

接客が好きな人

営業職や美容部員など実際に販売する立場の場合、やはり接客スキルは重要です。

特に、化粧品の販売では女性同士のコミュニケーション能力が鍵になります。女性の心理を理解し、接客に応用することができる人は、化粧品業界の営業職や販売職としても重宝されるでしょう。

華やかな一方、競争率が高いので注意。化粧品業界で働いてみよう

おしゃれに関心がある人にとっては憧れでもある、化粧品業界。しかし、華やかであるだけに意外と特有の苦労も存在します。また、競争率が高く、良い求人を見つけてもすぐに埋まってしまうのが難点。

今までの自分のキャリアやスキルをどれだけ生かすことができるか、また常に美や健康へアンテナを張っていられるかといったことが、転職を成功させる鍵となりそうです。

人を美しくすることに関心があるのなら、ぜひ化粧品業界で働いてみましょう。

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