デンソー採用の選考フロー。企業の近況と理念から対策を練る

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株式会社デンソーは、愛知県刈谷市に本社を構えている自動車部品の研究・開発・生産を行っている自動車部品のメーカー企業です。

デンソーは2009年からずっと自動車部品においては世界第1位のシェアを誇る日本はもちろん、世界で見ても最大手のメガサプライヤーといえます。

2019年3月卒業予定者から新たな採用方法を取り入れました。自動車業界はさまざまな変化が起こってきており、今まさに100年に一度のパラダイムシフトを迎えていて、第2創業期の覚悟で臨んでいます。

今回はそんな中で多くのチャレンジを始めているデンソーの採用状況について触れていきたいと思います。

デンソーの企業としての特徴

株式会社デンソーは、愛知県刈谷市に本社を構える自動車部品サプライメーカーです。その規模は、日本はもちろん、世界でもそのシェアは2009年以降1位の座を渡していません。

デンソーは愛知県にあるので、地元の人でもトヨタの下請け的に思っている人も多いのですが、国内自動車メーカーはもちろん、海外の自動車メーカーの部品も取り扱っています。

このことは意外と知られていません。なぜこんな大企業がそんな風に思われてしまっているかというと、もともとはあのトヨタ自動車の「電装部」という一部署が分離独立したことから始まったからです。

ですから、今の若い方にはそんなことないでしょうが、昔から地元にいる人は、トヨタの下請け会社くらいの認識を持っている人は意外に多かったりします。

しかも、そのトヨタ自動車の電装部というのは、赤字部門でいわば切り離されてしまって分離独立したという経緯があります。当然、当初はトヨタの下請け会社のひとつだったと思います。

しかし、今では、トヨタ自動車を中心に世界の主要自動車メーカーに自動車用電装部品などの製品を広く供給しています。

いまでは、4兆円を超える連結売上をあげる企業にまで成長してきました。しかし、世界で将来的なガソリン・ディーゼル車の販売禁止を打ち出すなど国家のエネルギー政策にも関わるレベルで電力化が進んでいます。

これらの革新的技術やサービスの登場によって、デンソーは、従来のビジネスモデルや成功体験に安住することなく今までのやり方を捨てる覚悟で第2創業期を迎えている気持ちで取り組んでいます。

そのためには、多様な価値観を持った社員を採用することで、組織を再形成して行く必要があると考えています。それでは、企業理念等をご紹介していきましょう。

デンソー基本理念

デンソー基本理念には「会社の使命」「経営の方針」「社員の行動」の3つから構成されていて、これらを行動の指針として世界中から信頼され、期待される企業であり続けるということを謳っています。

そして、創業以来培ってきた価値観や信念を明文化し、世界中の社員と共有した行動指針としているのが「デンソースピリット」です。

会社の使命

世界と未来を見つめ
新しい価値の創造を通じて
人々の幸福に貢献する

経営の方針

  • 魅力ある製品でお客様に満足を提供する
  • 変化を先取りし世界の市場で発展する
  • 自然を大切にし社会と共生する
  • 個性を尊重し活力ある企業をつくる

社員の行動

  • 大きく発想し着実に実行する
  • 互いに協力し明日に挑戦する
  • 自己を磨き信頼に応える

デンソースピリット

「先進」「信頼」「総智・総力の精神」の3つから成り立っています。

先進は、「先取という変化を先取りしたい」「創造という新しい価値を生み出したい」「挑戦という難しい壁を乗り越えたい」で構成されています。

信頼は、「品質第一というお客様に最高の品質を届けたい」「現地現物という事実を正しく把握したい」「カイゼンという現状よりも少しでも上を目指したい」で構成されています。

そして、総智・総力は、「コミュニケーションという互いに深く理解し合いたい」「チームワークというチームのために全力をつくしたい」「人材育成という自ら成長したい、そして後進に伝承したい」で構成されています。

デンソーが求める人物像とは?

先ほども触れましたが、デンソーはまさに第2創業期のような気持ちで取り組まなければ、この時代の変化には対応できないという危機感を常に持ち続けているということです。

ですから、今までにデンソーではなく、世界に新しい価値を届けることができるデンソーで働いて欲しい人材というのを求めています。そこをよく見極めた上で選考は進んでいくだろうと思います。

やはり、どの企業でも同じような傾向にありますが、デンソーもその例からは漏れることはありません。

行動指針の位置付けのものであるデンソースピリットに共感でき実行できる人かどうかが判断基準の大きな柱になることは間違いないです。

大きな柱としての人材像は、「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦していく人材」と明言しています。

グローバル化やIT化の進展により急速に変化し続けるこの社会においては常に変化を敏感に察知して、将来求められるニーズを考え、実現すべく多くの壁を乗り越えることができる人ということでしょう。

もう少し噛み砕いで説明もしています。

  • 仕事の中で実現したい夢・志を持ち、高い目標へ挑戦し続けていく
  • 強い好奇心を持って広く物事を学び、前提や常識にとらわれず柔軟に発想する
  • 周囲と一歩踏み込んだコミュニケーションを行い、互いの個性を高め合う

こういった考えや姿勢を持った多くの方々が集まり、その総智・総力が次世代のデンソー、新たな社会を切り開いていくと企業として信じているのです。

次は、実際の採用試験などについて考えていきます。

実際の採用試験はどのように進むのか?

デンソーの選考過程は以下の通りです。

  • エントリーシート
  • WEBテスト
  • 一次マッチング面談
  • 二次マッチング面談
  • 内定

それでは、ひとつひとつの内容について見ていくことにしましょう。

エントリーシートについて

デンソーのエントリーシートは、突拍子もないというようなことがあるわけでもないですので、一般的な感じというようになっています。

解答は比較的長めというところでしょうか。250~500文字程度で回答する問題が2問です。直近の実際に出題された内容について見ていきましょう。

  • デンソーへの志望動機とデンソーで実現したいことを教えてください。また、その根拠となる具体的な経験やエピソード、それらを通して培った強みや今後伸ばしたい専門性を教えてください。(500文字以内)
  • ゼミや部活、クラブ活動などで担うことが多かった役割と具体的なエピソードを教えてください。(250文字以内)

その他、OPEN ESの自己PRや学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容など定型内容が加わっています。

文字数がある程度決まっているということを考えると、やはり展開をしっかりまとめ上げたうえで作っていかなければいけないのはもちろんです。

あと、リクルーターに添削を受けることもできるようなので、余裕があるようでしたら先輩に依頼してみるのもいいかもしれません。

ただ、やはり「デンソースピリット」を盛り込むとか、求める人物像の内容を入れていくことは絶対に入れておかなければいけないです。

筆記試験について

WEBテストは、SPIをテストセンター方式で受ける形になっています。時間は1時間程度です。

試験内容については、言語・非言語・性格検査と一般的です。ですから、通常皆さんが行っている対策をしっかりしておけば大丈夫ということが言えます。

企業によって、同じSPIでも自宅で行う場合と、テストセンターで行う場合と別れますので、決められたセンターで受けるということを考慮した上で対策をしていくことは絶対に必要といえるでしょう。

一次マッチング面談について

デンソーでは、面接をマッチング面談というように呼んでいます。

最初の面接は、面接官2名に対して学生さん1名といういきなり個人面接です。そして、面接時間は45分から1時間程度です。少々長めといったところでしょうか。

受験した方によっては、面接官が1名だったということもありました。

実際に会った質問内容は以下の通りです。

  • 志望動機
  • 学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容
  • 保有資格・スキル
  • 自己PR
  • 学生時代に打ち込んだこと

エントリーシートで提出した内容について再度確認やなぜそうなのかなどが、かなり深堀りされます。職種によっては、研究レジュメについても質問されることがあります。

しかし、研究レジュメについては、必ずしも面接官が専門の人ではないこともありますので、特にそういう場合は、わかりやすく簡潔に説明できるようにしておかなければいけません。

また、ひとつひとつの質問においても、自身の人柄や、研究にどれだけ取り組んできたのか、明確な意思をもって応募をしたのかというところまで見られている感じがひしひしと伝わってくるようです。

そのため、作り話や嘘は絶対にバレますので、言葉は正確な内容を伝えるようにしましょう。気持ち的には、次の面接に通るための確認や添削を受けている気持でいるといいかもしれません。

二次マッチング面談について

この最終の二次面接については、面接官2名に対して学生さん1~2名で、個人面接です。面接時間は約一時間です。

雰囲気は厳かという感じですが、面接中に笑ってもらえる雰囲気も途中あるようです。さて、実際の質問内容については、基本的にはエントリーシートに沿っていて、以下の通りです。

  • 学生時代に頑張ったこと
  • チームでの役割、成し遂げたこと
  • 趣味・特技
  • 志望動機
  • 他社の応募状況
  • 就職活動の軸
  • 入社後やってみたいこと、成し遂げたいこと
  • どの部署でどんな働き方をしたいか
  • 強み、弱み、そのエピソード
  • 日ごろ心がけていること

などがきかれていました。とかくよくありがちな最終面接=入社意思確認ということがありますが、デンソーの場合は、一番のヤマ場と捉えてかからなければいけません。

志望動機や入社のことを深く聞かれてもいいようにしっかり準備をして詰めておかなければいけません。油断はしないとは思いますが、絶対に禁物です。

あくまで、エントリーシートの内容にブレがないことが大前提で、自分という人間をすべて知ってもらうという意気込みも必要といえます。

また、面接官によっては、逆質問に20分程度かけられるということもありますので、いくつか質問できるように準備しておくといいかもしれません。

参考:会社見学会について

直接選考にかかわらないとは思いますが、一次面接を突破すると二次面接の前の別日に会社見学会というものに参加することになります。

デンソーの技術開発講演や、直接先輩社員の声が聴けるという意味では仕事や会社自体の内容などどういったところなのかということもイメージできるという点では非常に参考になると思います。

デンソーの採用に向けた近年の動きや近年の現状

デンソーの採用は、2019年4月入社の採用から採用方法を変えてきました。

それは、事技系総合職の「コース別採用」を始めたということです。これを始めた背景は、自らの力を最大限に発揮して「何をやりたいか」、「何を成し遂げたいか」です。

ファーストキャリアを主体的に考えて、仕事や未来に対する意欲や情熱を持った仲間を迎えたいという思いから始まりました。

コースは、全部で5つに分かれています。

モビリティソフトエンジニアコース

ソフトウェアの専門性を活かしたいという方に向いています。自動運転や先進安全などの車載システムに関する研究・開発・設計に携わりたい方が活躍できるコースです。

モノづくりエンジニアコース

生産技術職としてモノづくりを変革したい方に向いています。世界一の製品、世界一の向上を目指して、革新的なモノづくりを推進したい意欲ある方が活躍するコースです。

ポテンシャルコース(技術系総合職)

自分の持ち味を活かして、さまざまなことに挑戦したい方に向いています。研究・開発・設計・生産技術・品質管理・営業技術など技術系総合職のいずれかの業務を希望する方向けのコースです。

ファーストキャリアは、配属面談の上、思考と適性を踏まえて配属先を検討していきます。大まかには決めているけど、詳細までには決められないという方はまずはポテンシャルコースを選んでみてはいかがでしょうか。

セールス&マーケティングコース

営業職として世界のメーカーとのビジネスをリードしたいという方に向いています。顧客の期待に応える製品やサービス提供を営業というフィールドで実現したい方に活躍してもらえるコースです。

ポテンシャルコース(事務系総合職)

企画・調達・営業・生産管理・法務・経理・人事・総務など事務系総合職のいずれかに志望している方向けのコースです。

ファーストキャリアは、配属面談の上、思考と適性を踏まえて配属先を検討していきます。大まかには決めているけど、詳細までには決められないという方はまずはポテンシャルコースを選んでみてはいかがでしょうか。

デンソーはコース別採用でより自分が目指す方向を明確にしやすい

2019年卒業予定者から導入するコース別採用によって、自身が得意とする分野を明確にすることで、何がしたいのかなどが企業に対してもアピールがしやすくなります。

裏を返せば、その専門性ゆえにレベルの高いライバルが多くいる、場合によっては狭き門になる可能性もある、ということです。

しかし、目指すものが明らかならそこに行きたいですし、ライバルが明確に見える環境は刺激的なので積極的に狙って行くこともできるでしょう。

また、企業の理念に共感を持っても選択肢が多くて逆に迷うという人には、ポテンシャルコースもありますので、そのわかりやすさが伝わるコース別採用を積極的に活用していきましょう。

企業は「先進」「信頼」「総智・総力の精神」の3つから成りつデンソースピリットに共鳴して自ら進んで実行できる方を求めています。エントリーシートの段階からその部分をしっかりとアピールして進めていくことがポイントです。

そして、その内容にブレはないのか、自分の言葉で企業に対して語ることができるのかも大切なところです。

今までやってきたことを自信を持って自分の言葉で話せば、きっと内定の扉は開かれるでしょう。

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