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コンサルティング業界の市場規模や仕事内容。動向と今後の課題とは
コンサルティングという言葉は、誰もが聞いたことはあってもその意味をきちんと理解している人はあまりいないかもしれません。
コンサルティングにはさまざまな分野の仕事がありますが、仕事内容や現在の動向などはどうなっているでしょうか。また、将来性についてはどうでしょう。
コンサルティング業界の売上ランキングや、これからこの業界に転職を希望する際にできることもご紹介していきます。
▼目次
コンサルティング業界とは
コンサルティングとは、企業が成功していくために社内の問題点を発見した上で様々な提案を行ったり経営のための指針を提供していく仕事のことを指します。
なんとなくのイメージが浮かび上がるコンサルタントの世界ですが、実際には海外から日本に伝わってきたものです。その当時はまだコンサルタントの仕事は少なかったですが、現在に至ってはコンサルティングの企業もたくさん出ていますし、その経営方針などもやはり様々です。
コンサルティングの仕事は給与が高い傾向にあり、その額はたとえ20代であっても500から1000万円ほどにもなることも実際にあります。
これは給与が「どれだけ自分のクライアントのために働けるか、満足してもらえるか」という部分が大きく関係していると考えられるでしょう。
コンサルティング業界における仕事内容
基本的にコンサルティングの業務内容は、何らかの問題を持っている企業の情報を調べて検証し、企業を成功させるための改善点を提案していくことです。
これらの業務は期間を決めた上で、それに関わるメンバーも綿密に設定され、あくまで第三者からの目として経営のための戦略をチームで練っていくという流れになります。
お客さん(クライアントの企業)となるのは様々な分野の企業なので、製造業から教育関係、政府関係などとにかく幅広く取り扱うことになります。
- パートナー…お客さんを新規開拓したり、営業をかける・受注を受ける
- コンサルタント…企業の問題を解決するために仮説を作り上げて検証していく
- マネージャー…プロジェクトをまとめる人。仕事をもらってくる仕事をする場合もあります
- ジュニアコンサルタント…企業の情報を集めて分析し、資料の作成を行う
このように、部門ごとに違う役割を担うことでチーム一丸となって企業の問題点や改善点を探っていく…という形になるんですね。
まずクライアントと話をしてどんな問題を現在かかえているかをしっかりヒアリングした上で、チームで動いていくことになります。
あらかじめ期限や予算は決まっているので、その中で提出した提案がどれくらいクライアントを納得させることができるかが重要になってくるでしょう。
コンサルティング業界の市場規模・売上ランキング
日本におけるコンサルティング業界の市場規模(平成27年から28年にかけて)は4536億円になっています。
これまでのコンサルティング業界の売上としては、平成21年までは不況によって横ばいでしたが、22年あたりからゆるやかではありますが上昇してきています。
平成25年頃に入ると次第にグローバル化が進んできたことからコンサルティングへの相談件数が増えていると考えられます。さらに26年や27年になるとデジタル活用支援が増えてきていることから、新しいコンサルティングのニーズが出てきたとも言えるでしょう。
それでは、現在コンサルティング業界で売上が高いものから順にランキング形式でご紹介していきます。
- 1位…エフティグループ(売上高372億円)
- 2位…トライステージ(売上高371億円)
- 3位…三菱総合研究所(売上高350億円)
- 4位…リンクアンドモチベーション(売上高319億円)
- 5位…野村総合研究所(283億円)
1位のエフティグループは1985年に創業、それから情報化社会の歩みによりそいながら企業のために積極的に提案していきます。平均年収は500万円になっています(平均年齢38歳)。
男女平等・挑戦する姿勢が歓迎されるということで役職が上がればそれだけ給与も上がり、仕事のモチベーションアップにも繋がります。
2位のトライステージは2006年に創業した企業で、徹底的な情報分析を行った上で的確に費用対策などを行います。さらにトライステージ独自の理念にもとづきテレビショッピングなどで効果の高い広告を作り上げます。
20代でも平均年収が800万円という業績もあり、挑戦できる環境・他の部署とも協力して作り上げていく会社で働きやすいという口コミがあります。
3位の三菱総合研究所は1970年に創業した企業であり、コンサルティングに加えてITソリューション・シンクタンク事業も行っています。
平均年収800万円(平均年齢34歳)という実績もあり、高い精度に加えてスピードも求められるので激務だが職場環境は良いという口コミが多いです。
コンサルティング業界に求められる傾向・これからの課題とは
コンサルティング業務としてこれから求められてくるのは、企業がグローバルに対応していけるかどうかでしょう。世界に進出していける企業ほど、コンサルティングとして生き残れる確率が高くなります。
さらに現在IT関連の技術は日々進化してきています。これに伴い、ITでのデータ解析や戦略についての依頼も増えてきているんですね。企業から大きな依頼をされた時に、ITに精通した人材を育てておくことはとても大事だと言えるでしょう。
現在は昔に比べて情報の収集が格段にしやすくなったことから、企業だけでなく個人のコンサルタントが活躍する場も少しずつ増えてきているのも現状ですね。
そのため、大きなコンサルティング企業になると「専門部門」を設定しておくことで周りとの差別化を計っているということもあります。
コンサルティング業界の将来性について
コンサルティングが用いる考え方である「ロジカルシンキング」(筋が通った考え方をすることで、問題を導き出すこと)がかなり一般に浸透してきているのは事実ですが、ただこの方法を知っているというだけでは実行することはできないのが実情です。
それで、ロジカルシンキングの経験を多く積んだコンサルティング専門の企業に案件を持ち込むことが必要になるのです。
つまり、コンサルティングはこれからも拡大していく企業であると言えるでしょう。さらに日本国内においてコンサルティング業界はかなり広がってきたとはいえまだ欧米に比べるとその規模は小さいので、これから更なる拡大が期待されます。
そのあたりも考慮して、グローバルに経営規模を広げていくことも重要なポイントですね。
コンサルティング企業で働くのに向いている人材とは
それでは、実際にコンサルティング業界で働くのに向いている人とはどんな人なのでしょうか。
- 人の気持ちに寄り添える、汲み取ることができる
- 客観的に、論理的に考えられる人
- 企業の経営について考えるのが好きな人
コンサルティングの業務は、クライアント側と綿密な話し合いを行っていくことが大前提になりますからコミュニケーション能力は必ず必要になるでしょう。その上で相手の気持ちを読み取ったりする力は欠かすことができません。
だからといって、仕事に史上が入り込んでしまうようではだめですから、あくまで第三者として論理的に考えられるかどうかも重要な点となります。
コンサルティングは企業が成功していくために様々な提案を行うことになりますから、経営について考えたり数字で計算したりするのに強くないとならないでしょう。
日頃から経済についての興味が高く、分析したりすることが好きな人がコンサルティング業務に向いています。
コンサルティング業界への転職を成功させるためのポイント
それでは、これからコンサルティング業界に転職したいと考えている場合には、どのようなことが成功への鍵になるのでしょうか。
- コンサルティング業務に加えた、自分だけの個性となるものを磨く
- グローバルやIT業務にも対応していけるように、さまざまな知識を取り入れておく
- 突拍子のない質問にも答えられるように、面接への準備をしておく
まず、コンサルティング業務というのは基本的に企業に起きている問題を解決したり、企業経営についてその時に応じた適切な指導をしていくことです。
しかし、これは裏を返せばコンサルタントとして当たり前の業務でもあります。他のコンサルタントと同じようなことをやっていたのではそこから抜け出すことはできせません。
そこから一歩抜け出したコンサルタントになるために、「自分だからこそできること」や「自分だけの持ち味」を磨いていくことができるでしょう。他の人と同じではなく、強味を持つことでさらに頼られる存在になれるのうに日頃から努力するのです。
そして、上の項目でも触れましたがこれからのコンサルティング業務はグローバルやITにどんどん進出していくことになるでしょう。
つまり、海外に行き、日本とは全く異なる文化を持つ企業の人々に指導していかなければならなくなるのです。グローバルやITに対応できる知識を身につけておけば、面接にも受かりやすくなりますよね。
面接で言えば、コンサルティング業界では突拍子のない質問(ケース面接と呼ばれます)がされることで有名です。
これは、ただ単に正解を述べればいいのではなく、正解を導き出すために面接官と論議(ディスカッション)をする、その過程が重要となるのです。
この時の論議の仕方、流れについて慣れておくことは必須です。最近では転職エージェントでもケース面接のための練習を行うことができるので、ぜひ活用して色んな難題が出たとしても対応できるようにしておきましょう。
コンサルティングになるには特別な資格は必要とされませんが、持っていることで面接に受かりやすくなりその後の仕事が格段に行いやすくなるという資格があります。
- 中小企業診断士
- 税理士
- キャリアコンサルタント
- ファイナンシャルプランナー
- 社労士
- 公認会計士
- 証券アナリスト
コンサルティングを行う上で、筋道に立てて考えたりするために経営や法務に精通していることはとても強味になります。
コンサルティング業界はこれからも発展していく可能性がある
近年業績が伸びてきているコンサルティング業界ですが、その詳しい仕事内容や現在の動向について知っておくことはこれからの転職にも役立ちます。
さらに、自分がコンサルティング業界に向いているのかもセルフチェックしてみてください。これからコンサルティング業界に転職したいなら、日頃から意識して情報収集を行っていくようにしましょう。
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